講義名 基礎数理 ≪□第一部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 月3
単位数 4

担当教員
氏名
松岡 勝男

学習目標(到達目標) 『基礎数理』,『経済数学Ⅰ』,『経済数学Ⅱ』での段階的な学習により,経済学を学ぶ上で必須の数理的方法・手段を学ぶ。第一に線形代数学について,第二に微分積分学について,もっとも基本的な知識を習得する。線形代数学の知識の習得により、特に多変数の極値問題や計量経済学の学習が容易になり、また微分積分学の知識の習得により,特にミクロ経済学の学習が容易になる。
授業概要(教育目的) この『基礎数理』の講義の前期では,線形代数学について,具体的な2次元での厳密な論理構成や計算を中心に学ぶ。また後期では,1変数関数の微分積分学について,高校数学の復習とともに,高校数学における「微分法」,「不定積分法」 (『数学Ⅱ』,『数学Ⅲ』) を中心に学ぶ。
授業計画表
 
項目内容
第1回行列(1)行列を定義し、行列の演算を導入する。
第2回行列(2)行列の演算法則を学び、転置行列を導入する。
第3回行列(3)いろいろな正方行列を定義し、ベクトルの内積との関係を学ぶ。
第4回2次の行列式(1)2次の行列式を定義し、その性質について学ぶ。
第5回2次の行列式(2)2次の行列式と平行四辺形の面積の関係について学ぶ。
第6回2次の行列式(3)積の行列式の性質を学び、逆行列を計算する。
第7回連立1次方程式(1)
Cramerの公式を導き、逆行列による解法と比較する。
第8回連立1次方程式(2)
同次連立2元1次方程式の解法について学ぶ。
第9回ベクトルの1次従属・1次独立(1)
2つのベクトルの1次従属・1次独立を定義し、その性質について学ぶ。
第10回ベクトルの1次従属・1次独立(2)
3つのベクトルの1次従属・1次独立と平面の次元について学ぶ。
第11回行列の固有値・固有ベクトル(1)行列の固有値・固有ベクトイルを定義し、具体的な2次の行列について計算する。
第12回行列の固有値・固有ベクトル(2)2次の行列の固有値・固有ベクトルについての性質を学ぶ。
第13回行列の対角化(2)行列の対角化について学び、2次の行列のn乗を計算する。
第14回行列の対角化(2)対角化可能の条件と2次の行列の三角化について学ぶ。
第15回まとめ演習により、知識の習得を確認する。
第16回数列の極限(1)数列の極限を定義し、極限値の計算公式について学び、具体的な数列の極限の計算に適用する。
第17回数列の極限(2)無限級数の計算により、Napierの数を定義する。
第18回関数の極限(1)関数の極限を定義し、極限値の計算公式について学び、具体的な関数の極限の計算に適用する。
第19回関数の極限(2)不定形の極限について学び、具体的な関数の極限の計算に適用する。また、連続関数について学ぶ。
第20回1変数関数の微分(1)微分係数の概念を導入し、導関数を定義する。
第21回1変数関数の微分(2)導関数の計算公式について学び、具体的な関数の導関数の計算に適用する。
第22回1変数関数の微分(3)合成関数の導関数について学び、具体的な関数の導関数の計算に適用する。
第23回いろいろな1変数関数の微分(1)三角関数に関する極限を導入し、三角関数の導関数について学ぶ。
第24回いろいろな1変数関数の微分(2)対数・指数関数に関する極限を導入し、対数・指数関数の導関数について学ぶ。
第25回1変数関数の高次の微分第2次導関数・第n次導関数を定義し、具体的な関数について計算する。
第26回不定積分(1)原始関数と不定積分を定義し、不定積分の計算公式について学ぶ。
第27回不定積分(2)不定積分の置換積分について学び、具体的な関数の不定積分の計算に適用する。
第28回不定積分(3)不定積分の部分積分について学び、具体的な関数の不定積分の計算に適用する。
第29回不定積分(4)いろいろな関数の不定積分を計算する。
第30回まとめ演習により、知識の習得を確認する。
授業形式 講義では,内容の説明を中心に行い,例題を解き,適宜問題演習を行う。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 0% 75% 15% 10% 100%
評価の特記事項 出席状況,受講態度,演習状況および講義中に実施される試験の結果で総合評価する。ただし,授業に3分の2以上出席していなければ,出席状況は0とする。
テキスト 前期:松岡勝男著『線形代数学Ⅰ2次元・3次元の線形代数』培風館,2100円.
後期:講義の最初に説明する。
オフィスアワー(授業相談) 毎週火曜日10:40~11:20に本館2階講師室にて対応します。事前に申し出ること。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ ○高校数学における「2次関数」 ( 『数学Ⅰ』 ),「平面・空間のベクトル」 ( 『数学 B 』 )を修得していることが望ましい。また,積極的に問題練習をすることを望む。
○最初の授業に出席しない者の履修は認めない。また,30分以上の遅刻は認めない。
○授業中の携帯電話、スマートフォンの持ち込みおよび使用,ジュース,ガムなどの飲食物の持ち込みおよび飲食を禁止する。
○4年生の履修については、履修申告前の申し出および面接を必要とする。
○授業に出席する際の準備学習として、必ず前回の内容を把握しておくこと。