講義名 租税論 ≪□第一部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 金3
単位数 4

担当教員
氏名
鵜藤 俊英

学習目標(到達目標) 現在日本の財政は,数字の上では危機的状況にある。この講座ではその財政の収入源泉である租税について身近な問題として取上げこれを考える。特に受講者が社会人となり税負担の担い手となった時,あるべき税制とはどのようなものかを考えるに必要な素養を身につけることが目標である。
授業概要(教育目的) 財政を支える主要な財源は,税(現在の税)と公債(将来の税)である。この財源を誰がどのくらい負担するべきなのか,日常に見られる具体的な事例を通して考えてみる。そのため,租税に関する抽象的な議論ではなく,具体的な紛争,不満を端緒として現在の租税制度,将来のあるべき制度を考えてみる。
授業計画表
 
項目内容
第1回オリエンテーション講義の進め方やリアクションペーパー,要点のまとめ,総まとめについて説明します。
第2回代表なければ課税なし税の基本的考え方を説明します。
第3回タックスプランニング節税対策と租税回避について説明します。
【準備学習】
教科書第3章を予め読んでおくこと。
第4回租税体系日本の現在の税の体系について説明します。
【準備学習】
教科書第1章を予め読んでおくこと。
第5回租税の負担配分誰が,どのくらい税を負担すべきか,について基本的な考え方を説明します。
【準備学習】
教科書第4章を予め読んでおくこと。
第6回生活保護と税低所得者の税負担について説明します。
【準備学習】
教科書第5章を予め読んでおくこと。
第7回第二次納税義務者他人の税を負担する制度について説明します。
【準備学習】
教科書第6章を予め読んでおくこと。
第8回所得概念税負担の中心的課題である所得の概念について基本的な部分の説明をします。
【準備学習】
教科書第7章を予め読んでおくこと。
第9回帰属所得特殊な所得の考え方などについて説明します。
【準備学習】
教科書第12章を予め読んでおくこと。
第10回納税義務の範囲誰が税の負担をするのか、基本的な部分の説明をします。
【準備学習】
教科書第6章を予め読んでおくこと。
第11回課税単位個人,夫婦,家族による税負担について説明します。
【準備学習】
教科書第14章を予め読んでおくこと。
第12回所得の分類日本では、所得を10種類に分類しています。
【準備学習】
教科書第9章を予め読んでおくこと。
第13回給与所得受講者の皆さんに一番身近な所得を例にして税負担を説明します。
【準備学習】
教科書第13章を予め読んでおくこと。
第14回所得の計算構造具体的な所得計算を通して,いくらの負担をするのか計算してみます。
【準備学習】
教科書第15章を予め読んでおくこと。
第15回理解度の確認これまでの要点のまとめ。
第16回法人とは何か法人課税を考える上で,そもそも法人とは何かを説明します。
【準備学習】
教科書第16章を予め読んでおくこと。
第17回法人課税と法人税課税の違いあるべき法人所得の課税と現在の日本の法人税の違いについて考えてみます。
【準備学習】
教科書第16章を予め読んでおくこと。
第18回法人所得の計算構造法人所得の計算は、会計(簿記)に基づきます。会計初学者のための説明をします。
【準備学習】
教科書第17章を予め読んでおくこと。
第19回消費課税所得課税と比較した消費課税の説明をします。
【準備学習】
教科書第18章を予め読んでおくこと。
第20回付加価値税とインボイスヨーロッパの消費税を基に,日本の消費税の問題を考えます。
【準備学習】
教科書第19章を予め読んでおくこと。
第21回軽減税率と非課税消費税に軽減税率の導入が論議されています。合わせて,非課税の問題も考えてみます。
【準備学習】
教科書第20章を予め読んでおくこと。
第22回消費課税と国際取引グローバル社会における消費課税について説明します。
【準備学習】
教科書第20章を予め読んでおくこと。
第23回ストック課税と富裕税ギリシャの財政危機問題を基に考えてみます。
【準備学習】
事前配布を予め読んでおくこと。
第24回相続税日本の相続税について説明します。
【準備学習】
教科書第21章を予め読んでおくこと。
第25回酒税ビール課税を中心に経済活動阻害と税について考えてみます。
【準備学習】
教科書第23章を予め読んでおくこと。
第26回地方税制地方の財源について考えてみます。
【準備学習】
教科書第24章を予め読んでおくこと。
第27回公平・中立・簡易租税論の中心的課題について、現実問題とを対比して考えてみます。
【準備学習】
事前配布を予め読んでおくこと。
第28回社会保障の財源現在の日本では,社会保障の財源の一部は税金で賄われています。その問題を考えてみます。
【準備学習】
事前配布を予め読んでおくこと。
第29回理解度の確認16回以降後半の要点のまとめ
第30回総まとめ全体のまとめ
授業形式 テキストを用いて,各回に示したテーマについて解説します。各講義終了前にリアクションペーパーを書いてもらいます。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
60% 10% 0% 30% 0% 100%
評価の特記事項 講義態度は,リアクションペーパーで評価します。定期試験は,最終授業内で行います。
テキスト 三木義一編著『よくわかる税法入門(最新版)』有斐閣
参考文献 林正寿著『租税論』有斐閣
オフィスアワー(授業相談) 各講義終了後に受けます。あるいは初回に示したEMAIL宛てに連絡してください。回答方法は内容によります。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 非常勤のためテキストを指定しました。法学部用に作成されていますが、大変読みやすいので事前に一読してください。