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学習目標(到達目標) |
大学院初級の計量経済学理論の学習を目標とする。(計量経済学Ⅰを履修済みであることを前提としている)
回帰モデルの標準的仮定が満たされない時に,どのような問題が生じるか,そしてその場合にはどのように対処すれば良いかを理解する。
計量分析パッケージ(例えば,gretl)用いた実際的なデータ分析への応用技術も習得する。
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授業概要(教育目的) |
計量経済学Ⅰの続きとして,計量経済理論のより拡張された分析手法の習得を目的とする。
具体的には,多重回帰分析における多重共線性の問題、古典的仮定を緩めた場合(例えば,攪乱項の不均一分散,攪乱項の系列相関,確率的説明変数など)について,その統計学的な意味と対用法を学ぶ。 |
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授業計画表 |
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回 | 項目 | 内容 |
第1回 | モデルの関数型
| モデルの線型性。関数型: 逆数,2次関数,対数変換。 | 第2回 | ダミー変数 | 一時的ダミー,定数項ダミー,係数ダミー。トレンド変数。 | 第3回 | F検定1 | F検定の考え方。0制約の検定。
| 第4回 | F検定2 | 線型制約の検定。構造変化の検定。 | 第5回 | 攪乱項の不均一分散1 | 不均一分散とは。簡単な場合の処理法。
| 第6回 | 攪乱項の不均一分散2 | 大標本理論に基づく検定: LR,W, LM検定。 | 第7回 | 分布ラグモデル | 多項式ラグモデル。遅れのある内生変数。 | 第8回 | 系列相関1 | 系列相関の概念と検定法。ダービン・ワトソン統計量。 | 第9回 | 系列相関2 | 解決法: コクラン・オーカット法。 | 第10回 | 説明変数と攪乱項の相関1 | 最小2乗法の問題。いくつかの具体例。 | 第11回 | 説明変数と攪乱項の相関2 | 推定法: 操作変数法,2段階最小2乗法。 | 第12回 | 同時方程式モデル1 | モデルの識別性。 | 第13回 | 同時方程式モデル2 | 同時方程式モデルの推定。 | 第14回 | モデルのシミュレーション | 種々のシミュレーション法について。 | 第15回 | まとめ | gretlの練習。 |
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授業形式 |
テキストに従って講義を進める。テキストの後半1/2程度を対象とする。 |
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評価方法 |
定期試験
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レポート
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小テスト
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講義態度
(出席)
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その他
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合計
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0% |
50% |
0% |
50% |
0% |
100% |
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評価の特記事項 |
なし。 |
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テキスト |
山本拓著『計量経済学』新世社,3300円+税。 |
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参考文献 |
浅野 皙・中村二朗『計量経済学』有斐閣,3300円+税。
岩田暁一著『経済分析のための統計的方法』東洋経済新報社,3600円+税。
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オフィスアワー(授業相談) |
月曜4時限。ただしメール等による事前のアポイントメントが必要。 |
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事前学習の内容など,学生へのメッセージ |
本講義は,数学的な理科系の内容であり,従って積み上げ方式である。ゆえに欠席をすると次回以降の理解に致命的なマイナスとなるので,留意されたい。 |