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学習目標(到達目標) |
現在、核開発をめぐり国際社会から孤立しているイラン、その歴史や文化についてはほとんど知られていない。本講義では、イスラーム以前の在来文化と融合しながら発展したイラン地域固有のイスラームの在り方を提示し、アラブ世界に代表される一般的なイスラーム認識を相対化することで、現在の国際関係を理解するための基礎的な知識を習得する。その上で、イランをはじめとする中東イスラーム社会に関する諸問題を自分の頭で考える能力を身につける。 |
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授業概要(教育目的) |
本講義では、現代のイスラーム諸国の中から、一般的なイスラーム像ではくくることのできない、イランの歴史を扱う。講義の前半部では、現代のイラン・イスラーム共和国の社会と文化に関する基礎的知識について、後半部では、イランにおけるイスラームの受容から現代に至るまでの歴史について、政治史だけではなく、文化史にも焦点をあてながら解説する。 |
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授業計画表 |
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回 | 項目 | 内容 |
第1回 | ガイダンス | イランに対するイメージについて | 第2回 | イランとイラン人 | イランにおける多様な民族と言語について | 第3回 | シーア派の世界観 | イランの国教シーア派について | 第4回 | イランの文化 | イランの国語ペルシア語について | 第5回 | イランのイスラーム化 | イラン高原におけるイスラームの受容について | 第6回 | トルコ系諸王朝とイラン | 異民族王朝の支配下におけるイラン系官僚の役割について | 第7回 | モンゴルとイラン | モンゴル帝国期のイラン・イスラーム文化の発展について | 第8回 | サファヴィー朝(1) | サファヴィー朝の勃興とシーア派の国教化について | 第9回 | サファヴィー朝(2) | サファヴィー朝宮廷で活躍した多様な民族について | 第10回 | サファヴィー朝(3) | イスファハーンを中心に最盛期をむかえたイラン・イスラーム文化について | 第11回 | ガージャール朝 | ガージャール朝下のイラン社会と列強の進出について | 第12回 | イラン立憲革命 | イランにおける近代化の試みについて | 第13回 | パフラヴィー朝 | 革命前のイランと国際社会について | 第14回 | イラン・イスラーム革命と現代イラン | 革命後のイランと国際社会について | 第15回 | まとめ | まとめ |
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授業形式 |
講義は、パワーポイントと配布資料を用いた講義形式で行う。可能な限り画像資料を用い、「生の」イランという国やイラン人を体感できる場としたい。 |
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評価方法 |
定期試験
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レポート
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小テスト
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講義態度
(出席)
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その他
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合計
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60% |
0% |
0% |
40% |
0% |
100% |
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評価の特記事項 |
記述式試験と毎回の講義終了後に提出するコメントシートで評価する。イスラーム世界に関する諸問題について、講義で学習した知識を材料に、論理的に私見を述べられているか、という点を基準に評価する。 |
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テキスト |
テキストは特に指定しない。 |
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参考文献 |
永田雄三編『西アジア史II イラン・トルコ』山川出版社,3500円.
その他、講義中に適宜紹介する。 |
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オフィスアワー(授業相談) |
本授業終了後、本館2階講師室にて20分間は対応しています。 |
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事前学習の内容など,学生へのメッセージ |
授業中に提示した参考文献に目を通すなど、予習・復習に努めてください。また、授業中に質問に答える時間を設けますので、積極的に質問してください。 |