講義名 開発経済論Ⅱ ≪大学院≫
講義開講時期 後期
曜日・時限 火5
単位数 2

担当教員
氏名
辻 忠博

学習目標(到達目標) ・経済学的観点を中心としつつも,学際的な視点で諸問題を追究できる。
・東南アジアの発展途上国をめぐる諸問題を経済開発の観点から説明できる。
・諸問題に対して適切な対策を提示することができる。
授業概要(教育目的) 経済開発論は,発展途上国の開発問題を総合的に扱う学問で,その対象範囲は途上国が抱える国内問題から外国との対外経済関係まで極めて幅広く,さらに,分析にあたって経済学的側面のみならず,その他の関連諸学問分野の視点も念頭に置くことが重要である。本講義では,東南アジア諸国を事例に,経済開発の理論的枠組みに立脚して,途上国の開発をめぐる問題点を浮き彫りにすると共に,そうした問題の発生の経緯,経済開発理論の中での位置づけ,解決策について学ぶことを通じて,経済開発の歴史,理論,政策に関する高度な理解を目指す。
授業計画表
 
項目内容
第1回経済発展と地域主義(その1)東南アジア諸国における経済協力について学ぶ。
【準備学習】テキスト第8章を読んでおくこと。
第2回経済発展と地域主義(その2)経済協力の動機,効果,コストについて学ぶ。
【準備学習】テキスト第8章を読んでおくこと。
第3回経済発展と地域主義(その3)ASEAN地域協力について学ぶ。
【準備学習】テキスト第8章を読んでおくこと。
第4回経済発展と地域主義(その4)「成長の三角地帯」について学ぶ。
【準備学習】テキスト第8章を読んでおくこと。
第5回経済発展と地域主義(その5)アジア太平洋共同体について学ぶ。
【準備学習】テキスト第8章を読んでおくこと。
第6回経済発展と地域主義(その6)国際商品協定と一次産品問題について学ぶ。
【準備学習】テキスト第8章を読んでおくこと。
第7回アジア通貨危機(その1)アジア通貨危機による景気後退とそれからの回復について学ぶ。
【準備学習】テキスト第12章を読んでおくこと。
第8回アジア通貨危機(その2)アジア通貨危機の原因について学ぶ。
【準備学習】テキスト第12章を読んでおくこと。
第9回アジア通貨危機(その3)国別の危機対応策について学ぶ。
【準備学習】テキスト第12章を読んでおくこと。
第10回経済発展と農業(その1)東南アジアの農業について学ぶ。
【準備学習】テキスト第3章を読んでおくこと。
第11回経済発展と農業(その2)「緑の革命」について学ぶ。
【準備学習】テキスト第3章を読んでおくこと。
第12回経済発展と農業(その3)東南アジアの商品作物について学ぶ。
【準備学習】テキスト第4章を読んでおくこと。
第13回経済発展と農業(その4)東南アジアの商品作物について学ぶ。
【準備学習】テキスト第4章を読んでおくこと。
第14回経済発展と農業(その5)東南アジア農業の行方について学ぶ。
【準備学習】テキスト第5章を読んでおくこと。
第15回総まとめこれまでの講義をまとめ、総括する。
授業形式 ・東南アジア経済に関する定評ある洋書を輪読する。毎回履修者があらかじめ割り当てられた担当箇所を説明し,それに基づいて参加者全体で議論する。
・テキストや講義内容については受講生の要望を踏まえた上で調整する場合もある。
・なお,履修者は例年1~2名程度であるので,履修者は基本的には毎週報告することが求められることを了解しておくこと。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 0% 0% 30% 70% 100%
評価の特記事項 必ず予習及び復習をすること。
テキスト Lim Chong Yah, Southeast Asia: The Long Road Ahead, 2nd Edition, World Scientific, 2004.
参考文献 辻忠博『経済開発のエッセンス』創成社
マイケル・トダロ,ステファン・スミス『トダロとスミスの開発経済学』国際協力出版会.
長谷川啓之編『経済政策の理論と現実』学文社,2625円.
長谷川啓之編『アジア経済発展論』文眞堂,2835円.
長谷川啓之監修『現代アジア事典』文眞堂,5250円.
オフィスアワー(授業相談) 金曜日10:40~12:10(事前に下記URLにアクセスして面会予約を取ること)
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 本講義は,発展途上国の開発問題を考える上で市場メカニズムを基礎とする経済開発論である。したがって,ミクロ・マクロ経済学の基礎知識は本講義を受講するにあたっての前提条件であり,学部で経済開発論を既に学んでいることが望ましい。また,国際経済論(特に,比較優位論)の基礎知識があると本講義の理解に役立つ。
授業用URL http://www.eco.nihon-u.ac.jp/~tsuji/