講義名 【開講せず】年金論 ≪□第一部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限
単位数 4


学習目標(到達目標) 年金制度について経済学的な視点で現状を分析し、その存在意義と問題点を学生が理解し、自分の言葉で説明できるようにする。
授業概要(教育目的) 本講義では、なぜ年金という制度が必要なのか、そもそも年金制度とはどのような制度なのかなど、実際のデータを用いつつ理論的に年金制度の重要性・問題点などを講義する。前期では、年金制度の概要や取り巻く環境の変化、年金が必要な理由などについて講義する。後期ではより近年の年金改革の動向を、さらに日本の年金改革だけでなく各国の年金改革についても考察する。その他、生活保護などとの関係にもふれる。
授業計画表
 
項目内容
第1回イントロダクション-前期-講義計画と年金の現状を概観する
第2回福祉原理と保険原理年金の福祉原理と保険原理を説明する
第3回慈愛心の限界1なぜ公的年金制度が必要か、慈愛心の限界という視点から説明を行う
第4回慈愛心の限界2なぜ公的年金制度が必要か、第3回講義では不十分となった部分を引き続き説明する
第5回結果の分散結果の分散という視点から保険制度があることの意味を説明する
第6回リスクプレミアムリスクプレミアムという概念を説明する
第7回リスクプレミアムの算出リスクプレミアムを具体的に算出し、保険制度の意義を説明する
第8回国民年金制度国民年金制度の制度と実情の状態を説明する
第9回厚生年金制度厚生年金制度の制度と実情の状態を説明する
第10回企業年金制度など
企業年金などについて、その制度と現在の状態を説明する
第11回年金制度の変遷公的年金制度がどのように形成されてきたか、その過程を説明する
第12回年金を取り巻く環境の変化1経済環境がこれまでどのように変化してきたかについて説明する
第13回年金を取り巻く環境の変化2人口動態がこれまでどのように変化してきたか、そして今後どのように変化するかについて説明する
第14回理解度の確認これまでの要点のまとめ
第15回中間のまとめまとめ
第16回イントロダクション-後期-
前期の内容と今後の内容について説明する
第17回積立方式と賦課方式の違い1積立方式と賦課方式の違いを理論的に説明する
第18回積立方式と賦課方式の違い2積立方式と賦課方式の違いについて、第17回の講義では不十分となった部分を引き続き説明する
第19回世代間格差1国民負担率と世代間格差という視点から年金制度の現状を説明する
第20回世代間格差2世代間格差の問題を徴収方法の視点から説明する
第21回年金改革1年金制度がどのように改革されてきたかを説明する
第22回年金改革2年金制度の改革について現在どのような議論がなされているかを説明する
第23回日本の財政現在の日本の財政について説明する
第24回税方式と保険方式税方式と保険方式の考え方について説明する
第25回年金と労働市場高齢者の就業と年金給付が現在どのような関係になっているかについて説明する
第26回年金と生活保護生活保護と年金給付がどのような関係になっているかについて説明する
第27回諸外国の年金制度1諸外国の年金制度について説明する(アメリカ・イギリス)
第28回諸外国の年金制度2諸外国の年金制度について説明する(スウェーデンとその他の国)
第29回理解度の確認16回以降の要点のまとめ
第30回まとめまとめ
授業形式 通常は講義形式で行う。毎回講義に用いるプリントをEcolinkにアップするので、各自印刷して持参すること
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
85% 0% 0% 15% 0% 100%
評価の特記事項 上記配分で総合的に評価する
テキスト 特になし
参考文献 小塩隆士『社会保障の経済学』日本評論社
今泉佳久『公的年金の経済学』日本経済評論社
国立社会保障・人口問題研究所『社会保障制度改革』東京大学出版会
オフィスアワー(授業相談) 授業内で示す指定アドレスに連絡をください。回答は次回授業後とします
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 年金制度は必要なのか、必要ならばどのような改革が必要か、さらに世代間格差の是正にはどのような改革が必要かなど、多くの問題意識を持ちながら講義を聞いてもらえるとうれしい。