講義名 美術史 ≪□第一部≫
講義開講時期 後期
曜日・時限 木5
単位数 2

担当教員
氏名
王 凱

学習目標(到達目標) 中国絵画の芸術理論は、数千年以前からの中国絵画史の発展に巨大な作用と重大な影響を与えてきたのである。この授業を受けた結果、「絵画六法」という中国絵画の芸術理論を理解し、各時代の画家たちの絵画作品の芸術特徴を説明することができる。また、中国絵画の特徴とその芸術作品の鑑賞を結び付け、美術史の基礎知識を獲得することができるようになる。
授業概要(教育目的) 中国絵画の源流は数千年の歴史を遡ることができる。漢の時代、唐の時代、宋の時代、更に元、明、清及び近代の絵画は、それぞれの個性を持っている。その個性は中国絵画の歴史における豊富、多彩さの反映である。本授業は中国画論の「絵画六法」について詳しく分析しながら、中国歴代の画家たちがどのように絵画創作を行ったのかを解説する。また、中国各時代の絵画の特徴と作品を具体的に解説し、絵画の基礎知識を身に付けることで、授業終了時には美術史に対する知識が身につくことを目標とする。
授業計画表
 
項目内容
第1回オリエンテーション
授業概要の説明
第2回中国絵画の特徴
中国絵画は悠久な歴史を有し、豊富な遺産を有している。中国絵画の表現は芸術として鮮明な特徴を持っている。それは世界、自然と一体になるという格別の画風である。これによって、中国絵画の特徴を学ぶ。準備学習:テキストの第一部(画論篇)を予め読んでおくこと。
第3回謝赫の「絵画六法」
南北朝の謝赫(459~532年)が『古画品録』の序文に述べた「絵画六法」は、その奥深さゆえ、中国絵画の本体理論として、古代哲学思想の経典とも言え、世界文化の遺産でもある。これによって、絵画六法の内容を学ぶ。準備学習:テキストの第二部(画家篇)一~三を予め読んでおくこと。
第4回画家―顧愷之、閻立本、周昉
画家三人のそれぞれの絵画創作手法について説明する。準備学習:テキストの第二部(画家篇)四~六を予め読んでおくこと。
第5回画家―黄筌、徐熙、董源
画家三人のそれぞれの画風について説明する。準備学習:テキストの第二部(画家篇)七~九を予め読んでおくこと。
第6回画家―巨然、顧閎中、范寛
画家三人のそれぞれの絵画技術について説明する。準備学習:テキストの第二部(画家篇)十~十二を予め読んでおくこと。
第7回画家―徽宗、米芾、米友仁
画家三人のそれぞれの絵画方法について説明する。準備学習:テキストの第二部(画家篇)十三~十五を予め読んでおくこと。
第8回画家―張択端、王希孟、馬遠
画家三人のそれぞれの絵画表現について解説する。準備学習:テキストの第二部(画家篇)十六~十八を予め読んでおくこと。
第9回画家―夏珪、趙孟頫、王蒙
画家三人のそれぞれの絵画特徴について解説する。準備学習:テキストの第二部(画家篇)十九~二十一を予め読んでおくこと。
第10回画家―沈周、文徴明、唐寅
画家三人のそれぞれの絵画形式について解説する。準備学習:テキストの第二部(画家篇)二十二~二十四を予め読んでおくこと。
第11回画家―仇英、徐渭、董其昌
画家三人のそれぞれの絵画様式について解説する。準備学習:テキストの第二部(画家篇)二十五~二十七を予め読んでおくこと。
第12回画家―八大山人、石濤、郎世寧
画家三人のそれぞれの絵画内容について解説する。準備学習:テストのため教科書を予め読んでおくこと。
第13回小テスト
今まで勉強した範囲でテストをする。(ノート、教科書持込可)
第14回画家―呉昌碩、斉白石、石魯画家三人のそれぞれの絵画特色について解説する。準備学習:教科書を予め読んでおくこと。
第15回理解度の確認これまでの要点のまとめ
授業形式 テキストを使用し、多くの絵画作品を紹介する。また、関連資料として「宮廷画家」というDVD)の鑑賞を行った後、授業内容に関する小レポートを提出して頂く。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 0% 50% 50% 0% 100%
評価の特記事項 平常点として授業期間の小テスト(テキスト・ノート持込み可)50%及び出席(小レポートの評価)50%を合わせて総合的に評価することとする。
テキスト 『中国絵画の源流』王凱(秀作社出版)
オフィスアワー(授業相談) 授業内で配布した指定アドレスに連絡してください。回答は次回授業後とする。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 1.美術の分野に興味を持っていること。2.多くの絵画作品を鑑賞すること。3.授業中の私語は禁止であるので、学習に真剣に取り組む姿勢が求められる。