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学習目標(到達目標) |
哲学は世界と人生についての究極的な原理を探究する学問である。世界と人生の究極的な原理が何であるかについては,古来,様々な考えが提示されてきたが,その際,西洋と東洋とでは,いくつか目だった思考様式の違いがみとめられる。この講座は,東西の思考様式の比較という比較思想的視点から,哲学の諸問題についての東西の基本的な考えかたの異同を理解することと,また種々の思想に対して正確な知識を身につけることを目標としている。 |
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授業概要(教育目的) |
世界,人間,自然,歴史,実在等々について,西洋と東洋の考え方の基本的な違いを,個人の生きかたの問題とからめて,できるだけわかりやすく話をする予定である。この講義を通して受講生が哲学に関心をもち,自分自身で物を考えることの重要さと楽しさを感じとることができるように工夫したい。 |
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授業計画表 |
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回 | 項目 | 内容 |
第1回 | 哲学の動機(1) | 西洋人の哲学観 | 第2回 | 哲学の動機(2) | 東洋人の哲学観 | 第3回 | 西洋の実在観(1) | プラトンのイデア論 | 第4回 | 西洋の実在観(2) | アリストテレスの四原因説 | 第5回 | 西洋の実在観(3) | カントとヘーゲルの実在観 | 第6回 | 東洋の実在観 | 西田幾多郎の現象即実在論 | 第7回 | 形而上学とは何か | 形而上学という言葉の由来と定義。自然の形而上学と心の形而上学の解説。 | 第8回 | 分別的思惟と平等的思惟(1) | デカルトの二元論的世界観 | 第9回 | 分別的思惟と平等的思惟(2) | カントの認識理論 | 第10回 | 分別的思惟と平等的思惟(3) | 西田幾多郎の純粋経験説 | 第11回 | 分別的思惟と平等的思惟(4) | 理論と実践の関係 | 第12回 | 分別的思惟と平等的思惟(5) | 理想と現実の関係 | 第13回 | 有の思想と無の思想(1) | ソクラテス以前の哲学者の世界観 | 第14回 | 有の思想と無の思想(2) | デカルトの実体観 | 第15回 | 中間のまとめ | まとめ | 第16回 | 有の思想と無の思想(3) | スピノザの実体観 | 第17回 | 有の思想と無の思想(4) | ライプニッツの実体観 | 第18回 | 有の思想と無の思想(5) | イギリス経験論の実体観 | 第19回 | 有の思想と無の思想(6) | 東洋における無の思想 | 第20回 | 肯定の論理と否定の論理(1) | ホッブズの自然法思想 | 第21回 | 肯定の論理と否定の論理(2) | ベンサムの功利主義 | 第22回 | 肯定の論理と否定の論理(3) | カントの人格主義的倫理学 | 第23回 | 肯定の論理と否定の論理(4) | ニーチェのニヒリズム | 第24回 | 肯定の論理と否定の論理(5) | ニーチェの「超人」の思想 | 第25回 | 肯定の論理と否定の論理(6) | 西田幾多郎と行為的直観 | 第26回 | 肯定の論理と否定の論理(7) | 和辻哲郎の人間存在論 | 第27回 | 内なる自然と外なる自然(1) | 聖書の自然観と人間観 | 第28回 | 内なる自然と外なる自然(2) | 近代科学の自然観と人間観 | 第29回 | 内なる自然と外なる自然(3) | 東洋的自然観と人間観 | 第30回 | まとめ | まとめ |
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授業形式 |
多数の受講者が予想されるので,原則として講義形式でおこなう。毎回,講義の最初に前回の講義の要点を話すので,前回欠席していた者はノートを取り,出席していた者は自分のノートをチェックすること。 |
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評価方法 |
定期試験
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レポート
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小テスト
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講義態度
(出席)
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その他
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合計
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60% |
0% |
20% |
20% |
0% |
100% |
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テキスト |
小坂国継『西洋の哲学・東洋の思想』(講談社) |
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参考文献 |
峰島旭雄編『概説西洋哲学史』(ミネルヴァ書房) |