講義名 日本経済論 ≪昼夜共通≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 水6
単位数 4

担当教員
氏名
飯島 正義

学習目標(到達目標) 1.日本経済の現状とその問題点について経済的視点から説明することができる。
2.高度経済成長期以降の日本経済の歩みを修得することができる。
3.経済統計や景気指標等の読み方を修得することができる。
授業概要(教育目的) 日本経済論は、経済理論、経済史、経済政策の各分野の幅広い科目と関係している科目です。本講義では、高度経済成長期以降の日本経済を経済統計・指標等の分析を通じて、また歴史的にたどることによって日本経済の現状とその問題点、日本経済の方向性を考察していきます。授業終了時には、経済統計・指標の読み方が修得され、日本経済が身近に感じられるようになることを目標とします。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス授業内容とその進め方、成績評価等について説明します。
第2回高度経済成長の始まり高度経済成長は1950年代前半から準備されており、65年不況を境に前半と後半に分かれるが、それぞれの時期の状況や問題点について説明します。
準備学習:第1回の授業で配布したプリント、参考図書等で関係部分を予め読んでおいて下さい。
第3回高度経済成長の要因高度経済成長の要因について説明します。
準備学習:第1回の授業で配布したプリント、参考図書等で関係部分を予め読んでおいて下さい。
第4回高度経済成長と開放体制への移行急速な経済発展によって日本は、欧米から「自由化」(開放体制への移行)を要求されるようになるが、日本はそれに対してどのように対応したのかを説明します。
準備学習:第1回の授業で配布したプリント、参考図書等で関係部分を予め読んでおいて下さい。
第5回2つのショックと安定成長への転換ドル・ショック、オイル・ショックという2つのショックが日本経済にどのような影響を及ぼしたのかを説明します。
準備学習:第4回の授業で配布したプリント、参考図書等で関係部分を予め読んでおいて下さい。
第6回スタグフレーションオイル・ショックを契機に先進各国はスタグフレーションに陥るが、日本を含めて各国はどのように対応したのかを説明します。
準備学習:第4回の授業で配布したプリント、参考図書で関係部分を予め読んでおいて下さい。
第7回産業構造の転換日本経済のサービス経済化の進展、製造業におけるリーディング産業の変化といった産業構造の変化について説明します。
準備学習:第4回の授業で配布したプリント、参考図書等で関係部分を予め読んでおいて下さい。
第8回日米貿易摩擦1980年代から90年代前半は、日米貿易摩擦が激化した時期であるが、日米貿易摩擦の背景や内容、日本の対応等について説明します。
準備学習:第4回の授業で配布したプリント、参考図書等で関係部分を予め読んでおいて下さい。
第9回レーガノミックスと日本経済レーガノミックスとは何か、レーガノミックスの実施過程とその結果について、さらに日本への影響等について説明します。
準備学習:第4回の授業で配布したプリント、参考図書等で関係部分を予め読んでおいて下さい。
第10回金融の自由化1980年代に日本でも金融の自由化が実施されていくが、実施の背景や問題点、その後の影響等について説明します。
準備学習:第9回の授業で配布したプリント、参考図書で関係部分を予め読んでおいて下さい。
第11回プラザ合意と急激な円高の進行レーガノミックスの一つの帰結がプラザ合意であるが、プラザ合意の意義、その後の急激な円高の日本経済への影響について説明します。
準備学習:第9回の授業で配布したプリント、参考図書で関係部分を予め読んでおいて下さい。
第12回バブル経済の形成1980年代以降世界経済はバブルが起きやすくなっているがそれはなぜなのか、日本のバブル経済はどのように形成されていったのかを説明します。
準備学習:第9回の授業で配布したプリント、参考図書で関係部分を予め読んでおいて下さい。
第13回バブル経済の崩壊日本のバブル経済の崩壊過程とその後の影響について説明します。
準備学習:第9回の授業で配布したプリント、参考図書で関係部分を予め読んでおいて下さい。
第14回平成不況に対する見方90年代以降の長期不況の要因に対して供給サイドの問題を重視する見方、需要サイドの問題を重視する見方があるが、それらを紹介しながら「複合不況」であることを明らかにしていく。
準備学習:第13回の授業で配布したプリントの関係部分を予め読んでおいて下さい。
