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学習目標(到達目標) |
統計調査を行う目的は,母集団に対する情報を得ることである。収集されたデータに対する統計処理結果から,必要な情報をどのように獲得するのか,のみならず推測された内容にいかなる信頼性をおけるのか,を統計学では重要な課題としている。
本講ではそうした基本的な考え方を理解させることを第一の目的とする。同時に,統計解析法の基本的な手法をマスターし,さらに進んだ専門におけるデータ分析に必要な基礎的な分析能力を磨くこともねらいとする。 |
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授業概要(教育目的) |
主たる大学の経済・経営系では統計が必須となっている。それも低学年のうちに学ぶべきものとして設定されており, 経済・経営の分析には統計が必需とされている。基礎統計を学ぶことを条件としているゼミも多く, 経済学部においてはそれだけこの科目に重要性があるということである。そうした状況を鑑みてこの講義では, 事例を通して統計処理を繰り返し実践しながら, 推測統計の基本的な考え方の理解を深めてもらうことを目的とする。 |
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授業計画表 |
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回 | 項目 | 内容 |
第1回 | ガイダンス | 基礎統計で学ぶ内容と意義および諸注意 | 第2回 | 統計資料 (1) | 母集団/資料の整理/度数分布 | 第3回 | 統計資料 (2) | 基本統計値/位置の指標/バラツキの指標 | 第4回 | 統計資料 (3) | 分布の特性/箱ひげ図/度数分布の統計値 | 第5回 | 統計変量 (1) | 離散変量/確率分布/平均と分散 | 第6回 | 統計変量 (2) | 連続変量/正規分布 | 第7回 | 統計資料と変量のまとめ | 6回目までのまとめ | 第8回 | まとめ 1(第1回試験) | 前期前半内容の確認試験 | 第9回 | 母集団と標本 (1) | 任意標本/正規母集団/標本平均の確率分布 | 第10回 | 母集団と標本 (2) | 中心極限定理/推定の信頼性 | 第11回 | 推定と検定 (1) | 基本概念/点推定法/区間推定 | 第12回 | 推定と検定 (2) | 母平均の推定と検定 | 第13回 | 推定と検定 (3) | t分布による母平均の推定と検定 | 第14回 | 推定・検定の理解度の確認 | 推定と検定の演習 | 第15回 | まとめ 2 --- 前期試験(第2回試験) | 前期内容の確認試験 | 第16回 | 母集団の推測 (1) | 検定方法と検定の誤り/P値 | 第17回 | 母集団の推測 (2) | P値による検定/母分散の推定/カイ2乗分布 | 第18回 | 母集団の推測 (3) | 母分散の検定 | 第19回 | 母集団の推測 (4) | 母比率の推定と検定 | 第20回 | 母集団推測の演習 | | 第21回 | まとめ 3 (第3回試験) | 後期前半内容の確認試験 | 第22回 | 相関と回帰 | 相関・回帰分析外観 | 第23回 | 相関分析 (1) | 相関の分類/相関係数
| 第24回 | 相関分析 (2) | 母相関係数/相関の検定
| 第25回 | 回帰分析 (1) | 単回帰モデル/回帰直線 | 第26回 | 回帰分析 (2) | 回帰による推定 | 第27回 | 回帰分析 (3) | 回帰の精度 | 第28回 | 相関と回帰の演習 | | 第29回 | 基礎統計学の概観 | 多変量統計学への展望 | 第30回 | まとめ 4 --- 後期試験(第4回試験) | 後期内容の確認試験 |
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授業形式 |
基本的に講義形式で進める。統計学は実際にデータ処理を行うことにより,理解が深まるものなので,毎時限の最後に時間の許す限り問題演習を行い,提出させる予定である。そのために,少なくとも根号計算の性能をもつ電卓を必要とするので毎回必携のこと。また, EcoLink から講義のレジュメを必ず準備しておくこと。 |
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評価方法 |
定期試験
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レポート
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小テスト
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講義態度
(出席)
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その他
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合計
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45% |
0% |
45% |
5% |
5% |
100% |
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評価の特記事項 |
定期試験は第2,4回試験のこと、小テストは第1,3回試験のことである。そのほか学んだ統計手法を用いたレポート(任意)を提出した場合、内容を評価して加点する。 |
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テキスト |
大澤秀雄著『新・基礎から学ぶ統計学』梓出版,2,625円 |
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参考文献 |
安藤豊他著『電気・電子・情報系の基礎数学Ⅱ』東京電機大学出版局,3,045円 |
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オフィスアワー(授業相談) |
火曜日 14時から16時まで, 8号館受付で守衛の方を通じて連絡を取ってください。 |
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事前学習の内容など,学生へのメッセージ |
当然のことであるが,私語は厳禁。きちんとした態度で,講義に臨んでいただきたい。
高校程度の数学の知識があることが望ましいが,大部分は中学数学の知識をもとに講義する。問題演習も重要なのでテキストの類題等をよくやること。
テキスト巻末の統計表は必需であり, その使用法にも十分精通することが大切である。
任意にレポートを提出する場合は、その内容について前もって相談すること。
基礎統計で学んだことをもとに,さらに統計学I,IIや経済統計学などで学ぶ多変量解析に興味を持ってもらいたい。
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