金融機関や金融市場を通じた資金の流れが、安定的かつ効率的であるためにはどのような制度が好ましいのかを考えるのが金融システム論です。例えば、2008~09年に世界レベルの不況が発生しましたが、これは米国で多くの金融機関が破綻したことが原因となったものです。このように金融システムの安定性が一度失われると企業のビジネスや経済全体に多大な悪影響を及ぼします。授業では、金融機関や金融市場に内在する問題などについてデータを見ながら丁寧に解説します。皆さんは、日々の買い物で電子マネーやQRコードで決済することが多いのではないでしょうか?これは一昔前では想像もつかなかった光景です。こうした資金決済に関わることも金融システム論のテーマのひとつです。皆さんの日々の生活とも深く関わっており、ぜひ興味を持っていただけたらと思います。澤田 充 教授研究テーマ : 銀行行動と金融システムの安定性、歴史経済学地方財政は、私たちの暮らしや地域の経済に関わる身近で不可欠な存在です。しかし、わが国の地方自治体は人口減少・高齢化や地域経済の停滞に直面し、財政を支える基盤が弱まりつつあります。授業では、地方財政を持続可能とし、市民生活を向上していくにはどのような課題が克服されなければならないのかを経済学的に学びます。あわせて、受講者が出身地や関心のある都道府県・市町村の財政状況を財政指標・データから読み解く、より実践的な分析力の修得も目指しています。企業や国・地方自治体が無駄のない有益な予算の使い方をしているかといった「効率」に関わる領域だけでなく、阿波おどりやアートイベントが「人と人とのつながり」や地域活動を強くするかを知ることも経済学が力を発揮する領域です。ぜひ、皆さんが大好きなものを経済学でより楽しく学んでみてください。鷲見 英司 教授研究テーマ : 地方財政の効率化、阿波おどりとソーシャル・キャピタル25金融公共経済学科複雑な金融システムをわかりやすく紐解きます。経済学の視点を通して地方創生を考えます。PICK UP 授業金融システム論Ⅰ・Ⅱ地方財政論A・B
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