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学習目標(到達目標) |
労使関係がその国の政治経済環境を反映して発達すると仮定すれば、日本にとってイギリス労使関係の研究は、単に欧米の労使関係を学ぶ以上の意味合いがあると思われる。英文での購読を通じて、海外と日本の労使関係比較を行い、各自の専門研究に活かしてほしい。 |
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授業概要(教育目的) |
イギリスは世界最初の産業革命を経験しただけでなく、資本と賃労働の長い歴史的関係を築いてきた。しかし、1979年のサッチャー政権以降、イギリス労使関係の構造的変化が生じ、伝統的で独特の労使関係構造から、グローバル化した労使関係へと変化しつつある。イギリスは一方でアメリカ合衆国との政治・経済・軍事・社会関係にわたるきわめて緊密な関係を保ちながら、とりわけブレア政権以降は、EUの一員としてさまざまなEU基準を受け入れ、EUとアメリカの異なる枠組みを自国内に取り込んで融合させようとしているように思われる。こうした立場は、米国とアジアに対する日本の立場にも参考になると思われる。 |
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授業計画表 |
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回 | 項目 | 内容 |
第1回 | 第1回 | 労使関係と雇用関係に関する概説、およびシラバスの説明 | 第2回 | 第2回 | 労使関係とは何か | 第3回 | 第3回 | 雇用関係とは何か | 第4回 | 第4回 | 労働組合と労使関係 | 第5回 | 第5回 | 英国の労使関係 | 第6回 | 第6回 | 現代経済と雇用関係(世界経済と雇用関係) | 第7回 | 第7回 | 現代経済と雇用関係(世界標準としての労働基準) | 第8回 | 第8回 | 国家と労使関係(労働政策の評価) | 第9回 | 第9回 | 労働組合と政策過程(労働組合と労働党) | 第10回 | 第10回 | 労働組合と政策過程(組合内部の政策過程) | 第11回 | 第11回 | 職場における格差問題 | 第12回 | 第12回 | 職場管理の在り方 | 第13回 | 第13回 | 雇用の平等 | 第14回 | 第14回 | WLBへ向けた政労使の取組 | 第15回 | 第15回 | 改善すべき諸問題への組合の取組 |
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授業形式 |
授業は、基本的に各自に割り当てられた課題の発表と、それに対する質疑応答を通じて、問題点の掘り下げを行っていきます。 |
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評価方法 |
定期試験
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レポート
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小テスト
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講義態度
(出席)
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その他
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合計
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0% |
50% |
0% |
50% |
0% |
100% |
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評価の特記事項 |
毎回出席し、与えられた課題(和訳レポート)を提出し、その発表をすることが「出席・態度」として評価されます。 |
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テキスト |
Steve Williams, Derek Adam-Smith, Contemporary Employment Relations, Oxford University Press, 2006 |
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参考文献 |
Recent articles (British Journal of Industrial Relations).
授業の最初に示す。 |
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オフィスアワー(授業相談) |
火曜日12時20分~
水曜日12時20分~
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事前学習の内容など,学生へのメッセージ |
大学院における労使関係論の研究は、学部で労使関係論など社会労働関係分野の授業を受講していることが重要です。専攻は問いませんが、学部での労使関係論の基礎的な知識に基づいて各自の研究計画に沿った授業内容を組み立てるため、受講する前に指導教授と相談し、大学院における自己の研究概要を説明できるように準備してください。 |