講義名 中国語Ⅰ(再) ≪□第一部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 火6
単位数 2

担当教員
氏名
吉冨 透

学習目標(到達目標) (1)ピンインが読めて、中国語の正しい発音ができるようになる。
(2)年月日・年齢・金額など、数字を用いた表現ができるようになる。
(3)場所に関する表現ができるようになる。
(4)助動詞の用法がわかるようになる。
(5)あいさつと簡単な自己紹介が言えるようになる。
(6)ヒアリングの基礎が身につく。
(7)中国語検定準4級、HSK1級レベルに到達できるようにしたい。
授業概要(教育目的) 中国語は国連公用語のひとつであり、中国、台湾、シンガポールなどの国と地域で、13億を超える人々に使用されている。中国語は方言差が大きいが、ここでは標準語「普通話」を学ぶ。語学の4技能は、聞く、話す、読む、書くことである。暗唱を中心に、音声重視の訓練を行い、前期修了時には、ピンインと声調を正しく把握し、初歩的な中国語会話ができるように導く。中国語を活かして、グローバルに活躍する人材の基礎を育成する。

授業計画表
 
項目内容
第1回中国語の説明
発音


日本で「中国語」と言うものの、中国では「漢語」「普通話」と言うように表記が違う。また漢字の字体も「簡体字」という簡略文字が用いられる。漢字1つに発音ローマ字「ピンイン」があり、これはまた4つの声調で分けられ、SVOのどこかに置かれることで文法的意味が加えられる言語であることを説明する。
日本人にとっての中国語学習は、目よりも耳と口にあるため、年間通じて声調練習を行い体で覚えられた部分を評価に加えることを説明する。
【準備学習】
CDを聞いて4つの声調練習をしておくこと。
第2回発音
単母音・二重母音・三重母音


中国語の母音に4つの声調(四声)をつけて正しく発音し、発音された声調が第何声であるのかを聞き分けられる練習をする。
【準備学習】
CDを聞いて単母音・二重母音・三重母音の発音練習をしておくこと。特に“e”の音は繰り返し練習すること。
第3回発音
子音の練習 無気音と有気音の区別
軽声
子音の無気音と有気音の違いに口と耳が慣れ、併せて四声をつけて正しく発音する練習を行う。
発音の強弱がわかると軽声の発音もしやすくなる。
【準備学習】
CDを聞いて無気音と有気音・軽声の発音練習をしておくこと。
第4回発音
-nと-ngで終わる母音
そり舌音
“-n”と“-ng”で終わる鼻母音の違いと、そり舌音に口と耳が慣れ、併せて四声をつけて正しく発音する練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて鼻母音とそり舌音の発音練習をしておくこと。
第5回発音
特別な音節
3つの“i”
“e”の音色
表記上見えない母音がある。これを正しく発音できるかどうか。また表記上の“i”と“e”の音色はそれぞれ違うパターンがある。これらの違いに口と耳が慣れ、四声をつけて正しく発音する練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音表記と実際の発音が違うことを確認し、発音練習をしておくこと。
      
