講義名 地域と文化D ≪□第一部≫
講義開講時期 後期
曜日・時限 金4
単位数 2

担当教員
氏名
大塚 修

学習目標(到達目標) 1979年のイラン・イスラーム革命以降、イスラーム的価値観に基づく国家づくりを掲げ、国際的に孤立してきたイラン・イスラーム共和国だが、その歴史や文化については日本ではほとんど知られていない。本講義では、受講生が、イスラーム以前の在来文化と融合しながら発展したイラン地域固有のイスラームの在り方を学ぶことによって、アラブ世界に代表される一般的なイスラーム認識を相対化できるようになることを目標としている。現在の国際関係を理解するための基礎的な知識を習得し、その上で、イランをはじめとする中東イスラーム社会に関する諸問題を自分の頭で考える能力を身につける。
授業概要(教育目的) 本講義では、現代のイスラーム諸国の中から、一般的なイスラーム像ではくくることのできない、イランの歴史を扱う。講義の前半部では、現代のイラン・イスラーム共和国の社会と文化に関する基礎的知識について、後半部では、イランにおけるイスラームの受容から現代に至るまでの歴史について、政治史だけではなく、文化史にも焦点をあてながら解説する。また、イランの歴史に加えて、他の中東イスラーム社会に関する基礎的な事項についても適宜解説し、中東イスラーム社会一般に関する理解を深めてもらえるよう心がけたい。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンスイランに対するイメージとイランの歴史と文化を勉強する意義について
第2回イランとイラン人イランにおける多様な民族と言語について
第3回シーア派の世界観イランの国教シーア派について
【準備学習】
第2回の講義で配布したプリントを読み直し、理解しきれていない箇所が残っていないか確認する。もし理解しきれていない箇所が残っていた場合には、講義中に示した参考書などに目を通しおくこと。
第4回イランの暦と祝祭イラン特有の暦と祝祭について
【準備学習】
第3回の講義で配布したプリントを読み直し、理解しきれていない箇所が残っていないか確認する。もし理解しきれていない箇所が残っていた場合には、講義中に示した参考書などに目を通しおくこと。
第5回ペルシア語とペルシア語文化圏イランの国語ペルシア語について
【準備学習】
第4回の講義で配布したプリントを読み直し、理解しきれていない箇所が残っていないか確認する。もし理解しきれていない箇所が残っていた場合には、講義中に示した参考書などに目を通しおくこと。
第6回イラン高原のイスラーム化イラン高原におけるイスラームの受容について
【準備学習】
第5回の講義で配布したプリントを読み直し、理解しきれていない箇所が残っていないか確認する。もし理解しきれていない箇所が残っていた場合には、講義中に示した参考書などに目を通しおくこと。
第7回トルコ系諸王朝とイラン異民族王朝の支配下におけるイラン系官僚の役割について
【準備学習】
第6回の講義で配布したプリントを読み直し、理解しきれていない箇所が残っていないか確認する。もし理解しきれていない箇所が残っていた場合には、講義中に示した参考書などに目を通しおくこと。
第8回モンゴルとイランモンゴル帝国支配下におけるユーラシア大陸東西の文化交流について
【準備学習】
第7回の講義で配布したプリントを読み直し、理解しきれていない箇所が残っていないか確認する。もし理解しきれていない箇所が残っていた場合には、講義中に示した参考書などに目を通しおくこと。
第9回サファヴィー朝(1)サファヴィー朝の勃興とシーア派の国教化について
【準備学習】
第8回の講義で配布したプリントを読み直し、理解しきれていない箇所が残っていないか確認する。もし理解しきれていない箇所が残っていた場合には、講義中に示した参考書などに目を通しおくこと。
第10回サファヴィー朝(2)イスファハーンを中心に花開いた文化について
【準備学習】
第9回の講義で配布したプリントを読み直し、理解しきれていない箇所が残っていないか確認する。もし理解しきれていない箇所が残っていた場合には、講義中に示した参考書などに目を通しおくこと。
第11回ガージャール朝ガージャール朝下のイラン社会と列強の進出について
【準備学習】
第10回の講義で配布したプリントを読み直し、理解しきれていない箇所が残っていないか確認する。もし理解しきれていない箇所が残っていた場合には、講義中に示した参考書などに目を通しおくこと。
第12回イラン立憲革命などイランにおける近代化の試みについて
【準備学習】
第11回の講義で配布したプリントを読み直し、理解しきれていない箇所が残っていないか確認する。もし理解しきれていない箇所が残っていた場合には、講義中に示した参考書などに目を通しおくこと。
第13回パフラヴィー朝革命前のイランと国際社会について
【準備学習】
第12回の講義で配布したプリントを読み直し、理解しきれていない箇所が残っていないか確認する。もし理解しきれていない箇所が残っていた場合には、講義中に示した参考書などに目を通しおくこと。
第14回イラン・イスラーム革命と現代イラン革命後のイランと国際社会について
【準備学習】
第13回の講義で配布したプリントを読み直し、理解しきれていない箇所が残っていないか確認する。もし理解しきれていない箇所が残っていた場合には、講義中に示した参考書などに目を通しおくこと。
第15回まとめこれまでの要点のまとめ
授業形式 講義は、パワーポイントと配布資料を用いた講義形式で行う。可能な限り画像資料を用い、「生の」イランという国やイラン人を体感できる場としたい。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
60% 0% 0% 40% 0% 100%
評価の特記事項 記述式試験と毎回の講義終了後に提出するコメントシートで評価する。イスラーム世界に関する諸問題について、講義で学習した知識を材料に、論理的に私見を述べられているか、という点を基準に評価する。
テキスト テキストは特に指定しない。
参考文献 永田雄三編『西アジア史II イラン・トルコ』山川出版社,3500円.
その他、講義中に適宜紹介する。
オフィスアワー(授業相談) 本授業終了後、本館2階講師室にて20分間は対応しています。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 本講義の内容の一部は、前期に開講される「比較宗教文化論」の内容に関係しますので、併せて受講することが望ましいです。授業中に提示した参考文献に目を通すなど、予習・復習に努めてください(特に復習が重要です)。また、授業中に質問に答える時間を設けますので、積極的に質問してください。