 |
 |
学習目標(到達目標) |
本講義の目指すところは,ヨーロッパの文芸,美術,音楽その他諸芸術の根底にある古典古代的伝統およびキリスト教の影響に関する知見を広め,それらのより深い理解に必要な知識を獲得することにある。 |
 |
授業概要(教育目的) |
前期・後期を通じて,ヨーロッパ世界の共有する精神的遺産たるギリシア神話および『聖書』に秘められている,旧石器時代後期から原始キリスト教成立時代にかけての,大母神信仰の発生から衰亡に至る過程を,多様な角度から概観する。 |
 |
授業計画表 |
|
|
|
回 | 項目 | 内容 |
第1回 | ガイダンスと序論 | 1 いくつかの言語における〈ヨーロッパ〉の表記
2 古代における〈ヨーロッパ〉の地理的概念の変化 | 第2回 | 〈古ヨーロッパ〉 | 1 旧石器時代から〈古ヨーロッパ〉時代まで
2 〈古ヨーロッパ (Old Europe)〉 | 第3回 | メソポタミア(1) | 1 前シュメル時代
2 シュメル人の時代
3 セム系アッカド王国の興亡と末期シュメル
4 バビロンの勃興 | 第4回 | アナトリアとメソポタミア北部 | 1 ハッティ(ヒッタイト)王国
2 ハッティ王国滅亡後のアナトリア
3 ミタンニ王国
4 アルザワ王国
5 キュベレー崇拝 | 第5回 | メソポタミア(2) | 1 アッシュリア
2 カルデア王国(新バビロニア)
3 その後のバビロン
4 バビロニアの天文学と暦,および数学
5 バビロニアと古代中国 | 第6回 | エジプト | 1 エジプトの人種,国土,言語および宗教
2 古代エジプト史略 | 第7回 | フェニキアとパレスティナ | 1 フェニキア人の形成
2 アラム人の活動
3 フェニキア人によるアルファベートの発明
4 カドモスの神話 | 第8回 | クレーテーとミュケーナイ | 1 クレーテー−ミュケーナイ史略
2 クレーテー−ミュケーナイ文明素描
3 クレーテーとミュケーナイの宗教 | 第9回 | メディアとペルシア | 1 メディア王国史略
2 ペルシア王国史略 | 第10回 | 古代オリエント−ギリシア神話(1) | 1 創世神話(シュメル〜ギリシア)
2 蘇生神話(シュメル〜ギリシア) | 第11回 | 古代オリエント−ギリシア神話(2) | 1 聖王
2 女神の3面相 | 第12回 | 古代オリエント−ギリシア神話(3) | 1 人類創造神話
2 洪水神話 | 第13回 | 古代オリエント−ギリシア神話(4) | 1 神神の世代交代
2 龍退治神話 | 第14回 | 復習とまとめ | 前期内容分 | 第15回 | まとめ | |
|
|
 |
授業形式 |
いわゆる講義形式 |
 |
評価方法 |
定期試験
|
レポート
|
小テスト
|
講義態度
(出席)
|
その他
|
合計
|
90% |
0% |
0% |
10% |
0% |
100% |
|
|
 |
評価の特記事項 |
成績評価は原則として定期試験に拠るが,出席不足の場合は,単位を認定しない。出席調査は,適宜,講義中に行う。 |
 |
テキスト |
ギリシア神話および『聖書』の背景 I,礒野秀和著,2015年改訂第3版,DTP出版 |
 |
参考文献 |
中公文庫,世界の歴史 1『人類の起源と古代オリエント』
河出書房新社,世界の歴史 1『人類の誕生』,世界の歴史 2『古代オリエント』
The Greek Myths, Robert Graves, Penguin Books |
 |
オフィスアワー(授業相談) |
毎講義終了時に,必要に応じて,日時および場所を決めて対応する。 |
 |
事前学習の内容など,学生へのメッセージ |
1 前期の「ヨーロッパ古典入門 I」と後期の「ヨーロッパ古典入門 II」とは極めて密接な関わりがある。それゆえ,この2つの講義を共に受講することを,強く推奨する。
2 ただし,カリキュラム上では,前期の「ヨーロッパ古典入門 I」と後期の「ヨーロッパ古典入門 II」は同一の科目として扱われるので,前期・後期を受講しても,認定されるのは,4単位ではなく,2単位のみである。
3 上の両科目を受講する場合は,前期あるいは後期のいずれかのみの試験を受けて,2単位の認定を得ればよい。
|