講義名 セクシュアリティ論 ≪□第一部≫
講義開講時期 後期
曜日・時限 火4
単位数 2

担当教員
氏名
黒岩 裕市

学習目標(到達目標) 性や身体に関して,わたしたちは「自然なもの/自然ではないもの」,「あたりまえのこと/おかしなこと」といった発想をしがちである。だが,性や身体も社会のなかで,歴史的・文化的に構築されたものである。性や身体について「あたりまえ」とされていることの前でいったん立ち止まり,その「あたりまえ」を問いなおすことがこの授業の目標である。
授業概要(教育目的) ジェンダーやセクシュアリティに関する近年の議論を紹介し,検討する。歴史的な考察からアクチュアルな問題まで取り上げるテーマは多岐にわたる。文学作品や映画,音楽からもジェンダーやセクシュアリティについて考える。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス授業の流れを大まかに説明する。
第2回セクシュアリティの歴史(1)セクシュアリティを規定する「行為」と「アイデンティティ」について考える。

【準備学習】
第1回で配布した資料を読んでおくこと。
第3回セクシュアリティの歴史(2)性科学の成立と受容についてたどる。

【準備学習】
第2回で配布した資料を読んでおくこと。
第4回セクシュアリティの歴史(3)文学作品から性科学言説を考える。

【準備学習】
第3回で配布した資料(作品の抜粋)を読んでおくこと。
第5回現代社会とセクシュアリティ(1)HIV/AIDSはいかに語られたのか。1980年代の報道を検討する。

【準備学習】
第4回で配布した資料を読んでおくこと。
第6回現代社会とセクシュアリティ(2)HIV/AIDSはいかに語られているのか。現在の取り組みを紹介する。

【準備学習】
第5回で配布した資料を読んでおくこと。
第7回現代社会とセクシュアリティ(3)「同性婚」から制度とセクシュアリティについて考える。

【準備学習】
第6回で配布した資料を読んでおくこと。
第8回現代社会とセクシュアリティ(4)「オネエことば」から言語とセクシュアリティについて考える。

【準備学習】
第7回で配布した資料を読んでおくこと。
第9回「性の多様性」をめぐって(1)「性の多様性」に関する議論をたどる。

【準備学習】
第8回で配布した資料を読んでおくこと。
第10回「性の多様性」をめぐって(2)文学作品から「性の多様性」を考える。

【準備学習】
第9回で配布した資料(作品の抜粋)を読んでおくこと。
第11回「性の多様性」をめぐって(3)映画から「性の多様性」を考える。

【準備学習】
第10回で紹介した映像を視聴しておくこと(映像はインターネットで視聴可能)。
第12回クィア・リーディングという試み(1)「クィアする」とはどのようなことか。いくつかの議論を紹介する。

【準備学習】
第11回で配布した資料を読んでおくこと。
第13回クィア・リーディングという試み(2)ポピュラー音楽を「クィアする」。

【準備学習】
第12回で紹介した映像を視聴しておくこと(映像はインターネットで視聴可能)。
第14回理解度の確認要点のまとめ。

【準備学習】
これまでに配布した資料や授業のノートを見なおしておくこと。
第15回まとめ授業全体のまとめを行なう。

【準備学習】
これまでに配布した資料や授業のノートを見なおしておくこと。
授業形式 基本的には講義形式で進める。なお,毎回の授業で10~15分程度の時間を取り,コメントを書いてもらう。そのコメントのいくつかを次の回で紹介し,議論を深めていきたい。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
50% 15% 0% 35% 0% 100%
評価の特記事項 「定期試験」(後期試験)は持ちこみ不可・論述問題。「レポート」(小レポート)は学期中に一度。「講義態度(出席)」とは,いわゆる「出席点」ではなく,授業時間内に書いてもらうコメントの内容で判断する。
テキスト テキストは特に使用しない。授業中にコピーを配布する。
参考文献 竹村和子編『“ポスト”フェミニズム』作品社,2000円.
加藤秀一・石田仁・海老原暁子『図解雑学 ジェンダー』ナツメ社,1300円.
堀江有里『「レズビアン」という生き方』新教出版社,2200円.
風間孝・河口和也『同性愛と異性愛』岩波新書,760円.
ほかは授業中に紹介する。
オフィスアワー(授業相談) 授業終了後,30分程度,講師控え室にて。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 授業で取り上げたテーマをさまざまな角度から考えてほしい。
予備知識は特に必要としない。授業で用いる資料は前の週に配るので,当日までに読んでおいてほしい。
授業中の私語は厳禁。