 |
 |
学習目標(到達目標) |
皆さんが企業や役所などの組織で働くには、まず採用試験を受けなければなりません。そこで無事採用されると、仕事を割り当てられます。その後、働きぶりを評価され、その結果、教育訓練が行われたり、賃金が支払われたりします。人事労務管理とは、このような組織における人の管理のことをいいます。
アルバイトをしている人はすでにその対象となっていますが、大学卒業後、正社員として組織で働くことになれば、人事労務管理との関わりはより深くなっていきます。組織はどのように人を管理しているのか?なぜそのような管理が必要なのか?どのような管理をすれば人はやる気を出すのか?といったことをこの授業を通して学びましょう。 |
 |
授業概要(教育目的) |
前期は、「人と組織の関わりについて見る」ことを目的としています。具体的には、経営学的な視点だけでなく、歴史的な視点、産業・組織心理学的な視点、労働経済学的視点、など様々な視点から人事労務管理についてマクロ的に学んでいきます。
後期は、「組織において人を管理する制度を知る」ことを目的としています。具体的には、人事労務管理の様々な施策について、実際の企業例を挙げつつミクロ的に学んでいきます。
人事労務管理論を学べば、将来のキャリアを考えることができます。就職先を考える上でも役に立つはずですので、3年次に受けることをお勧めします。 |
 |
授業計画表 |
|
|
|
回 | 項目 | 内容 |
第1回 | なぜ人事労務管理が必要なのか。 | 講義の概要。経営学、経営管理と人事労務管理の関係。 | 第2回 | 人事労務管理とは何か。 | 人事労務管理の概要。 | 第3回 | 人事労務管理はどのように生まれたのか。 | アメリカにおける人事労務管理の生成。生産性向上と人間機械。 | 第4回 | 人事労務管理はどのように発展してきたのか①。 | アメリカにおける人事労務管理の発展。人間関係論から行動科学へ。 | 第5回 | 人事労務管理はどのように発展してきたのか②。 | アメリカにおける人事労務管理の発展。モチベーションの理論。 | 第6回 | 人事労務管理はどのように発展してきたのか③。 | アメリカにおける人事労務管理の発展。リーダーシップの理論。 | 第7回 | 日本の人事労務管理はどのように発展してきたのか。 | 『ああ野麦峠』から『ジャパン・アズ・ナンバー1』へ。 | 第8回 | 終身雇用慣行とは何か。 | 日本的雇用慣行の三種の神器① | 第9回 | 年功序列慣行とは何か。 | 日本的雇用慣行の三種の神器② | 第10回 | 企業別労使関係とは何か。 | 日本的雇用慣行の三種の神器③ | 第11回 | 多様な人材。 | ダイバーシティ・マネジメント:女性労働者、外国人労働者の管理。 | 第12回 | 多様な働き方。 | コンティンジェント・ワーカー:パート、アルバイト、派遣社員、契約社員の管理。 | 第13回 | 多様な職業人生① | キャリアの理論。 | 第14回 | 多様な職業人生② | 社会人になってからのキャリア。 | 第15回 | 前期まとめ。 | | 第16回 | 人を選ぶ①。 | 後期のガイダンス。採用管理。 | 第17回 | 人を選ぶ②。 | 採用管理。 | 第18回 | 人の数を調整する。 | 雇用調整と高年齢者の活用。 | 第19回 | 人と仕事を結びつける。 | 配置・異動の管理。 | 第20回 | 人を育てる①。 | 教育訓練・能力開発。 | 第21回 | 人が働きやすい環境を作る①。 | 勤務形態の管理。ストレスとヘンタルヘルス。 | 第22回 | 人が働きやすい環境を作る②。 | 労働時間の管理。 | 第23回 | 人を評価する①。 | 人事評価の基本。 | 第24回 | 人を昇進させる。 | 昇進・昇格の管理。 | 第25回 | 人を評価する②。 | 新しい人事評価制度。 | 第26回 | 人に賃金を支払う①。 | 賃金管理。 | 第27回 | 人に賃金を支払う②。 | 企業年金管理。 | 第28回 | 人の生活を経済的に援助する。 | 企業内福利厚生管理。 | 第29回 | 人が働きやすい企業とは。 | 働きたい会社は、入社後、働きやすい会社なのか?大学生の働きたい会社ランキングと社会人の働きやすい会社のランキングの乖離。理想と現実。 | 第30回 | 後期まとめ。 | |
|
|
 |
授業形式 |
黒板を使用し講義形式で行います。板書をかなりしますので、ノートに書き取るのが苦手な人には向かないでしょう。
また、受け身の学習を減らすための工夫として、みなさんに話しかけたり、書いて提出してもらうような機会を増やしていきたいと思っておりますので、能動的に参加していただけると嬉しいです。 |
 |
評価方法 |
定期試験
|
レポート
|
小テスト
|
講義態度
(出席)
|
その他
|
合計
|
35% |
10% |
35% |
20% |
0% |
100% |
|
|
 |
評価の特記事項 |
小テストは学年末試験と同じ扱いですので必ず受けてください。小テストが未受験でも失格となります。就職活動などで受けられない場合は、必ず“事前に”教員に申し出てください。 |
 |
参考文献 |
岩出博著『新・これからの人事労務 改訂版』泉文堂,2940円.
岩出博著『LECTURE人事労務管理』泉文堂,4410円.
日本経団連労働政策本部編『人事労務用語辞典』日本経団連出版,2520円. |
 |
オフィスアワー(授業相談) |
金曜日の4時限をオフィスアワーとします。事前にアポを取っていただけると助かります。アポは毎回の授業後に直接申し出てください。 |
 |
事前学習の内容など,学生へのメッセージ |
組織における人の管理を考えるということは、職業人生(キャリア)について考えることであり、さらには人生について考えるということです。
この授業を通して、自分自身のキャリア、そして人生について考えてみましょう。 |