講義名 人的資源管理論Ⅰ ≪大学院≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 火3
単位数 2

担当教員
氏名
岩出 博

学習目標(到達目標) 人的資源管理(Human Resource Management:HRM)の歴史的な発展とその理論的・技術構造を理解するとともに,日本企業のHRM実践事情の総論的な知識を習得することを通じ,自らの将来的な労働生活設計ができる問題解決力を身につける。
授業概要(教育目的) HRMは,企業の競争優位の源泉とされる人的資源(Human Resources:HR)の調達・育成・活用・評価・処遇をはかる管理活動である。本講義は,HRMの理論的基礎と現下の日本企業におけるHRM実践の総論的な理解を得させるために,テキスト内容のレポート発表・質疑応答と映像資料の参照を通じて相互に議論していく。
授業計画表
 
項目内容
第1回授業計画の説明講義を進めるに当たり,その問題意識を踏まえた具体的なテーマ設定を解説する。同時に,受講者の各回における役割分担も決定する。
第2回現代の労働とHRM今日一般的な雇用労働の内実にHRMはどのようにかかわっているのかを議論する。
第3回HRMの基礎理論HRM実践に影響をあたえた理論的基礎について,労働者観の変遷の観点から歴史的に理解していくとともに議論する。
第4回HRMの歴史と対象HRMの歴史的な発展とHRM体系の成り立ちをHRMの対象となる従業員モデルから議論する。
第5回HRMの技術構造従業員業績のAMO理論にもとづきHRMの制度的成り立ちを理解し,その技術構造について議論していく。
第6回日本型HRMとは何か戦後日本の経済成長を支えてきた日本型HRMの特徴について議論する。
第7回終身雇用慣行とその変化日本型HRMの特徴の1つである終身雇用慣行について,その特徴と今日的な変化を議論する。
第8回年功序列慣行とその変化日本型HRMの特徴の1つである年功序列慣行について,その特徴と今日的な変化を議論する。
第9回企業別労使関係とその変化日本型HRMの特徴の1つである企業別労使関係について,その特徴と今日的な課題について議論する。
第10回企業社会の中の女性社員戦後の企業内における女性社員の位置づけとその差別的な取り扱いの実際について議論する。
第11回トップマネジメントのHRM責任HRM組織的体制の観点から,トップマネジメントのHRM方針決定責任の意義について議論する。
第12回HRMの土台(1)人事制度HRMの制度設計と運用の基軸となり,従業員の組織・人事・処遇秩序を作り上げる人事制度について議論する。
第13回HRMの土台(2)人事評価制度従業員の人事的・金銭的処遇決定のための基礎手続きとなる人事評価制度について,その今日的な変化について議論する。
第14回全般的質疑応答とレポート提出要点の確認
第15回レポート講評
授業形式 テキストの内容を分担発表させる。そしてその過程で疑問が生じたこと,さらにはレジュメ発表内容に対する質疑応答を中心に進めていく。
講師としては議論過程に適宜に介入するとともに,参考資料,映像資料の提供を行い,視聴覚的な理解を促す。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 40% 0% 60% 0% 100%
評価の特記事項 積極的な発言とテキスト以外にテーマに関連する資料(統計データ,専門ジャーナル,論文など)を含めたレジュメ内容と議論の活性化度を評価する。
テキスト 岩出博著『LECTURE人事労務管理(増補版)』泉文堂,2013年,4300円.
オフィスアワー(授業相談) 金曜日3時限 13:00~14:00 研究室
相談する場合は,前もってメール連絡のこと。
iwade.hiroshi@nihon-u.ac.jp
事前学習の内容など,学生へのメッセージ テキスト分担割当を行うので,適切な発表用のレジュメを作成のこと。
パワーポイントによるレジュメ作りは,整理・理解に効果的である。