日本大学経済学部で2019年度より始まった安藤ゼミナールでは、契約と組織の経済学を学びます。まずは分析ツールとしてのゲーム理論を身につけた上で、現実の企業や組織を題材とした研究を行います。
2019年度は、月曜日の3時限に本ゼミ、4時限にサブゼミを開講しています。教室は3号館3102番です。
法政大学の附属中高から法政大学経済学部に進学し、東京大学大学院経済学研究科で2004年に博士号を取りました。大学教員としては、政策研究大学院大学の助教授や日本大学大学院総合科学研究科准教授などを経て、2018年より現職です。専門は、契約理論、労働経済学、法と経済学です。
日本大学経済学部では労働経済論やミクロ経済学の講義を担当しています。
社会的活動として、厚生労働省の労働政策審議会労働条件分科会で公益代表委員を務めるほか、経済産業省や国土交通省でも制度設計に関する仕事をしています。また民間企業向けのコンサルティングなども行っています。
Website: munetomoando.net
Mail: ando.munetomo@nihon-u.ac.jp
2019年度の前期は、まずゲーム理論を学びました。教科書として、安藤先生の教科書『ミクロ経済学の第一歩』(有斐閣)の12章と神取道宏『ミクロ経済学の力』(日本評論社)のゲーム理論のパートを輪読しました。また『ミクロ経済学の技』の練習問題を解きました。
その他に、安藤ゼミ主催で講演会を開催しました。具体的には、経済学部就職指導課の方に講師をお願いして、就職活動とインターンシップについてお話ししていただきました。
夏には合宿を実施しました。日本大学軽井沢研修所において、マッチング理論について学び、Gale-ShapleyアルゴリズムをRを用いて実際に計算できるようになりました。また日本大学経済学部のゼミナール入室試験を学生満足度を高める視点から改革することを目的として、Gale-Shapleyアルゴリズムを導入する際の課題について検討しました。
後期は、まず企業の視点から利潤最大化につながる価格設定の手法を学ぶために、具体的な飲食店の価格設定を題材として価格差別について学びました。またオークションの理論を理解するために、チームに分かれて調達入札の実験を行うなど、グループワークやケーススタディにも取り組みました。