講義名 計量経済学 ≪昼夜共通≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 月5
単位数 4

担当教員
氏名
山本 拓

学習目標(到達目標)  経済分析のための代表的な統計的手法は回帰分析と呼ばれる方法であり,「計量経済学」ではこの手法の習得を主たる目標とする。
1. まず回帰分析の基礎的考え方について学び,簡単な数値例を扱うことができる。
2. エクセルを用いて,実際の経済データについて回帰分析を適用することができる。
3. モデルの検定ができるようになる。
4. より進んだ手法が使えるようになる。
5. 各自が自分の関心を持つ経済活動・社会活動についてのデータを集め,回帰分析を適用し,実証分析のレポートを作成する。
授業概要(教育目的)  現代の経済分析においては,実際の経済データを用いて経済理論を検証すること(実証分析という)が必須となっている。卒業論文においても,ゼミによってはそのような実証分析が必要となる場合も増してきている。「計量経済学」では,実証分析のために必要な統計的手法について,学部レベルの基礎を習得することを目的とする。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス
計量経済学とは。講義の進め方。


第2回データの整理1
和記法の復習。エクセルでの練習。平均,分散の説明。

第3回データの整理2
分散(続き),標準偏差,共分散,単相関係数。エクセルでの練習。平均の性質の確認。
第4回最小2乗法1
最小2乗法(OLS)の考え方と導出。2種の考え方の紹介。
第5回最小2乗法2
エクセルでの計算。残差の性質の確認。決定係数の紹介。
第6回最小2乗法3
決定係数の解釈。単相関係数との関係。実例の紹介。
第7回最小2乗法4
最小2乗法のまとめ。最小2乗法の基本的性質。
第8回小テスト1,単回帰分析1
小テスト。基準化変量の説明。
第9回単回帰分析2
基準化変量の考え方。偏差値。ヒストグラム。正規分布に基づく検定。
第10回単回帰分析3
t 検定の説明。
第11回単回帰分析4
変数選択の方法としての検定。エクセルの分析ツールの練習。エクセルの結果の見方。
第12回単回帰分析5
p値についての説明。単回帰分析のまとめ。実例を用いたエクセルでの練習。
第13回小テスト2
小テスト。OLSの統計的性質について。
第14回単回帰分析6
モデルの仮定,モデルとデータの対応,最小2乗法OLSの統計的性質。
第15回多重回帰分析の基礎1
多重回帰分析とは。エクセルでの多重回帰分析の練習。
第16回多重回帰分析の基礎2
多重回帰分析の解釈。自由度修正済み決定係数。
第17回多重回帰分析の基礎3
決定係数で注意すべきこと。変数の過不足。多重回帰分析の実例。
第18回多重回帰分析の拡張1
関数型:フィリップス曲線,賃金プロファイル等。
第19回多重回帰分析の拡張2
ダミー変数。一時的ダミー,定数項ダミー。エクセルでの練習。
第20回多重回帰分析の拡張3
係数ダミー。エクセルでの練習。
第21回多重回帰分析の拡張4
多重共線性:問題と解決法。
第22回F 検定1
F検定の考え方。0制約の検定。エクセルでの練習。
第23回F 検定2

線型制約の検定。エクセルでの練習。
第24回F 検定3
構造変化の検定。エクセルでの練習。
第25回公的統計等の取り出し方インターネットからのデータの取り出し方。
第26回小テスト3
小テスト。
第27回系列相関1
系列相関の検定法:ダービン・ワトソン検定。
第28回系列相関2
解決法:コクラン・オーカット法。
第29回要点のまとめ
要点のまとめ。

第30回まとめまとめ
授業形式 講義形式による。個々の統計的手法を学んだあとは,アップロードされている経済データについて,エクセルを用いて実際に分析をを行い,具体的方法を習得する。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
20% 10% 40% 30% 0% 100%
評価の特記事項 定期試験はC試験(リポート)。他にレポート提出は1回。小テストは3回行う。
テキスト 山本拓・竹内明香著『入門 計量経済学』新世社,2500円+税。






参考文献 山本拓著『計量経済学』新世社,3300円+税。
縄田和満著『Excelによる統計入門(Excel2007対応版)』朝倉書店,2800円+税。
オフィスアワー(授業相談) 月曜 15時-16時,   水曜 12時20分-12時50分。

事前学習の内容など,学生へのメッセージ 本講義は,理科系の内容であり,エクセルの練習を含めて積み上げ方式である。ゆえに欠席をすると次回以降の理解に致命的なマイナスとなるので,留意されたい。