講義名 先端科学 ≪□第一部≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 木2
単位数 2

担当教員
氏名
小山 俊士

学習目標(到達目標) 現代の科学技術についての理解を深め、科学リテラシーを高めることを目的とする。科学技術の概略を把握するとともに、社会との関わりにも注目し、科学の専門家になることを目指していない学生が、先端科学とどのようにつきあっていくのかを考える材料としたい。なおこの講義は、最先端の科学に関するトピックを紹介するものではないので注意してほしい。
授業概要(教育目的) 現代史の講義を行う。その中で科学技術における重要な出来事に注目し、詳しく検討する。先端科学の諸分野が、どのように生まれ、発展したのかを振り返ることで、その原理を理解することを目指す。
授業計画表
 
項目内容
第1回科学とは何か人文科学、社会科学と対比しながら、自然科学という知の体系の特徴を考える。
第2回原子爆弾の開発と巨大科学第二次世界大戦下のアメリカでの軍事技術の開発について、原子爆弾を中心に解説し、現代の巨大科学の出発点を探る。
第3回コンピュータの誕生第二次世界大戦の直後に完成した真空管式計算機ENIACの開発過程を中心に、コンピュータの起源を学ぶ。
第4回地球科学プレートテクトニクス理論と地震の原因など、現在の地球科学の基礎理論の形成について学ぶ。
第5回分光学と電子顕微鏡可視光線では見ることのできない微細な物質を観察するための技術について学ぶ。
第6回DNAの構造と遺伝学DNAの二重らせんモデルの確立に至る、遺伝学の発展を学ぶ。
第7回石油と化学工業化学工業の発展と石炭から石油へのエネルギー転換について学ぶ。
第8回高度経済成長と公害日本の高度経済成長とその過程で生じた公害問題を通じて、科学技術の負の側面について考える。
第9回原子力と新エネルギー石油に代わるエネルギー源として開発されてきた、原子力をはじめとする新エネルギーの技術について学ぶ。
第10回宇宙開発現代の宇宙論の形成と、アポロ計画を中心とした宇宙開発の歴史を学ぶ。
第11回半導体とパーソナルコンピュータ半導体と集積回路により急激な発展を続けるコンピュータの歴史を学ぶ。
第12回地球環境問題地球温暖化、酸性雨、オゾン層破壊などの環境問題について学び、それに対する科学技術のあり方を考える。
第13回ナノテクノロジー材料科学と、フラーレン、カーボンナノチューブなど、ナノテクノロジーの可能性を考える。
第14回バイオテクノロジー分子生物学を応用した遺伝子工学の発展について学び、その応用の可能性と問題点について考える。
第15回インターネットARPAネットから始まるコンピュータ・ネットワークの歴史を通じて、新たに展開しつつあるネットワーク社会の現状を検討する。
授業形式 主として講義を行い、必要に応じて映像資料を参照する。配付資料にたいする感想や意見を求める場合もある。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 40% 60% 0% 0% 100%
評価の特記事項 講義中に、理解度を確認するための小テストを行う。現代の科学技術について、調査するレポートを課す。
テキスト 特になし。必要な資料は講義中に配布する。
参考文献 毎回の講義で紹介する。
オフィスアワー(授業相談) 講義後の昼休みは相談に応じる。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 先端科学の内容を厳密に理解することを目的とした講義ではないので、科学(理科と数学)に対する基礎知識は必要としない。講義の中で与えられた情報にもとづく思考力と、必要に応じて自ら調べる姿勢とを重視する。