回 | 項目 | 内容 |
第1回 | ガイダンス | 「社会保障論」で何を、どのように学ぶのか?幅広の観点からていねいに解説する。 |
第2回 | 社会保障制度の目的、生存権 | 主として「憲法」に依拠した考え方(基本思想)に焦点を当てて解説するとともに、現状との比較検証を行う |
第3回 | 社会保障制度発展のプロセス | 社会保障制度審議会(首相の諮問機関)による文献資料(1950年10月の『勧告』)を引用しつつ、解説と検証を試みる。更に、その後に実現をみた「国民皆保険・皆年金」(1961年)の意義と影響についても詳説する |
第4回 | 少産・少子・高齢・多死社会の現状と課題
| 就業形態の変容と生産年齢人口の減少が社会保険料収入の安定維持に与える問題等について考察する。併せて、社会保険制度に対する国庫補助金(税)投入割合について国際比較検討の視点から解説する |
第5回 | 社会保障と税の一体改革論議を振り返る | いわゆる「国民会議」で何が決まったのか?取り残された政策課題を整理するとともに今後を展望する |
第6回 | 社会保険制度の概要(1) | 医療保険制度の発展経緯並びに現状と課題を考察する。
併せて、制度の安定的運営と密接に関連する医療提供体制及び診療報酬体系についても解説する
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第7回 | 社会保険制度の概要(2) | 介護保険制度の創設経緯並びに外国制度との比較。介護報酬改定結果(2015年度実施)のポイントを理解するとともに、「2025年問題」(団塊の世代が75歳超になる)に潜む課題を検証する |
第8回 | 社会保険制度の概要(3) | 年金保険制度の発展経緯と本質的な課題を探る。併せて「消えた年金」問題など、多くの国民の懸念材料を取り上げ、国(厚労省)の取組み成果(未着手)等を検証する |
第9回 | 社会保険制度の概要(4) | 雇用保険制度及び労災保険制度の発展経緯並びに本質的な課題を探る。先進主要国の制度実施状況についてもポイントを把握する |
第10回 | 外国の社会保障制度(1) | ~ドイツ~ 熱血宰相・ビスマルクによる公的医療保険制度創設(1883年)を確認、当時の政治および社会的背景をみる。わが国の健康保険制度の範とされた経緯や矢継ぎ早に取り組まれた「医療制度改革」の足跡を辿る |
第11回 | 外国の社会保障制度(2) | ~ドイツ~ 「医療保険制度の屋根の下で実施」されている公的介護保険制度誕生(1995年施行)までの長い論議を検証。併せて、大幅給付改善のため段階的な保険料率引上げを決めたメルケル政権の政策手法を考察する.わが国への示唆についても様々な視点から考察する
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第12回 | 外国の社会保障制度(3) | ~フランス~ 高齢者に対する医療提供サービスの実 際を取り上げる。「ターミナルケア」に焦点を当て、公的医療保険制度下での「延命治療」がどのように考えられているか、「財源投下のあり方」「人間の尊厳」等多面的観点から考察・評価する
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第13回 | 外国の社会保障制度(4) | ~フィンランド~社会保障(とくに医療)制度 の実施状況とその特徴を取り上げる。とりわけ、ICTを活用した高度遠隔医療推進による財源投下の効率化と国民(患者)の満足度向上を促す施策の実際に触れる |
第14回 | 「前期」講義の総括 | 「前期」講義の総括(理解度の確認含む)並びに試験対応指導 |
第15回 | 「前期」試験の実施 | 「B試験」方式による実施 |
第16回 | ガイダンス | 前期試験の結果を講評する
後期講義の輪郭およびポイントを再確認する
後期における「任意レポート」に係る説明をする
講義・参考文献・レポート様式等々に係る質疑に応じる
前期試験の結果が芳しくなかった学生への助言も行う |
第17回 | 社会保障制度の発展を期す国際機関の役割(1) | OECD(経済協力開発機構)が担う社会保障政策の特徴と近年に見る活動実績を整理、取り纏める
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第18回 | 社会保障制度の発展を期す国際機関の役割(2) | ILO(国際労働機関)、ISSA(国際社会保障協会)
双方機関が担う社会保障政策の特徴と近年に見る活動実績を整理、取り纏める |
第19回 | 社会保障制度の発展を期す国際機関の役割(3) | WHO(世界保健機関)、EU(欧州連合)
双方機関が担う社会保障政策の特徴と近年に見る活動実績を整理、取り纏める |
第20回 | 社会福祉制度の全体像と個別政策課題 | 社会福祉制度が発展してきた歴史と足跡を振り返る。
「きわめて今日的な政策課題」として、近年、受給世帯数が急増した生活保護に焦点を。不正受給の多発とファイナル・セイフティネットへの波及影響の深刻に触れる |
第21回 | 社会保障制度をめぐる「今日的政策課題」(1) | 2015年「通常国会」:社会保障制度関連法案の審議結果を検証評価する
*)テーマについては事前の講義にて知らせる |
第22回 | 社会保障制度をめぐる「今日的政策課題」(2) | 2015年「通常国会」:社会保障制度関連法案の審議結果を検証評価する
*)テーマについては事前の講義にて知らせる |
第23回 | 社会保障制度をめぐる「今日的政策課題」(3) | 2015年「臨時国会」:社会保障制度関連法案提出の確認と展望(成立の成否含む)を試みる
*)テーマについては事前の講義にて知らせる |
第24回 | 社会保障制度をめぐる「今日的政策課題」(4) | 2015年「臨時国会」:社会保障制度関連法案提出の確認と展望(成立の成否含む)を試みる
*)テーマについては事前の講義にて知らせる |
第25回 | 消費税若しくは付加価値税をめぐる内外の動向と論点
~社会保障制度の充実強化との関連を中心に~ | 消費税率10%で、社会保障分野・項目への税配分はどう変わるのか、これまでの議論を確認、整理。また、欧州連合(EU)指令に基づく付加価値税率の水準について考察する。同時に域内の「軽減税率適用の有無」の実際を医薬品を例に挙げ「考え方の相違等」国別に詳しく見る |
第26回 | 国際機関による医療保障関連統計データ | 医療保障関連の統計データを随時発信しているOECDに焦点を当てる。講義ではHealth Dataを取り上げ、加盟各国間における医療提供体制の実際を客観的に観察する。同時に、わが国の置かれた位置(課題)を推論する |
第27回 | 外国事例にみる「医療・介護」統計のスキル | ドイツ連邦保健省及び連邦統計庁から公表されている医療保険制度及び介護保険制度の実施状況に関する統計を素材に用いる。加入者目線と保険者機能の発揮、速報性重視を貫いてきた事実と作表スキルの特徴などに触れる |
第28回 | 保険医療機関等に対する国の指導・監査と処分の実際 | 厚労省「医療Gメン」による診療報酬不正・不当請求事案の摘発・処分の実際を、同省保険局のプレス発表資料をもとに解説。同時に、不正を可能とする構造問題についても明らかにする。ICT化進展に伴う状況の変化についても説明、学生の考え表明を聴く時間を設ける |
第29回 | 「後期」講義の総括 | 「後期」講義の総括(理解度の確認含む)並びに試験対応指導 |
第30回 | 「後期」試験の実施 | 「B試験」方式による実施 |