講義名 データ管理論 ≪□第一部≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 金2
単位数 2

担当教員
氏名
上原 施門

学習目標(到達目標) ITパスポート等の資格試験でも出題されるデータベースに関する知識を,基本から実践まで体系的に身につけることを目標とする。
授業概要(教育目的) 企業はコンピュータを使ってさまざまデータを管理しており,データ管理・活用・分析能力がビジネスの生命とも言える。この講義では,データを管理するデータベース技術について,その考え方,基礎的な知識,利用事例,最新動向を解説する。また,データベースに関係するWeb関連の最新知識についても説明する。
情報技術論を履修しているか,同等の知識を持っていていることを前提とし,また,ワープロ,表計算ソフトの基本機能を利用できるスキルを要する。
授業計画表
 
項目内容
第1回データベースの活用事例データベースが企業経営や社会においてどのような役割を果たしているかを、具体的な事例を通して学ぶ。
【準備学習】今まで使ったことのあるデータベースについて、そのデータベースがどのような役割を果たしていたか?自分なりに考えてみる事。
第2回データベースの種類と表現法
ファイルシステムによるデータ管理からデータベースによるデータ管理へ移行してきた背景と、様々なデータモデルから作られるデータベースの種類とその表現法について学ぶ。【準備学習】日常の業務にデータベースが果たしている役割から、データベースのモデルについて、調べてみる事。
第3回関係データベースとは
現代最も使われている関係データベースについて、先ずデータモデルである関係モデルの説明から、理論的な背景や正規化等を学び、更には具体的な事例を通して関係データベースを理論および実践の両面から学ぶ。【準備学習】データモデルについて前回の授業の復讐をすると同時に、関係データベースの事例について調べる。
第4回関係データベースとSQL
関係データベース管理システムと、データを定義し操作するSQLについて学ぶ。【準備学習】関係データベースの事例を一つ選び、その特質について、前回の授業を復讐しながらまとめてみる。
第5回SQLによる記述とSQLのパソコンによる演習SQLの文法と、様々なSQLを使ったデータ操作と集計等について具体的なテーブルの事例を上げて学ぶ。また、MySQLによるSQLのパソコンによる演習を行う。
【準備学習】関係データベースの定義や操作を行う、SQLの事例を一つ取り上げて、SQLという言語の特徴を考えてみる。
第6回データベースソフトの利用
現代のパソコンによるデータベースソフトの代表であるMS-Accessについて、その基本的な操作とテーブル作成及びテーブル操作を具体的なパソコン操作を通じて学ぶ。【準備学習】Acceessを使った関係データベースの作り方を事前に参考書等で調べてみる事。
第7回データベースソフトによる問題解決
具体的な事例として「図書館におけるデータ管理」をどうしたら良いか?という問題について、具体的なテーブルの定義からテーブル操作を通して、図書館におけるデータベースソフトAccessによる問題解決の仕方を学ぶ。【準備学習】図書館の貸し出し管理に、データベースがどのような機能を発揮しているか調べておく。
第8回データベースとデータウェアハウス
データウェアハウスの概要と、データベースとの対比を通じてデータウェアハウスの特質を学び、データウェアハウスの作成方法や具体的な事例を通じて、より時系列で大規模なデータ管理の基本を学ぶ。【準備学習】データベースがデータ管理と蓄えられたデータの分析という二つの役割がある事を事例で確認をしておくこと。
第9回データマイニング技術
データベースやデータウェアハウス上のデータを分析するデータマイニング技術について、具体的事例を通じて学ぶ。【準備学習】データの分析の事例を一つ取り上げて、どのような分析ツールが使われ、それがどのような役割を果たしているか?データ分析が特に企業経営に果している役割の事例を調べておくこと。
第10回Web上のデータベースとXML
インターネットの普及により、Web上でのデータベースが構築され活用されている。Web上でのデータベースの仕組みとXMLについて学ぶ。【準備学習】インターネット上で作成され検索されるデータベースの事例を一つあらかじめ調べておく事。
第11回XMLによる記述
XMLの基本的な考え方と具体的な事例を通して、より意味的は処理の出来るXMLの記述について学ぶ。【事前学習】XMLについて、XMLが利用されている分野や事例について一つだけでも調べておくこと。
第12回検索の高速化技術
年々巨大化していくデータベースの検索を高速化する技術をハードウェアとソフトウェア技術の両面から学ぶ。
【準備学習】データベースのデータを検索する技術や仕組みを調べ、その中から検索を高速化するやり方について、調べておくこと。
第13回データベースの応用
データベースを活用している事例として企業経営を取り上げ、より詳細なデータベースの活用について学ぶ。
【準備学習】データベースが企業経営の中で、具体的に利用されて成功をした事例を一つでも調べておくこと。
第14回理解度の確認要点のまとめ。【準備学習】今までのデータベースによるデータ管理のやり方を復讐し、定常業務におけるデータベースの役割を再度整理してみる事。
第15回まとめと総復習全体のまとめと今までの授業の総復習を行う。【準備学習】現代の情報社会の実態と問題点を考え、今後のデータ管理の展望と可能性について考えておくこと。
授業形式 基本の知識については講義形式で進め,必要に応じてコンピュータを用いた実習を行う。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
60% 10% 0% 30% 0% 100%
評価の特記事項 定期試験が中心の評価ですが、出席点及びパソコンによる演習課題なども考慮します。
テキスト 各回のレジュメをWeb上で配布します。
参考文献 ・『基本情報技術者テキストNo.5データベース技術』日本情報処理開発協会監修、コンピュータ・エージ社編、2,205円、2004年
・杉本英二著『新版インターネット時代の情報システム入門』同文館、2011年、2800円
・牧村あきこ著『改定新版Accessはじめてのデータベース』技術評論社、2009年、1980円
オフィスアワー(授業相談) 本授業終了後の4コマ目に、質問等のある学生には個別に対応致します。事前にアポイントを私に対して取って、本館2階講師室に来て下さい。質問によっては、その答えは次回授業時に致します。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ データベース技術を通して、様々な業務のデータ管理の考え方を学びますが、努めて技術ではなく、「データ管理の基本的な考え方」を文系学生への視点から共に学んでいきましょう。