回 | 項目 | 内容 |
第1回 | イントロダクション | 講義計画と成績評価に関する説明を行った上で,ミクロ経済学を学ぶ目的とミクロ経済学の対象である「家計(消費)・企業(生産)・市場(均衡)」の基本的な定義について解説します。
【準備学習】シラバスを事前に熟読しておくこと。
【目標】ミクロ経済学Ⅰを学ぶ動機と対象を平易な言葉を用いて説明できること。 |
第2回 | ミクロ経済学の基本概念(1) | 講義1で解説した内容のうち、家計に関する基本的な概念を図と簡単な数式を用いて再度解説します。併せて数学的なツールの復習も行います。
【準備学習】グラフの描き方(縦軸・横軸)と一次関数・二次関数に関する基本的な概念を復習しておくこと。
【目標】図を用いて家計の消費行動の基本原理を説明できること,消費行動の事例を用いて弾力性の概念と限界概念を平易に説明できること,家計の消費行動に関する簡単な計算問題が解けること。 |
第3回 | ミクロ経済学の基本概念(2) | 講義1で解説した内容のうち,企業に関する基本的な概念を図と簡単な数式を用いて再度解説します。併せて数学的なツールの復習も行います。
【準備学習】前回の講義で学んだ家計(消費)に関する議論を復習しておくこと。
【目標】図を用いて企業の生産活動の基本原理を説明できること,生産活動の事例を用いて弾力性の概念と限界概念を平易に説明できること,企業の生産行動に関する簡単な計算問題が解けること。 |
第4回 | ミクロ経済学の基本概念(3) | 講義1で解説した内容のうち,市場メカニズムに関する基本的な概念を図と簡単な数式を用いて再度解説します。併せて数学的なツールの復習も行います。
【準備学習】連立方程式の解法について復習しておくこと。
【目標】図を用いて市場メカニズムの機能を説明できること,市場均衡の決定に関する簡単な計算問題が解けること。 |
第5回 | 家計(消費)のモデル(1) | これまでの議論で概観した家計の消費行動を,条件付最適化問題(効用関数・予算制約)として定義しなおします。
【準備学習】微分の基本的なルールと関数の最大値・最小値を求める方法について確認しておくこと。
【目標】家計の消費行動の背景にあるモデルを定式化できること。 |
第6回 | 家計(消費)のモデル(2) | 前回の講義で取り扱った家計(消費)のモデルと無差別曲線との関係を解説します。
【準備学習】三次元のグラフ(X-Y-Z軸)の描き方,またそのグラフを各方向から見るとどういった形に見えるかについて復習しておくこと。
【目標】以下の用語について平易に説明できること(効用最大化,無差別曲線,限界代替率,効用関数,予算制約,効用最大化,代替効果と所得効果,スルツキー分解) |
第7回 | 家計(消費)のモデル(3) | 家計(消費)のモデルについて、発展的な内容を解説します。
【準備学習】これまでの学習内容について再度復習しておくこと(今回の講義はそれらの内容を前提としています)。
【目標】以下の用語について平易に説明できること(個人の需要曲線,市場の需要曲線,代替財と補完財,所得消費曲線,上級財・下級財・ギッフェン財) |
第8回 | 需要曲線の導出(1) | 具体的なモデルを用いて,需要関数を導出します。
【準備学習】再度,微分の基本的なルールと関数の最大値・最小値を求める方法について確認しておくこと。
【目標】モデルの構築から需要関数の導出までを独力で出来ること。 |
第9回 | 需要曲線の導出(2) | 具体的なモデルを用いて,「補償」需要関数を導出した上で,前回の講義で導出した需要関数との違いを解説します。
【準備学習】前回の講義内容を確実にマスターしておくこと。今回の講義は前回の内容との比較が重要なポイントになります。
【目標】モデルの構築から補償需要関数の導出までを独力で出来ること。前回の講義で導出した需要関数との違いを平易に説明できること。 |
第10回 | 需要曲線を用いた分析(1) | 価格や所得が変化した場合の需要の変化について,主として図を用いて解説します。
【準備学習】無差別曲線と予算制約線の描画方法と,それらを用いた最適な消費パターンの求め方を復習しておくこと。
【目標】説明に当たって必要となる図を独力で構築できること。 |
第11回 | 需要曲線を用いた分析(2) | 前回の講義に続いて,価格や所得が変化した場合の需要の変化について、主として数式を用いて解説します。
【準備学習】偏微分とチェーンルールについて,EcoLinkで配布するレジュメを事前に読んでおくこと。
【目標】図を用いた説明と数式での説明を関連付けて説明できること。 |
第12回 | 家計(消費)に関する進んだ議論 | これまでの議論の応用例として,消費と余暇の選択・異時点間の最適化について解説します。また,後半の講義で取り扱う余剰概念についても簡単に解説します。
【準備学習】次回の講義で小テストが行われますので,第11回までの内容については,ここまでの間に十分復習しておくようにしてください。
【目標】家計(消費)のモデルについて,その応用例を口頭で平易に説明できること。 |
第13回 | 小テスト | 第12回までの講義内容を範囲とする小テストを行います。 |
