講義名 ミクロ経済学演習 ≪□第一部≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 金2
単位数 1

担当教員
氏名
増田 公一

学習目標(到達目標) 「ミクロ経済学演習」では,1年次の「ミクロ経済学Ⅰ」の学習内容をベースにし,簡単な数学を用いた問題演習を通じて,ミクロ経済学の考え方や分析手法をさらに深く理解することを目的とする。それと同時に経済学検定や公務員試験等,ミクロ経済学が試験科目に課されている各種試験にも対応できるだけの学力の向上を目指していく。
授業概要(教育目的) 「ミクロ経済学演習」では,「ミクロ経済学Ⅰ」の「市場分析」,「消費者の効用最大化行動」,「企業の利潤最大化行動」,「社会的厚生分析」の各項目を,「関数」「均衡(連立方程式体系)」「限界概念(導関数)」「最適化問題」といった数学の問題と関連付けながら学ぶことによって,より一般化されたモデル分析を習得すると同時に,問題演習を通じて実践力を高めていく。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス:ミクロ経済学とはこの講義の概要と講義の進め方、そして成績評価の方法などについて説明する。また、経済学において基本的な概念を解説する。
第2回消費者理論①(需要曲線と供給曲線)価格に対する家計の消費行動と企業の生産行動から価格と需要・供給の関係を捉えて、需要曲線と供給曲線がそれぞれ何を表しているのかを理解する。

【準備学習】各自が持っているミクロ経済学のテキストの該当箇所を読む。または、参考文献①p.24~p.34を読む。
第3回消費者理論②(市場均衡)需要と供給の関係において、市場価格がどのように決まるのか説明する。また、需要曲線と供給曲線がシフトする要因を考える。

【準備学習】各自が持っているミクロ経済学のテキストの該当箇所を読む。または、参考文献①p.44~p.49を読む。
第4回消費者理論③(需要と供給の価格弾力性)需要と供給の価格弾力性の意味について説明する。

【準備学習】各自が持っているミクロ経済学のテキストの該当箇所を読む。または、参考文献①p.36~p.43を読む。
第5回消費者理論④(無差別曲線)合理的な家計の消費行動の特性を理解するために、「効用関数」、「限界効用」、「予算制約式(線)」、「無差別曲線」、「限界代替率」の概念を説明する。

【準備学習】各自が持っているミクロ経済学のテキストの該当箇所を読む。または、参考文献①p.64~p.67とp.71~p.79を読む。
第6回消費者理論⑤
(予算制約式と最適消費点)
予算制約のもとでの家計の効用最大化問題を考える。

【準備学習】各自が持っているミクロ経済学のテキストの該当箇所を読む。または、参考文献①p.80~p.84を読む。
第7回消費者理論⑥(所得効果と代替効果)家計の所得や財の価格が変化したときに、家計の消費行動がどのように変化するか説明する。

【準備学習】各自が持っているミクロ経済学のテキストの該当箇所を読む。または、参考文献①p.85~p.93を読む。
第8回生産者理論①(費用の概念)企業行動に関わる費用の概念について整理し、企業の利潤最大化問題を考える。

【準備学習】各自が持っているミクロ経済学のテキストの該当箇所を読む。または、参考文献①p.152~p.166を読む。
第9回生産者理論②(利潤最大化問題の解法)企業の利潤最大化問題の数値例を使って具体的な解法を説明する。

【準備学習】各自が持っているミクロ経済学のテキストの該当箇所を読む。または、参考文献①p.172~p.177を読む。
第10回生産者理論③(損益分岐点と操業停止点)損益分岐点と操業停止点の意味を解説する。

【準備学習】各自が持っているミクロ経済学のテキストの該当箇所を読む。または、参考文献①p.177~p.181を読む。
第11回市場理論①(完全競争市場と市場の調整メカニズム)完全競争市場での均衡の存在とその条件を説明する。
また市場が不均衡のとき、どのように市場メカニズムが働いて均衡をもたらすのか、その調整過程を解説する。

【準備学習】各自が持っているミクロ経済学のテキストの該当箇所を読む。または、参考文献①p.190~p.200を読む。
第12回市場理論②(余剰分析)市場価格での取引によって、企業や家計がどの程度の利益を得ているか、「余剰」という概念を用いて説明する

【準備学習】各自が持っているミクロ経済学のテキストの該当箇所を読む。または、参考文献①p.203~p.207を読む。
第13回市場理論③(政策介入のコスト)政府が市場に介入することによって生じるコストについて解説する。

【準備学習】各自が持っているミクロ経済学のテキストの該当箇所を読む。または、参考文献①p.207~p.214を読む。
第14回理解度の確認:演習問題を解く。第1回~第13回までの内容について演習問題を出題して、解説する。
第15回まとめ第1回~第13回までの要点整理。
授業形式 演習形式
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
60% 0% 20% 20% 0% 100%
評価の特記事項 定期試験と小テスト(毎回実施)を行います。なお、小テストの提出は出席の確認を兼ねますので、「講義態度」の参考にします。
テキスト 特に指定しません。
参考文献 ①井堀利宏『入門ミクロ経済学 第2版』新世社
②安藤至大『ミクロ経済学の第一歩』有斐閣
オフィスアワー(授業相談) 初回の講義で指定メールアドレスをお知らせするので、事前にアポイントメントをとってください。なお、質問等に応じられるのは金曜日に限りますので、注意してください。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 各回の講義内容について事前に参考文献などを読んでおいてください。質問は大歓迎です。気軽に声をかけてください。