祭礼・食から文化を読み解く

テーマ
東京の祭礼と地域社会、食の文化人類学

清水ゼミ

分類
教養研究>文化人類学
担当教員
清水 純 Jun SHIMIZU
ゼミの内容
  • グローバルな課題
  • 地域
  • 文化
  • 歴史
  • 経済の仕組み
ゼミの特徴
  • じっくり研究型
  • フィールドワーク重視

Q. ゼミではどんなことを研究していますか?

毎年、神田祭・山王祭という東京の大規模な祭礼を調査することによって、文化人類学の基本であるフィールドワークの手法を体験します。これは、東京という一見捉えどころのない広さを持った大都市が、氏子町会という個性の異なる小地域に分かれて伝統文化を継承していることを実感するのが狙いです。夏休み前には、集めたデータを基に文献を調べたり統計の解析をしたりして、皆で報告書を作成します。

また、「食」の文化人類学をもう一つのテーマとして、「食」は人間社会に何をもたらしてきたかを学び、食文化と社会の関係、食文化と経済の関係を幅広く研究します。こちらは多角的な文献研究が中心です。

Q. ゼミの様子は?

普段の授業では、2年生は基礎づくりのため、指定した文献の講読、レジュメをつくっての発表などの練習を重ねます。勉強したことについて随時、レポートを作成していきます。

3年生は、「食」に関わる自由なテーマを決めて発表をします。発表の際には質疑応答を行います。

4年生の研究論文では、テーマは食文化に限らず自由に決めることができます。研究論文は個別の相談に応じながら進めていきます。祭礼のフィールドワークでは、2・3年生がグループごとに御神酒所を回って聞き取り調査を行います。調査は祭りの3日間です。資料の整理と解析は、パソコンを使ってグループごとに相談しながら行います。

Q. ゼミの特徴は?

課外活動として、祭りのフィールドワークをします。神田祭では、大学の地元である神田鎌倉町会と、山王祭では日本橋二丁目通町会とも連携して、ゼミ生がお神輿を担ぐ体験をしています。各町会の御神酒所を訪ね、祭りの運営に関する聞き取り調査をしています。

祭礼報告書も毎年これらの町会に進呈しています。御神酒所の町会役員の方々との調査を通じた交流によって、学生たちは地域の人たちの考え方を知り、多くを学んでいます。

これまでの卒業論文・研究論文のテーマ例
  • 緑茶と紅茶の比較から見る資本主義と文化
  • 拡大するハラール市場と日本
  • フランス食文化の歴史と変遷
  • イタリア食文化
  • おせち料理について
  • ゲームの変遷と社会への影響
  • 企業と宗教のつながり ―なぜ経営に宗教が必要なのか
  • 小松和彦と妖怪文化入門

1年間の主なイベントスケジュール

05月 神田祭フィールドワーク(2・3年生によって隔年実施。神田祭または山王祭のどちらか1つを調査)
06月 山王祭フィールドワーク(2・3年生によって隔年実施)
12月 3・4年生の交流会(就職活動に向けての相談)
02月 歓送迎会(2・3・4年生)

OB・OGの就職業界TOP3

流通業(商社・百貨店・量販店など)
医療・福祉(福祉施設・介護など)
公務(省庁・地方自治体・警察・消防など)

学生へのメッセージ

私はこれまで海外で文化人類学のフィールドワークを経験してきました。日本の外の世界を見てきた経験を踏まえて、日本の内と外の文化の面白さを、東京の真ん中にある大学として、立地を生かしながら学習していきます。フィールドワークの機会もありますが、普段の授業では文献研究中心です。こつこつと文献を読み進める地道な努力を怠らず、好奇心をもって異文化を理解する意欲のある学生に参加してほしいと思っています。

研究成果

台湾で少数民族(原住民族)クヴァラン族の文化変容と社会変化に関する長期〈1年半〉のフィールドワークを行い、民族誌および神話伝説集を出版しました。その後も台湾の平地に住むいくつかの少数民族について、フィールドワークを行って文化と歴史の研究をしてきました。彼らがどのように多数派である漢民族の文化に同化されていくのか、また、同化されずに残っていく文化要素があるとしたらそれはどのようなものか、なぜ残っていくのかといった、伝統文化と社会の関わりをテーマに研究しています。

また、中国福建省で漁村の特殊な結婚習俗の調査をしました。この他、東アジアに散らばった華僑・華人について研究し、故郷を離れて異民族の中に暮らす人々のつくる社会的なネットワークとその機能について、フィールドワークと文献研究を合わせて行いました。最近では民族資料を展示する博物館や、劇場などの文化施設の運営についても研究しています。

→日本大学 研究情報データベース

いろいろな食文化の本を読みます


お祭り調査の途中、街角で見つけました