講義名 経済数学Ⅰ ≪□第一部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 金5
単位数 4

担当教員
氏名
松岡 勝男

学習目標(到達目標) 『基礎数理』,『経済数学Ⅰ』,『経済数学Ⅱ』での段階的な学習により,経済学を学ぶ上で必須の数理的方法・手段を学ぶ。第一に線形代数学について,第二に微分積分学について,もっとも基本的な知識を習得する。線形代数学の知識の習得により、特に多変数の極値問題や計量経済学の学習が容易になり、また微分積分学の知識の習得により,特にミクロ経済学の学習が容易になる。
授業概要(教育目的) この『経済数学Ⅰ』の講義の前期では,1変数関数の微分積分学について,「微分法の応用」を中心に学ぶ。また後期では,2変数関数の微分積分学について,「偏微分法とその応用」を中心に学ぶ。
授業計画表
 
項目内容
第1回1変数関数の微分(1)逆関数の微分と媒介変数表示による関数の微分について学び、具体的な関数の微分の計算に適用する。
第2回1変数関数の微分(2)逆三角関数を定義し、その導関数について学ぶ。
第3回1変数関数の微分(3)高次導関数を定義し、Leibnizの公式を導き、具体的な関数の微分の計算に適用する。
第4回1変数の平均値の定理(1)Lagrangeの平均値の定理を導き、具体的な関数に適用する。
第5回1変数の平均値の定理(2)Cauchyの平均値の定理を導き、L'Hospitalの定理を示し、具体的な関数の極限計算に適用する。
第6回1変数のTaylor展開(1)Taylorの定理を導き、初等関数に適用する。
第7回1変数のTaylor展開(2)Taylorの定理をいろいろな関数に適用する。
第8回1変数のTaylor展開(3)Taylor展開について学び、初等関数に適用する。
第9回1変数のTaylor展開(4)Taylor展開を不定形の極限の計算に適用する。
第10回1変数の陰関数の微分陰関数の微分について学び、接線・法線の方程式に応用する。
第11回1変数関数の極値(1)関数の増減,極大・極小について学び、極値の判定法(1)を導く。
第12回1変数関数の極値(2)関数の増減の不等式への応用、関数の最大・最小について学ぶ。
第13回第2次導関数の応用(1)曲線の凹凸について学び、極値の判定法(2)を導く。
第14回第2次導関数の応用(2)漸近線について学び、曲線の概形に適用する。
第15回まとめ演習により、知識の習得を確認する。
第16回2変数関数の(偏)微分(1)2変数関数とその極限について学ぶ。
第17回2変数関数の(偏)微分(2)2変数の連続関数について学び、偏導関数を定義し、具体的な関数について計算する。
第18回2変数関数の(偏)微分(3)接平面と全微分可能性、また方向微分について学ぶ。
第19回2変数関数の(偏)微分(4)高次偏導関数を定義し、具体的な関数について計算する。また、偏微分の順序について学ぶ。
第20回2変数関数の合成関数の微分合成関数の微分と合成関数の偏微分について学び、具体的な関数の微分・偏微分の計算に適用する。
第21回2変数の平均値の定理2変数の平均値の定理を導き、具体的な関数に適用する。
第22回2変数のTaylor展開(1)2変数のTaylorの定理を導き、具体的な関数に適用する。
第23回2変数のTaylor展開(2)全微分について学び、具体的な関数について計算する。
第24回2変数のTaylor展開(3)2変数のTaylor展開について学び、具体的な関数に適用する。
第25回2変数の陰関数の微分(1)陰関数の微分について学び、陰関数定理を導き、具体的な関数に適用する。
第26回2変数の陰関数の微分(2)陰関数の接線・法線の方程式、関数の等高線について学ぶ。
第27回2変数関数の極値(1)極値をとるための必要条件・十分条件について学び、具体的な関数の極値の計算に適用する。
第28回2変数関数の極値(2)陰関数の極値について学び、具体的な関数に適用する。
第29回2変数関数の条件つき極値Lagrangeの乗数法について学び、具体的な関数に適用する。
第30回まとめ演習により、知識の習得を確認する。
授業形式 講義では,内容の説明を中心に行い,例題を解き,適宜問題演習を行う。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 0% 75% 15% 10% 100%
評価の特記事項 出席状況,受講態度,演習状況および講義中に実施される試験の結果で総合評価する。ただし,授業に3分の2以上出席していなければ,出席状況は0とする。
テキスト 講義の最初に説明する。
オフィスアワー(授業相談) 毎週火曜日10:40~11:20に本館2階講師室にて対応します。事前に申し出ること。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ ○『基礎数理』を修得していること,あるいは『基礎数理』と同等の知識を有していることが必要である。また,積極的に問題練習をすることを望む。
○最初の授業に出席しない者の履修は認めない。また,30分以上の遅刻は認めない。
○授業中の携帯電話、スマートフォンの持ち込みおよび使用,ジュース,ガムなどの飲食物の持ち込みおよび飲食を禁止する。
○4年生の履修については、履修申告前の申し出および面接を必要とする。
○授業に出席する際の準備学習として、必ず前回の内容を把握しておくこと。