回 | 項目 | 内容 |
第1回 | オリエンテーション | 1年間の授業概要とポイントなどを明示する |
第2回 | 歴史を学ぶとはどういうことか | E.H.カー『歴史とは何か』などを題材に「歴史」の意義について考える |
第3回 | 歴史叙述の誕生 | ペルシア戦争を題材としたヘロドトスの『歴史』を中心に世界各地の歴史書を取り上げる |
第4回 | 中国における歴史の叙述 | 司馬遷の『史記』と中国の歴史書の特質 |
第5回 | 日本古代の歴史書 | 『日本書紀』の神話的歴史意識と天皇の位置づけ |
第6回 | 日本中世の歴史書 | 慈円が『愚管抄』に著した朝廷における権力の変遷と「今」 |
第7回 | 日本近世の歴史書 | 新井白石『読史余論』が説く日本の王朝交替の歴史 |
第8回 | 時代区分論 | ヨーロッパの発展段階説と日本の政権所在地による区分論 |
第9回 | 日本の時代区分論争 | 特に戦後の時代区分論争の争点とその展開 |
第10回 | 近代日本の歴史学と歴史区分 | 国史、東洋史、西洋史という3区分論とその成立過程 |
第11回 | 「歴史観」と「歴史認識」を考える | 「皇国史観」と「唯物史観」、またそれにもとづく歴史事象の理解 |
第12回 | 新しい世界史を求めて | 「東洋史」や「西洋史」という枠組みをこえた新たな世界史の提唱 |
第13回 | 紀年論1—「西暦」の誕生 | いわゆる西暦の成立の経緯とその普遍性 |
第14回 | 紀年論2-元号と改元 | 漢字文化圏における紀年法とさまざまな改元の理由 |
第15回 | 中間のまとめ | |
第16回 | 「日本史」の新たな成果と課題 | 最近の新たな研究成果や課題などを紹介する |
第17回 | ヤマトから日本へ | 日本列島の統一権力と「日本」という国号の成立 |
第18回 | 「天皇」の成立とその権力の特質 | 日本史における権力の問題を考える上で不可避のテーマ |
第19回 | 「天皇陵」とは何か | 学術的な調査を拒む「聖域」の実態と比定までの歴史 |
第20回 | 「呪詛」と「祟り」の日本史 | 歴史の表舞台には出てこない影の政治史 |
第21回 | 日本史における戦争表記-乱・役・戦争- | 「壬申の乱」や「前九年の役」「後三年の役」などを事例として |
第22回 | 征夷大将軍と幕府 | 武家政権である「幕府」とそのリーダーである「征夷大将軍」の性格を論じる |
第23回 | 歴史資料としての「肖像画」 | 「伝源頼朝像」の再検討など近年の肖像画研究の成果 |
第24回 | 武器と合戦の歴史 | 古代の戦争から戦国時代までの武器と戦法の変遷を概観する |
第25回 | 『信長記』と『信長公記』 | 織田信長の2つの伝記を比較・分析して「人物史」の課題を明らかにする |
第26回 | 東日本と西日本 | 歴史の展開とともに方言や文化の違いなどにも注目する |
第27回 | 「日本史」の周縁世界1 | 北海道の独自の文化とアイヌ民族の歴史を中心にまとめる |
第28回 | 「日本史」の周縁世界2 | 琉球王国を中心とした列島南西部の独自の歴史 |
第29回 | 「日本史」の未来 | 日本の歴史は今後どのように叙述され、語られるのかを考える |
第30回 | 全体のまとめ | |