第14回 | 小テストの解説(+必要に応じて追加の問題演習) | 小テストの解説を行うと共に,理解度が不足していると認められる箇所について,追加的な問題演習を行います。
【準備学習】小テストで取り扱った内容は,期末試験の範囲でもあります。十分に復習しておくようにしてください。 |
第15回 | 企業(生産)のモデル(1) | これまでの議論で取り扱った企業の生産活動を,条件付最適化問題として再度定義しなおします。また,この過程で費用関数の定義についても解説します。
【準備学習】再度,微分の基本的なルールと関数の最大値・最小値を求める方法について確認しておくこと。
【目標】企業の生産行動の背景にあるモデルを定式化できること,生産関数・利潤関数・費用関数の関係について平易に説明できること。 |
第16回 | 企業(生産)のモデル(2) | 前回の講義で取り扱ったモデルと等生産量曲線・等費用曲線との関係を解説します。
【準備学習】再度,三次元のグラフ(X-Y-Z軸)の描き方,またそのグラフを各方向から見るとどういった形に見えるかについて復習しておくこと。
【目標】以下の用語について平易に説明できること(利潤最大化,費用最小化,等生産量曲線,等費用曲線,費用関数,費用曲線) |
第17回 | 企業(生産)のモデル(3) | 特に費用関数と生産活動の関係について詳しく解説します。
【準備学習】第15回の講義で導出した費用関数の定義について復習しておくこと。
【目標】以下の用語について平易に説明できること(短期・長期,限界費用と平均費用,損益分岐点・操業中止点) |
第18回 | 供給曲線の導出(1) | 具体的なモデルを前提として,供給関数を導出します。
【準備学習】前回の講義内容を確実にマスターしておくこと。
【目標】モデルの構築から需要関数の導出までを独力で出来ること。 |
第19回 | 供給曲線の導出(2) | 前回の内容を復習すると共に,生産関数・利潤関数・費用関数・要素需要関数などの関係について整理します。
【準備学習】前回の講義内容を確実にマスターしておくこと。特に,どの関数を用いてどういった手順を踏んでどの関数が得られたかを確実に理解しておくこと。
【目標】各関数の関係について,平易に説明できること。 |
第20回 | 長期・短期における企業と市場の生産活動 | ここまでの内容に長期・短期の概念,企業・市場の概念を加えた場合,議論がどの様に拡張されるかを解説します。
【準備学習】前回までの講義内容を確実にマスターしておくこと。
【目標】上記の四概念について,平易に説明できること。 |
第21回 | 完全競争市場と市場均衡(1) | 完全競争市場の定義を解説した上で,市場均衡の性質を簡単に説明します。
【準備学習】これまでの家計と企業に関する問題で,何が所与(モデルの外から与えられる情報)として取り扱われていたかを各自考えておくこと。
【目標】以下の用語について平易に説明できること(プライステーカー,完全均衡市場,市場均衡) |
第22回 | 完全競争市場と市場均衡(2) | 市場均衡について,追加的な概念を用いて補足します。
【準備学習】これまでの議論で,市場均衡がどの様に得られると考えてきた(or考えてこなかった)かを各自考えておくこと。
【目標】以下の用語について平易に説明できること(ワルラス的調整,マーシャル的調整,くもの巣調整過程) |
第23回 | 完全競争市場と市場均衡(3) | 余剰概念を用いた市場均衡の評価(課税の影響,その他の歪み)を解説します。
【準備学習】需要関数と供給関数の導出プロセスを再度復習しておくこと。
【目標】市場均衡がどういった意味で経済的に望ましいかを平易に説明できること。 |
第24回 | 効率性の観点から見た市場均衡の評価(1) | パレート効率性の定義を解説した上で,市場均衡が効率性の観点からどのように評価されるかを,エッジワースボックスダイアグラムなどを用いて説明します。
【準備学習】「効率的である」とはどういう意味かを各自考えておくこと。
【目標】資源配分の効率性,効用フロンティアについて図を用いて説明できること。 |
第25回 | 効率性の観点から見た市場均衡の評価(2) | 厚生経済学の基本定理について解説します。
【準備学習】これまでの議論で価格がどの様な役割を果たしてきたかについて各自考えておくこと。
【目標】エッジワースボックスを用いて,厚生経済学の基本定理について平易に説明できること。講義終了時に次回及び次々回講義で用いる演習問題を配布します。 |
第26回 | 問題演習(1) | 第25回の講義終了時に配布した問題の演習を通して,主として前期の講義内容を復習します。
【事前学習】事前に配布された問題を各自解いておくこと。 |
第27回 | 問題演習(2) | 第25回の講義終了時に配布した問題の演習を通して,主として後期の講義内容を復習します。
【事前学習】事前に配布された問題を各自解いておくこと。 |
第28回 | 問題演習(3) | 第25回の講義終了時に配布した問題の演習を通して,主として後期の講義内容を復習します。
【事前学習】事前に配布された問題を各自解いておくこと。 |
第29回 | 理解度の確認 | これまでの要点のまとめ |
第30回 | まとめ | まとめ |