講義名 日本の科学技術A(留学生用) ≪□第一部≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 火4
単位数 2

担当教員
氏名
坂野 徹

学習目標(到達目標) 本講義では,以下の項目を達成することを目標としている。
1.日本における科学技術の歴史を説明できる。
2.日本の科学と同時代の東アジアの状況を説明できる。
3.科学技術の持つ可能性と危険性について認識する。
4.興味をもてるテーマについて,自分で本などで調べて,日本語でプレゼンテーションを行える。
授業概要(教育目的) 日本の科学技術というと,留学生がまず思いつくものは自動車やコンピュータ・ゲーム,ロボットといったテクノロジー(技術)関係の事項だろう。本講義は、こうした事項を全く無視するわけではないが,テクノロジー(技術)よりはむしろ日本における科学や教育制度の展開について,特に日本と中国・韓国などの東アジア諸国の同時代性に注目しながら学習する。
また,留学生の日本語運用能力向上を目的として,授業後半では幾つかのグループに分かれて日本の科学技術に関するテーマを自由に選び,課題発表をやってもらう。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス科学とは何か,日本の科学技術をどう捉えるのかを学習する。
【事前学習】日本の科学技術と言われて思いつくトピックは何か,答えられるよう自分の知識を整理しておく。
第2回近代科学の導入1江戸時代の科学研究体制について学習する。
【事前学習】江戸時代について,日本史の基本的なテキストなどで予習しておく。
第3回近代科学の導入2scienceと「科学」の意味について学習する。
【事前学習】「近代」や「科学」という日本語の意味について,母国語との異同を調べておく。
第4回日本における近代科学の展開1日本の科学技術教育体制の成立について学習する。
【事前学習】東京大学と日本大学の歴史について,ネットなどで調べておく。
第5回日本における近代科学の展開219世紀後半の日本と同時代の東アジア諸国の科学をめぐる状況について学習する。
【事前学習】19世紀後半以降の東アジアの政治状況について,ネットなどで調べておく。
第6回日本における近代科学の展開320世紀前半の日本と同時代の東アジア諸国の科学をめぐる状況について学習する。
【事前学習】20世紀前半の東アジアの政治状況について,ネットなどで調べておく。
第7回日本における近代科学の展開4上野の科学博物館へ出かけ、日本の科学技術の歴史に関する展示を見学する(授業時外)。
【事前学習】日本の科学者を1名選び、その業績を調べておく。
第8回日本における近代科学の展開5同上。
第9回日本における近代科学の展開6高度経済成長と公害の関係について学習する。
【事前学習】水俣病について,ネットなどで調べておく。
第10回個人レポート準備1各自、科学技術に関連して調べたいテーマを考える。
【事前学習】あらかじめ興味のもてそうなテーマを考えておく。
第11回個人レポート準備2各自,図書館やネット検索などを行い、自らのテーマに関する調査を進める。
【事前学習】関連する図書の候補などを調べておく。
第12回個人レポート準備3各自,図書館やネット検索などを行い、自らのテーマに関する調査を進める。
【事前学習】関連する図書の候補などを調べておく。
第13回個人レポート準備4プレゼンテーション用原稿(パワーポイント)を作成し、講師からのアドバイスを受ける。
【事前学習】プレゼンテーション用の原稿の原案を用意しておく。
第14回課題発表1プレゼンテーションの実施。
第15回課題発表2プレゼンテーションの実施。
授業形式 ビデオやパソコン画像を適宜使用しながらの講義と個人調査・発表。数回に1度、授業時レスポンスペーパー提出。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 70% 10% 10% 10% 100%
評価の特記事項 最後に実施するプレゼンテーションおよびその報告書を中心に評価するが、授業時レポート(レスポンスペーパー)、授業時の態度も加味する。
テキスト 使わない。授業時にプリントを配布。
参考文献 授業時に適宜紹介する。
オフィスアワー(授業相談) 水曜日16:00〜18:00 事前にアポイントを取ること。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 自動車やコンピュータ・ゲームといった日本の先端的なテクノロジーに興味を持つのもよいが、もう少し別の視点から科学技術を含む日本の文化について考える視点を身につけてもらいたい。