教職を目指す人へ

 唐澤ゼミでは、教職課程を履修し、教員免許状の取得、また将来教職を目指す人には、特に、教育実習へ向けての具体的な指導が可能です。

 教職課程履修者は、通常の発表のかわりに、ゼミ生を生徒に見立てた模擬授業への振り替えもできます。模擬授業では、実際の教授体験をもとに、指導案や教授法の問題点を指摘します。

 私(唐澤)は、7年間都立高校で国語科の教員として勤務しました。また、日本大学文理学部では教職課程用授業を長年受け持ちました。経済学部の皆さんは、社会科の教員免許状取得を目指しますが、科目は違えど、教育実習での留意点は下記に述べるように共通しています。真面目に教員免許取得を考えている皆さんは、このゼミを受講することをおすすめします。ただし、指導は厳しいと思います。

 教育実習への心得

 教育実習は、大昔からある優れたインターンシップ制度でもあります。
実習生は、特に出身校で実習を行う場合、ともすると学生気分の抜けない、軽い気持ちで臨みがちですが、授業を受ける生徒にとっては、一般の教員に対してと同じ目線で、実習生を「先生」として受け止めます。
 また、たとえ出身校であっても、1人の実習生を受け入れることは、その学校にとっては大変な負担になります。控え室はどこにするか、どの先生が担当するか、どんな単元をもたせるか、等々、数え上げればきりがないほど、学校本来の業務とは別の「業務」が生まれ、職員会議の議題も増えます。なにより、実習生の不用意な一言が、生徒に取り返しのつかない心の傷を与える可能性さえも抱えるわけです。

 従って、実習生は、相当な覚悟を持って、真摯に実習に臨む姿勢が求められます。逆に言うと、それだけの覚悟をもって臨めない人は、本来教育実習に行くべきではないのです。「就職活動があるので欠席します」といって簡単に実習を休んでしまうかもしれない人は、実習には行かない方がいいと思います。
 遅刻や欠席は言うまでもなく、指導の先生とはつねに連携し、わからないことは素直に聞いて、勝手な思いこみで授業をしたり行動することは慎まなければなりません。

教材研究の重要性

 教育実習で大切なことは、そうした姿勢と、もう一つは徹底した「教材研究」です。
 自分が教える教材(テキストの単元など)については「どんな質問が出ても答えられる」ぐらいに思えるまで予習しなければなりません。「教材研究」が不足していると、それはすぐさま授業中の「自信のなさ」につながります。自信がないと、それは教えるときの態度に反映し、生徒はすぐに教師の「自信のなさ」を見抜きます。一度でもそういう授業をしてしまうと、生徒の信頼を得ることが難しくなり、研究授業なども上手くいかなくなります。従って、自分が担当する単元・教材については、打ち合わせの早い段階で指導の先生から教えてもらい、可能な限り予習しておくことが肝要です。

 教育実習の実習生はプロの教師ではありません。あくまでにわか仕立ての臨時教員ですから、最初から授業が上手くいとは限りません。むしろ逆でしょう。相当な準備をしたとしても、初めて教壇に立った時はあがってしまうかもしれませんし、時にはケアレスミスをするかもしれません。大事なのは、自分としてできる限りのことはやったという「真摯」さです。指導の先生も、そういうところを評価する場合が多いと思います。「この実習生はよく調べてあるな」、あるいは「手を抜いてるな」というのは、プロの教師はすぐ見抜いてしまいます。どれだけ時間をかけても足りないのが「教材研究」だと言えます。