講義名 経済特殊講義Ⅱ(言語情報論) ≪□第一部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 火3
単位数 4

担当教員
氏名
新田 義彦

学習目標(到達目標) ・現代社会は情報の発信・受信・処理により動いている。情報の基本形式は言語である。言葉により記述された情報を適正に理解・加工・生成する技術や方法について、実践的に学習する。
・言語情報の処理系としては、検索、知識発掘、翻訳、要約、などを取り上げる。
インターネット上の探索などを実際に行い、検索・翻訳・要約などを実際に体験してもらい、結果を、適宜レポートとして提出してもらう。
・情報技術に今まで無縁・無関心であった学生、作文や論文作成が苦手だと思っていた学生の参加を歓迎する。
授業概要(教育目的) 《講義のテーマ》
・「言語情報」という概念の本質について,様々な新聞記事情報、短編小説、随筆の理解、などを具体的課題として体験的に学べるよう講義する。
・情報検索,翻訳,要約、知識発掘,などの情報処理アプリケーションについて、言語情報理論の方法論を講義する。
・インターネットとの関わりを特に重視する。対話や討論,発表などを主体とするセミナー形態を取りたい。
《講義のねらい》
言語情報概念の本質を平明に講義して、現代情報社会を生き抜く生活知のようなものを学生諸君に修得させる。
授業計画表
 
項目内容
第1回1)情報とは何か情報の様々な形式
第2回2)情報量情報の質と量の測り方
第3回3)言語とは何か(1)文法(1)
第4回4)言語とは何か(2)文法(2)
第5回5)実習レポートの作成指導
第6回6)テキストの構造(1)テキストの読解方法など(1)
第7回7)テキストの構造(2)テキストの読解方法など(2)
第8回8)テキストの構造(3)テキストの読解方法など(3)
第9回9)テキストの構造(4)テキストの読解方法など(4)
第10回10)実習(課題テキストの読解)レポートの作成指導
第11回11)情報検索(1)情報検索の原理 
第12回12)情報検索(2)情報検索の機構
第13回13)情報検索(3)キーワード、インデクスの機能
第14回14)情報検索(4)インターネット上の検索サービス
第15回15)中間のまとめ、実習まとめ、レポートの作成指導
第16回16)翻訳(1)外国語文の読み方
第17回17)翻訳(2)日本語と外国語の対比
第18回18)翻訳(3)パラレルコーパスの利用
第19回19)翻訳(4)インターネット上のフリー翻訳システムの利用
第20回20)実習(課題文の翻訳)レポートの作成指導
第21回21)機械翻訳(1)歴史
第22回22)機械翻訳(2)原理  人工知能方式(トランスファー方式)
第23回23)機械翻訳(3)最近のシステム  統計方式(コーパス自動学習方式)
第24回24)機械翻訳(4)パラレルコーパス、バイリンガル・アラインメント
第25回25)実習(課題文の翻訳)レポートの作成指導
第26回26)知識発掘(1) 原理と意義
第27回27)知識発掘(2)実用効果、企業の活用実態など
第28回28)知識発掘(3) 正規表現、パターンマッチング、などの基本アルゴ
第29回29)理解度の確認、知識発掘(4)要点のまとめ、最近の人工知能技術(サポート・ベクトル・マシンなど)
第30回30)まとめ、実習(課題を定め知識発掘をやってみよう)まとめ、レポートの作成指導

授業形式 基本概念、方法論を講義し、それに基づき受講生に家でインターネット検索や様々なアプリケーションの実行をして、レポートを提出してもらう。
レポートへのコメントという形で理解を完備化させ、文書(=言語情報)処理能力の修得を図る。受講生にはノートを取らせる、ノートの取り方の要領を体得させる。

評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
40% 40% 10% 10% 0% 100%
評価の特記事項 平素の受講態度,熱意,レポート内容,などを総合的に勘案して決定する。
テキスト 新田義彦著『機械翻訳の原理と活用法』,明石書店,2012.

その他のテキストに相当するものはプリントとして適宜配布する。
参考文献 野村浩郷編,新田義彦他著『言語処理と機械翻訳』講談社サイエンティフィック,
1991.佐良木 昌・新田義彦著『正規表現とテキスト・マイニング』(初版第2刷)明石書房,2008.
Donald Gillies, Artificial Intelligence and Scientific Method, Oxford University Press, 1996.
オフィスアワー(授業相談) 毎週 火曜 水曜 木曜 金曜
  11:00 ~ 19:30
講義前あるいは終了後、講師室前で小生をつかまえて相談してください。 
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 受講者はパソコン( Windowsマシン)を所有し,文書作成やインターネット検索程度の情報処理技能を持っていることが大前提となる。
自由度の高いテーマを設定し、インターネット検索をベースとする調査をしてもらう。レポート提出を主体とするゼミナール形式の講義を考えている。構えず気楽に受講してほしい。
今まで情報処理と無縁であった学生、および作文が苦手な学生を歓迎する。
重要事項はプリントとして配布する。
筆記具とノートを必ず持参すること。