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学習目標(到達目標) |
今日の社会は巨大な情報システムとして捕らえることができる。情報の発信と受信を正しく行うためには、情報を正確に理解できなければならない。情報の理解に必須の基礎数学のセンス(感性あるいは直観)を習得することを目標とする。
集合論、微分積分、線形代数、抽象代数、確率統計、の基礎的な考え方を、形式にとらわれず素朴直観的に修得することを到達目標とする。
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授業概要(教育目的) |
現代社会の基礎は相互に連関した膨大な情報にあると言える。情報の構造,計算方法,構築方法,そして利用方法を,数学的な観点から明快に掌握する要領を会得させることが,本講義の目的である。同時に情報モデルを直観的具体例としながら現代人の必須常識である基礎数学を修得させることも意図する。 |
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授業計画表 |
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回 | 項目 | 内容 |
第1回 | 1)現代数学の基礎概念(1) | 集合の概念 | 第2回 | 2)現代数学の基礎概念(2) | 位相の概念 | 第3回 | 3)現代数学の基礎概念(3) | 代数の概念 | 第4回 | 4)現代数学の基礎概念(4) | 写像と函数(1) | 第5回 | 5)現代数学の基礎概念(5) | 写像と函数(2) | 第6回 | 6)微分と積分(1) | 同左の演習と指導 | 第7回 | 7)微分と積分(2) | 同左の演習と指導 | 第8回 | 8)微分と積分(3) | 同左の演習と指導 | 第9回 | 9)微分と積分(4) | 同左の演習と指導 | 第10回 | 10)微分と積分(5) | 同左の演習と指導 | 第11回 | 11)線形代数(1) | 同左の演習と指導 | 第12回 | 12)線形代数(2) | 同左の演習と指導 | 第13回 | 13)線形代数(3) | 同左の演習と指導 | 第14回 | 14)理解度の確認 | これまでの要点のまとめ | 第15回 | 15)中間のまとめ | まとめ | 第16回 | 16)確率と統計(1) | データと事象 | 第17回 | 17)確率と統計(2) | 順列と組み合わせ | 第18回 | 18)確率と統計(3) | 確率変数と確率分布 | 第19回 | 19)確率と統計(4) | 2項分布、一様分布、超幾何分布 | 第20回 | 20)確率と統計(5) | 正規分布 | 第21回 | 21)確率と統計(6) | 確率の応用、特に組み合わせ確率 | 第22回 | 22)確率と統計(7) | ランダム抽出 | 第23回 | 23)確率と統計(8) | パラメータの推定 | 第24回 | 24)確率と統計(9) | 信頼区間
| 第25回 | 25)確率と統計(10) | 品質管理 | 第26回 | 26)確率と統計(11) | 抜き取り検査 | 第27回 | 27)確率と統計(12) | 仮説検定(1) | 第28回 | 28)確率と統計(13) | 回帰分析と相関分析(2) | 第29回 | 29)理解度の確認 | 16回以降の要点のまとめ | 第30回 | 30)まとめ | まとめ
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授業形式 |
・数学の基礎概念:集合,位相,代数,写像,極限,連続,微分,積分、函数
・情報を表現するための構造:リスト,ツリー,グラフ
・情報量と計算量:組み合わせと対数
・言語処理とオートマトン:言葉の計算
・暗号と初等整数論:シーザー暗号,公開鍵暗号
・計算機の動作原理と論理回路:If~Thenと二進数
・パターンマッチングの数理:KMP・BMアルゴリズム
・データの表現と探索:集合と代数の応用,遷移グラフとマルコフ過程
・推理と論理:命題と述語,謎解き,詐欺師のレトリック,矛盾
・計算機の限界:アルゴリズムの限界,計算量の爆発
・その他:確率統計の基礎
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評価方法 |
定期試験
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レポート
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小テスト
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講義態度
(出席)
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その他
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合計
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40% |
20% |
20% |
20% |
0% |
100% |
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評価の特記事項 |
年度末に実施する最終テストおよび最終レポートを重視する。受験もしくはレポート提出を厳守してください。 |
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テキスト |
岡部(監修)木内、鈴木、新田、他(著)文系のための線形代数・微分積分、実教出版(2011)151p
その他、重要事項は適宜、プリントとして配付する。
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参考文献 |
1)芹沢光雄、新体系・高校数学の教科書 上・下、ブルーバックス、}講談社(2010)
2)赤間,他著『情報数学入門』,共立出版(2007 初版第2刷).
3)寺田,他著『情報数学の基礎』,サイエンス社(2003 初版第5刷).
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オフィスアワー(授業相談) |
毎週 火曜 水曜 木曜 金曜
11:00 ~ 19:30
講義前あるいは終了後、講師室前で小生をつかまえて相談してください。
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事前学習の内容など,学生へのメッセージ |
「数学」アレルギーの学生さんを歓迎します。わが経済学部は文系だから「数学は敬遠したいものだ」と思う学生も少なくないことを承知している。
しかし、これは「食わず嫌い」である。パズルを解くような感覚、ゲームで遊ぶ感覚で、知らず知らずのうちに数学センスが身につき、数学的な考え方の面白さがわかってくるような講義の進行をしたいと思っている。受講者の皆さんと対話しながら、授業の進度・難易度を調整し、面白いトピックスを随時取り上げていく考えである。ちょうどゼミナールに近い講義と考えてよい。
皆さん奮って受講してください。
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