第6回発音
綴り方の約束
声調変化1:3声+3声。2: 「不」と「一」の声調変化
er化
母音で始まる発音のピンイン表記の約束があるため、これに書き馴れることと、「3声+3声」・「不」と「一」の声調変化に慣れて正しく発音する練習を行う。
【準備学習】
ピンイン綴り方部分を丁寧に読んでおくこと。
CDを聞いて声調の変化を確認し発音練習をしておくこと。
第7回ユニット1:基本文型と質問のし方
ユニット1-1.
1.SVO
2.人称代名詞
3.否定形
4.「ma」を使った疑問文
中国語の基本文型「SVO」の説明をする。
新出単語を用いて中国語による質問に中国語で答える練習を繰り返し、口と耳を慣らす練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて読む練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
第8回ユニット1-2.
1.「的」
2.疑問詞疑問文
3.名前の言い方
4.「ne」疑問文
名詞の修飾の仕方、名前の言い方、様々な疑問文について説明し、確認としてこれらに中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
第9回ユニット1-3.
1.「也」と「都」
2.反復疑問文
3.文末付加型疑問文
4.選択疑問文
副詞の「也」と「都」の用法と各種疑問文について説明する。確認としてこれらに中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
第10回ユニット1-4.
1.指示詞
2.形容詞述語文と「hen」
3.主述述語文
4.副詞の位置
重要な形容詞述語文と「hen」について説明する。また副詞の位置によって意味が変わることを説明し、確認として中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
第11回ユニット1のまとめ
テストの予告
A.基本文型
B.疑問文の種類
参考:疑問詞一覧
再確認と中国語による受け答えを行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
基本文型と各種疑問文を再確認しておく。
第12回ユニット1のテストユニット1のテスト
【準備学習】
ヒアリングにも対応できるようCDを聞いて発音練習をしておくこと。
基本文型と各種疑問文を再確認しておく。
第13回ユニット2:数に関する表現
ユニット2-5.
1.11から99までの数
2.「二」と「兩」
3.数詞述語文
4.年齢の聞き方
中国語の数を用いた練習を行う。日本語の数表現と違う部分を説明し、確認として中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
日本語の表現と違う部分を確認しておく。
第14回ユニット2-6.
1.100以上の数
2.お金の言い方
3.「多少」と「幾」
3桁以上の数にも日本語の表現と違う部分が多い。また二種類の疑問詞の使い分け、お金の言い方などを説明し、確認として中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
日本語の表現と違う部分を確認しておく。
第15回ユニット2-7.
1.時刻の言い方
2.曜日の言い方
中国語での時刻・曜日の言い方にも日本語と違う表現が多い。これらを説明し、確認として中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
日本語の表現と違う部分を確認しておく。
第16回ユニット2-8.
1.年月日の言い方
2.時点と時間量
中国語での年月日・時点と時間量の言い方も日本語と表現が違う。これらを説明し、確認として中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
日本語の表現と違う部分を確認しておく。
第17回ユニット2のまとめ
テストの予告
A.数字
B.年月日・曜日
C.時刻
D.時点と時間量
E.お金の単位
F.年齢
G.数詞述語文
H.「多少」と「幾」
中国語の数表現を再確認し、中国語による受け答えを行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
日本語表現と違う部分を特に再確認しておく。
第18回ユニット2のテストユニット2のテスト
【準備学習】
ヒアリングにも対応できるようCDを聞いて発音練習をしておくこと。
日本語表現との違いを再確認しておく。
第19回ユニット3:場所に関する表現
ユニット3-9.
1.動詞「在」
2.前置詞「在」
3.場所を表す指示詞
4.推測を表す表現
“在”の二つの用法を説明し、モノや人がどこにある・いるのか、またどこで何をするのかを説明する表現及び推測表現の説明をし、確認として中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
第20回ユニット3-10.
1.動詞(句)+「的」
2.存在を表す「有」
3.量詞
もう一つの存在を説明する表現と名詞の修飾表現、そして中国語のモノの数え方を説明し、確認として中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
第21回ユニット3-11.
1.「用」
2.方位詞
3.連動式
“用”の二つの用法と場所を具体的に表現する方位詞、そして二つの動詞を用いた連動式文の説明をし、確認として中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
第22回ユニット3-12.
1.動作の進行を表す「在」
2.「只是」
3.動詞の重ね型
動作の進行表現と動詞の重ね型表現を説明し、確認として中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
第23回ユニット3のまとめ
テストの予告
A.「在」と「有」
B.3つの「在」
C.連動式
D.方位詞
・ 参考:主な量詞
二つの存在表現文・動作の進行表現・二つの動詞を用いた文の再確認と中国語による受け答えを行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
上記文法事項を再確認しておく。
第24回ユニット3のテストユニット3のテスト
【準備学習】
ヒアリングにも対応できるようCDを聞いて発音練習をしておくこと。
ユニット3の文法事項を再確認しておく。
第25回ユニット4:助動詞の用法
ユニット4-13.
1.二重目的語
2.助動詞「会」
3.助動詞「想」
二重目的語を必要とする動詞の種類と助動詞“会”“想”の用法を説明し、確認として中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
第26回ユニット4-14.
1.助動詞「能」
2.禁止
3.「過」
過去の経験表現と助動詞“能”と“会”の違い、また禁止表現を説明し、確認として中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
第27回ユニット4-15.
1.助動詞「要/不用」
2.助動詞「應該」
3.離合詞
助動詞“要”“應該”とその否定形と注意を要する「離合詞」の説明をし、確認として中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
第28回ユニット4-16.
1.比較
2.助動詞「会」(ーのはずだ)
3.助動詞「可以」
比較文と推測の助動詞“会”と助動詞“可以”について、4-13と4-14の助動詞との違いを説明し、助動詞について整理した後、確認として中国語で受け答えできる練習を行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
新出単語の簡体字とピンイン・意味を調べておくこと。
第29回ユニット4のまとめ
テストの予告
A.助動詞
B.禁止
C.二重目的語
D.比較
E.「過」
5つの助動詞・二重目的語文・過去の経験表現の動詞文と形容詞を用いた比較文を再確認し、中国語による受け答えを行う。
【準備学習】
CDを聞いて発音練習をしておくこと。
上記文法事項を再確認しておく。
第30回ユニット4のテストユニット4のテスト
【準備学習】
ヒアリングにも対応できるようCDを聞いて発音練習をしておくこと。
ユニット4の文法事項を再確認しておく。
授業形式 (1)授業中は、主に耳と口を用いて練習を行う。
(2)最低限、単語は予習してくること。
(3)何度も音読して本文を暗記する。
(4)担当教員により、適宜、練習問題を補充し、書くことにも配慮する。
(5)ユニットごとにテストを実施する。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
15% 0% 45% 30% 10% 100%
評価の特記事項 出席(授業態度)を重視し、4回のユニットテスト及びその他から総合的に判断する。
テキスト 中国語初級テキスト『我是猫1』董燕、遠藤光暁 著 白帝社(CD付)

参考文献 『中検準4級問題集2016年版』中検研究会編 光生館
『中検準4級試験問題集 解答と解説』白帝社 
『標準中国語辞典第2版』(アルファベット配列)上野恵司著 白帝社 2415円
『中国語検定HSK公式過去問集 1級or2級』スプリックス
『HSK公認単語トレーニング』アプリ ダウンロード http://www.hskj.jp/success/app.html
オフィスアワー(授業相談) 毎週火曜日授業終了後教室内で、または本館講師控室で受け付けています。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 大学入学後、初めて中国語を学び始める人が多いようである。日本人は漢字をすでに習得しているので、欧米人に比べて中国語は比較的学び易い。読解力の基本はある程度備わっているので、あとは実際にコミュニケーションができるように、正確な発音の練習に重点を置く。1年次には、中国語検定準4級と4級、HSK1,2級を取得するのが望ましい。HSKは日本大学団体割引受験が適用されるので、ポスター掲示を見ること。中国の対外経済貿易大学(北京)で行われる夏季語学研修に積極的に参加することを勧める。尚、交換派遣留学を目指す者は、出願資格を確認し、必ず中国語検定試験を受験しておくこと。