講義名 管理会計論Ⅱ ≪大学院≫
講義開講時期 後期
曜日・時限 木4
単位数 2

担当教員
氏名
前田 貞芳

学習目標(到達目標)  
(1)現代管理会計の主要問題(BSC、分権化・組織再編の管理会計、IF   RSの導入と管理会計)の検討

(2)日本の経済発展の原動力である日本企業の発展に深く関わる日本的管理   会計の特質と技法の習得。JALの再建でも話題となっている京セラの   アメーバ経営を中心に検討する。
授業概要(教育目的)  学習目標(1)については、テキスト(1)を中心に具体的な事例研究を含めて授業をすすめる。
 学習目標(2)については、テキスト(2)を中心に京セラのアメーバ経営を具体的な事例を含めて検討してゆく。 その際、京セラの管理会計の本質と内容について、単に技法の側面だけではなく、その基礎にある基本的な哲学にさかのぼり体系的に検討する。また、特に、影響を受けたと思われる松下電器(パナソニック)およびトヨタの管理会計との比較ないし関連を意識して授業を進める予定である。
 
(注)受講者のレベルと希望により内容を若干変更することもある。
授業計画表
 
項目内容
第1回オリエンテーション:授業全体の概要と進め方を中心に議論する。受講者の会計および管理会計の知識の程度を確認し、受講者の希望を踏まえて検討する。管理会計論Ⅰで学習した内容を確認した上で、本講義で行う内容と講義の進め方について全体的に示し、受講希望者の意見、希望を聞いて最終的に決定する。
第2回バランストスコアカード(BSC)の事例研究(1)テキスト(1)および配布する資料に基づいて、日米のいくつかの主要企業(リコー、デュポン社等)のBSCの導入実態について検討する。
第3回バランストスコアカード(BSC)の事例研究(2)第2回と同じ。
第4回バランストスコアカード(BSC)の事例研究(3)第2回と同じ。
第5回分権化と管理会計ー事業部制会計の検討ー組織の分権化の理由と方式、およびそこにおける管理会計の展開を事業部制組織における内容を中心において検討する。
テキスト(1)第3章を中心に検討する。
第6回組織再編と分権化の管理会計(1)合併、分社化、カンパニー制等の組織再編と管理会計の展開について、具体的事例をまじえて検討する。
テキスト(1)第22章を中心に検討する。
第7回組織再編と分権化の管理会計(2)第6回と同じ。
第8回IFARS(国際財務報告基準)の導入と管理会計(1)管理会計企業活動の国際的展開に伴い注目されてきているIFASの導入が管理会計に与える影響について、具体的基準の内容に触れながら検討する。
テキスト(1)第6章を中心に検討する。
第9回IFRS(国際財務報告基準)の導入と管理会計(2)第8回と同じ。
第10回日本的管理会計(京セラのアメーバ経営)の検討(1)

管理会計もそれが機能している国の文化と関係しながら展開するという観点から、日本的管理会計の展開が見られる京セラのアメーバ経営に焦点を当てて検討する。
テキスト(2)の内容を中心に検討する。適宜参考資料(論文等)も活用する。
第11回日本的管理会計(京セラのアメーバ経営)の検討(2)第10回と同じ。
第12回日本的管理会計(京セラのアメーバ経営)の検討(3)第10回と同じ。
第13回日本的管理会計(京セラのアメーバ経営)の検討(4)第10回と同じ。
第14回日本的管理会計(京セラのアメーバ経営)の検討(5)第10回と同じ。
第15回全体のまとめ全体の要点のまとめと残された管理会計問題を示す。
授業形式 ゼミ形式(担当箇所を決めてレジュメを作成の上で報告し、その内容を中心にして議論を進める。)
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 20% 0% 80% 0% 100%
評価の特記事項 テキストのほか関連する文献を可能な限り参照してレジュメを作成していること、批判的姿勢で積極的に議論に参加すること、を重視する。
テキスト (1)櫻井通晴『管理会計(第5版)』同文舘出版、4,800円

(2)アメーバ経営学術研究会編『アメーバ経営学ー理論と実証ー』KCCSマネジメントコンサルティング
参考文献 上総康行先生還暦記念出版実行委員会編『次世代管理会計の構想』中央経済社
その他は授業時に適宜指示する。
オフィスアワー(授業相談) 原則として授業終了後の時間に対応する。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ (1)文献は、教科書のほかに関連する文献(論文、外国の文献を含む)を積  極的に活用すること。
(2)その上で、報告者は報告レジュメをきちんと作成し、報告すること。そ  の際には、単なる要約ではなく、問題点、疑問点および議論すべき点も必  ず含めること。
(3)報告者以外の参加者は事前に予習し、疑問点や問題点を整理しておき、  報告内容と関連させて議論に積極的に参加するようにすること。
(4)当然のこととして授業には特別の事情がない限り欠席しないようにする  こと。