回 | 項目 | 内容 |
第1回 | はじめに | ロシア・東欧諸国は,地理的にも心理的にもわれわれにとって遠い地域です。そのようなロシア・東欧諸国の経済をわれわれが学ぶ意味について考えてみます。 |
第2回 | 西欧文明の起源と拡大 | ロシア・東欧諸国の市場経済化を,西欧文明の起源と拡大という歴史的文脈の中に位置づけ,その意味を解説します。 |
第3回 | 旧ソ連諸国のプロフィール | ロシアをはじめとする旧ソ連15カ国のプロフィールを簡単に説明します。 |
第4回 | 東欧諸国のプロフィール | ポーランドなど東欧に含まれる13(14)の諸国のプロフィールを簡単に説明します。 |
第5回 | 社会主義とは? | 資本主義の誕生と並行して生まれた社会主義思想と,その一つの流れであるマルクスの思想を解説します。 |
第6回 | 社会主義経済の仕組み | 基本的にマルクスの社会主義思想を現実の経済体制とした社会主義経済体制の仕組みを紹介します。 |
第7回 | 社会主義諸国の経済実績 | ソ連をはじめとする社会主義諸国がどのような経済実績をあげたか,つまり当初の成功とその後の停滞の様子をデータを使いながら解説いたします。 |
第8回 | 社会主義諸国の経済改革 | 停滞傾向の著しくなった社会主義諸国で行われた経済改革の方向性と具体的内容を説明します。 |
第9回 | 社会主義体制の崩壊(1) | 当初は社会主義体制を再生するために行われ,結局のところそれを崩壊させるにいたったソ連のペレストロイカと呼ばれた改革を紹介します。 |
第10回 | 社会主義体制の崩壊(2) | 社会主義体制が究極的に失敗した原因について,私の考えを説明します。 |
第11回 | 体制転換の開始 | 1990年前後にソ連・東欧諸国でほぼ時を同じくして始まった体制転換,とりわけ社会主義経済から市場経済への経済体制転換の様子を解説します。 |
第12回 | 「ショック療法」 | 一般に「ショック療法」と呼ばれ,その後の旧ソ連・東欧諸国の経済に大きな影響を与えた市場経済化のための基本方針を説明します。 |
第13回 | 経済の自由化 | 「ショック療法」の一つの柱であった経済自由化の諸政策,とりわけ価格や対外経済活動の自由化について説明します。 |
第14回 | マクロ経済の安定化 | 「ショック療法」の一つの柱であった経済安定化,すなわち物価安定のための緊縮的財政金融政策について解説します。 |
第15回 | 中間のまとめ | 前期に学んだことを総括し,後期の授業内容を展望します。 |
第16回 | マクロ経済実績(1) | 体制転換によって生じた経済的変化を,マクロ経済実績をみることによって明らかにします。この時間では特に,生産の動向をとりあげ,なぜ急激な生産の低下が生じたのかを考えます。 |
第17回 | マクロ経済実績(2) | 体制転換プロセスにおける大きな特徴の一つは,ハイパーインフレーション,すなわち物価のきわめて急激な上昇でした。この物価上昇の具体的な様子とその原因を解説します。 |
第18回 | マクロ経済実績(3) | ロシア・東欧諸国に生じた失業を中心に,体制転換によって生じた雇用と産業構造の変化について説明します。 |
第19回 | 国営企業の民営化(1) | 「ショック療法」の第三の柱は,旧国営企業の速やかな民営化でした。民営化についての最初の授業であるここでは,一般的に民営化とはどのようなものであるかを説明します。 |
第20回 | 国営企業の民営化(2) | ロシア・東欧諸国における民営化においては,これらの国々がかつて社会主義経済であったがゆえの困難な問題がありました。それらを克服するためにどのような方法がとられたのかを解説します。 |
第21回 | 国営企業の民営化(3) | ロシア・東欧諸国で行われた民営化は,これらの国々の企業と経済にとってどのような結果をもたらしのか,つまり民営化の帰結を解説します。 |
第22回 | ロシア・東欧諸国の財政 | 社会主義経済体制から市場経済体制への転換に伴う国家財政の変化について説明します。 |
第23回 | ロシア・東欧諸国の金融 | 社会主義経済体制においては極小化されていた金融の役割が,市場経済化によってどのように変化したか,またそれに伴う問題点は何か,について解説します。 |
第24回 | ロシア・東欧諸国の対外経済関係(1) | 社会主義時代のいわゆるコメコン体制から,市場経済化の時代を迎えて大きく変化した対外経済関係を,貿易など経常収支の側面から説明します。 |
第25回 | ロシア・東欧諸国の対外経済関係(2) | 対外経済関係の中でも,直接投資や証券投資の動向など,資本収支の変化などについて説明します。 |
第26回 | 市場と国家 | ロシア・東欧諸国の市場経済転換において,市場と国家の関係はどのようにとらえられたのか,また市場と国家との関係にどのような問題が生じたのかを説明します。 |
第27回 | 世界同時不況とロシア・東欧経済(1) | 2008年9月のリーマンショック以後の世界同時不況は,ロシア・東欧諸国にも大きな影響を与えています。特に金融の側面から,どのような影響があったのかを調べます。 |
第28回 | 世界同時不況とロシア・東欧経済(2) | 世界同時不況の影響を,特にロシア・東欧諸国がこうむった貿易などの実物面を中心に考えます。 |
第29回 | 理解度の確認 | 16回以降の授業の要点をまとめ,理解度を確認します。 |
第30回 | まとめ | まとめ |