講義名 メディア論 ≪□第一部≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 金5
単位数 2

担当教員
氏名
志村 三代子

学習目標(到達目標) 明治初期から占領期にいたるまでの「日本」の表象を中心としたハリウッド映画の特徴を学ぶことによって、アメリカ文化に潜在する人種偏見と、ハリウッド映画にかんする多角的な視点を獲得する。
授業概要(教育目的) ハリウッド映画の中の〈日本〉のイメージを時系列に見ていくことによって、ゲイシャ、サムライといったステレオタイプの映画への伝播と流通のありようを検証していく。具体的には、①日露戦争前後の日本国家の台頭②アジア・太平洋戦争期③占領期の日本、に分類し、その時代に顕在化された〈日本〉のイメージを概観する。
授業計画表
 
項目内容
第1回イントロダクションオリエンタリズムの概念とハリウッド映画の人種偏見について
第2回無声映画時代の日本人スター:早川雪洲①『チート』(1915)の上映及び教場レポート(800字)提出
第3回無声映画時代の日本人スター:早川雪洲②『神々の怒り』(1914)の上映、同映画に描かれた震災とキリスト教について
第4回無声映画時代の日本人スター:早川雪洲③『戦場にかける橋』(1957)の上映、戦後の戦争映画と人種偏見について
第5回サイレント期の日本人スター:上山草人『バグダットの盗賊』(1924)上映、ハリウッドで日本人を演じなかった日本人俳優について
第6回比較研究:中国人の表象①『散り行く花』(1919)の上映、D.W.グリフィスが描いた中国人について
第7回比較研究:中国人の表象②『上海特急』(1932)の上映、スター表象と人種偏見について
第8回戦争映画のなかの日本人①『汝の敵日本を知れ』(1945)の上映及び教場レポート(800字)提出
第9回戦争映画のなかの日本人②『真珠湾攻撃』(1943)の上映、プロパガンダ映画について
第10回比較研究:日本映画が描いたアメリカ『あの旗を撃て』(1944)の上映、戦時期日本のプロパガンダ映画について
第11回日系人を描いた映画①『二世部隊』(1951)の上映、日系編成部隊の描かれ方について
第12回日系人を描いた映画②『戦場より永遠に』(1960)の上映、戦後の戦争映画における日系人について
第13回日系人を描いた映画③『クリムゾン・キモノ』(1959)の上映、異人種間恋愛の描かれ方について
第14回理解度の確認要点のまとめ
第15回まとめまとめ
授業形式 映画作品の上映と解説を中心とした講義形式
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
50% 50% 0% 0% 0% 100%
評価の特記事項 定期試験の他に、授業内に課す教場レポートを2回実施します。
テキスト 授業時にプリントを配布します。
参考文献 授業時に指示します。
オフィスアワー(授業相談) 本授業終了後、本館二階講師室にて20分間は対応しています。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 毎時間、映画を上映するため、遅刻、私語は厳禁です。