第15回中間のまとめまとめ
第16回バブル経済崩壊から2001年までの日本経済分析「国民経済計算」等の経済統計の分析を通じてバブル経済の崩壊から2001年までの日本経済の状況を確認します。
準備学習:Ecolinkに授業資料をアップロードするので、各自それを予め読んで持参して下さい。
第17回1990年代の日本経済(1)長期低迷の要因の一つである個人消費の低迷について説明します。
準備学習:第16回の授業で配布したプリントの関係部分を予め読んでおいて下さい。
第18回1990年代の日本経済(2)バブル崩壊と共に企業の設備投資は大きく落ち込み、長期低迷の要因ともなっていくが、どうして設備投資が落ち込んでいくのかを不良債権との関係も含めて説明します。
準備学習:第16回の授業で配布したプリントの関係部分を予め読んでおいて下さい。
第19回1990年代の日本経済(3)90年代における政府の不況対策はどのように展開されてきたのか、その内容と問題点、さらに財政赤字の拡大・累積について説明します。
準備学習:第18回の授業で配布したプリントを予め読んでおいて下さい。
第20回1990年代の日本経済(4)90年代に実施された日銀の金融政策について説明します。
準備学習:第19回の授業で配布したプリントを予め読んでおいて下さい。
第21回1990年代の日本経済(5)90年代の長期低迷を下支えする役割を果たしたのが輸出である。日本の貿易構造を確認しながら海外生産状況(分業体制)の変化について説明します。
準備学習:第20回で配布したプリントを予め読んでおいて下さい。
第22回2002年からリーマン・ショックまでの日本経済「国民経済計算」等の分析を通じて、この期の日本経済の状況を確認します。また、2002年以降の景気回復の要因についても考察していきます。
準備学習:第21回で配布したプリントを予め読んでおいて下さい。
第23回小泉改革と日本経済小泉改革の内容は多岐にわたっているので経済改革に絞って説明します。
準備学習:第22回の授業で配布したプリントの関係部分を予め読んでおいて下さい。
第24回小泉改革と格差問題小泉改革によって格差が拡大したといわれるが、統計等の分析を通じてそれを確認していく。
準備学習:第22回の授業で配布したプリントの関係部分を予め読んでおいて下さい。
第25回サブプライム問題と日本経済サブプライム問題とは何か、日本経済との関連性について説明します。
準備学習:第24回の授業で配布したプリントの関係部分を読んでおいて下さい。
第26回リーマン・ショックと世界同時不況リーマン・ショックの日本経済への影響についてその背景と構造について説明します。
準備学習:第24回の授業で配布したプリントの関係部分を予め読んでおいて下さい。
第27回リーマン・ショック後の日本経済リーマン・ショック後の日本経済について「国民経済計算」や景気指標等の統計分析を通じて日本経済の現状を確認します。
準備学習:第26回の授業で配布したプリントを予め読んでおいて下さい。
第28回アベノミクスの展開アベノミクスの背景、その内容と問題点について説明します。
準備学習:第27回の授業で配布したプリントを予め読んでおいて下さい。
第29回理解度の確認16回以降の要点のまとめ
第30回まとめまとめ
授業形式 授業は、プリント資料を配布して講義形式で行います。また、ミニッツ・ペーパーを配布して授業のポイントの確認や質問の受け付けも行っていきたいと考えています。なお、ミニッツ・ペーパーでの質問は次週返却します。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
60% 10% 15% 15% 0% 100%
テキスト 使用しません。毎回プリント資料を配布する予定です。
参考文献 小峰隆夫・村田啓子,最新日本経済入門(第4版),日本評論社,2012年.
浅子和美・篠原総一編,入門・日本経済(第4版),有斐閣,2011年.
矢部洋三編,現代日本経済史年表,日本経済評論社,2012年
その他必要に応じて紹介します。
オフィスアワー(授業相談) 授業終了後、本館2階講師室で20分間対応します。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 授業内容は、経済学の基本的な知識だけでなく、経済史、経済政策、国際経済等、幅広い科目とも関係していますので、それらの知識を深めておくことも大切です。授業で使用するプリントは内容ごとにまとめて配布しますので関係するところを事前に読んでおいて下さい。授業後はプリントを読み返し、参考図書等も利用して理解を深めて下さい。