回 | 項目 | 内容 |
第1回 | オリエンテーション | 授業概要の説明 |
第2回 | カスティリオーネの生涯 | ジュゼッペ・カスティリオーネ(Giuseppe Castiglione、1688~1766)はイタリアのミラノに生まれたイエズス会の宣教師である。中国名は郎世寧、1715年には清時代の中国へわたる。西洋画の技法を中国へ伝え、美術や建築に影響を与える |
第3回 | カスティリオーネの早期絵画 | カスティリオーネの早期作品は聖書物語を主題としている。作品に絵画の透視学と構図学、そして人体解剖学などの科学方式が濃縮されている。これによって、ヨーロッパの絵画様式を学ぶ。準備学習:テキストの23~29頁を予め読んでおくこと。 |
第4回 | 郎世寧の清朝宮廷での初期活動 | 1715年8月10日に、1年4ヶ月の長期に渡る航海を経て、カスティリオーネはようやく中国大陸に足を踏み入れた。その後、「郎世寧」という中国の名前を付け、紫禁城へ入った。この間の活動について説明する。準備学習:テキストの29~52頁を予め読んでおくこと。 |
第5回 | 郎世寧の清朝宮廷での初期作品 | 郎世寧の初期絵画の作風が安定しておらず、西洋絵画と中国絵画をどのように結び合わせるかという問題についても悩んでいた。つまり、この時期は郎世寧の清朝宮廷での学習時期である。彼の作品を通して東西絵画の相違点を分析する。準備学習:テキストの53~69頁を予め読んでおくこと。 |
第6回 | 「百駿図」について | 郎世寧は中国の伝統的な画技に西洋の透視法と西洋画の顔料を取り入れ、中西双方の趣が交錯し融合した画面を生み出した。その絵画の素材と技法について説明する。準備学習:テキストの70~78頁を予め読んでおくこと。 |
第7回 | 「百駿図」に関わる作品の画風 | 宮廷画家たちは、常に皇帝の意思に合わせて製作する。郎世寧も中国宮廷の人間関係と自分の地位を考えながら、皇帝の好む多くの絵画作品を創り出した。このような数多くの作品を鑑賞しながら、東洋絵画の寓意を解く。準備学習:テキストの79~92頁を予め読んでおくこと。 |
第8回 | 「皇帝・皇后・皇妃・皇嬪」の肖像画について | 郎世寧は中国伝統の人相学、及び古来中国の標準的な帝王像の描き方を参考にして、西洋画法と中国画法を融合した独自の表現手法を考えながら仕上げた。中国の人物画の表現について学習する。準備学習:テキストの92~111頁を予め読んでおくこと。 |
第9回 | 「心写治平図」と「香妃像」について | 中国人は「陽」を描き、「陰」を避ける考え方で作品を描いた。このような中国人の美意識を考えながら、新たな清朝絵画を多く作り出している。東西文化の相違点を解釈する。準備学習:テキストの113~136頁を予め読んでおくこと。 |
第10回 | 皇帝狩猟図について | 朗世寧は、熱河、木蘭、避暑山荘、万樹園という場所を毎年皇帝とともに訪れ、多くの作品を描いた。それらの写実的な作品を鑑賞しながら中国の歴史と彼の絵画手法を解説する。準備学習:テキストの137~154頁を予め読んでおくこと。 |
第11回 | 銅版画について | 郎世寧は西洋人宮廷画家として多くの銅版画の下絵を創り出した。彼の銅版画はヨーロッパに送られ、大きな影響を与えた。その時代の銅版画の技術と手法を説明する。準備学習:テキストの155~170頁を予め読んでおくこと。 |
第12回 | 郎世寧の晩期絵画 | 郎世寧が古稀後に描いた「白鷹図」、「白海青図」、「青羊図」、「交趾果然図」、「白猿図」などの傑作がある。これらの作品を通して東西絵画の融合と表現を学ぶ。準備学習:テストのため教科書を予め読んでおくこと。 |
第13回 | 小テスト | 今まで勉強した範囲でテストをする。(ノート、教科書持込可) |
第14回 | 郎世寧の作品の収蔵と整理 | 郎世寧の生涯の作品数は膨大で、各国の美術館、博物館、個人などに収蔵されている。それぞれの作品の年代の確認と収蔵国別を詳細に纏めて説明する。 |
第15回 | 理解度の確認 | これまでの要点のまとめ |