講義名 ミクロ経済分析 ≪□第一部≫
講義開講時期 後期
曜日・時限 月5
単位数 2

担当教員
氏名
日隈 信夫

学習目標(到達目標) ミクロ経済分析では、一年次の「ミクロ経済Ⅰ」の知識をベースに、簡単な数学を用いた問題演習を行う。それにより、ミクロ経済に関する知識をさらに深め、公務員試験やERE(経済学検定)などにも対応できるぐらいの知識を習得することを目標とする。
授業概要(教育目的) 下記の参考文献をベースにし、簡単な数値例を用いた問題を解くことにより、ミクロ経済学の考え方や分析手法を学習し、ミクロ経済学への理解度を深める。
授業計画表
 
項目内容
第1回イントロダクションこの授業のガイダンスおよびミクロ経済学Ⅰの簡単な復習を行う。履修希望者は必ず出席すること。
第2回ミクロ経済学についてマクロ経済学との違いを解説し,古典派経済学と新古典派経済学の違いなど,ミクロ経済学の基本的な諸学説を紹介する。
そのうえで,世界経済と日本経済の現状と今後の動向について概観し,ミクロ経済学の全体像を解説する。
【準備学習】
第1回に配布したレジュメを読んでおくこと。
第3回市場メカニズムと需要・供給の理論価格と需要曲線・供給曲線の関係を解説したうえで,需要曲線・供給曲線に影響を及ぼすさまざまな要因について,演習問題や事例分析を基に考察していく。
【準備学習】
第2回に配布したレジュメを読んでおくこと。
第4回消費者行動と需要(1)消費者行動と需要の関係として,価格と需要,需要の価格弾力性について解説する。
その後,簡単な事例を基に,演習問題を行う。
【準備学習】
第3回に配布したレジュメを読んでおくこと。
第5回消費者行動と需要(2)消費者行動と需要の関係として,需要と消費者余剰,需要と効用最大化について解説する。
その後,簡単な事例を基に,演習問題を行う。
【準備学習】
第4回に配布したレジュメを読んでおくこと。
第6回生産者行動と供給(1)生産者行動と供給の関係として,価格と供給,供給の価格弾力性について解説する。
その後,簡単な事例を基に,演習問題を行う。
【準備学習】
第5回に配布したレジュメを読んでおくこと。
第7回生産者行動と供給(2)生産者行動と供給の関係として,供給と生産者余剰,供給と利潤最大化について解説する。
その後,簡単な事例を基に,演習問題を行う。
【準備学習】
第6回に配布したレジュメを読んでおくこと。
第8回市場と資源配分市場経済と計画経済との違いを解説したうえで,価格を通じた消費者の「連帯」と生産者の「連帯」について,余剰分析を行う。
その後,競争に伴うさまざまな現象から,完全競争市場における長期均衡の状態について観察する。
【準備学習】
第7回に配布したレジュメを読んでおくこと。
第9回消費者行動の理論(1)一般均衡分析として,無差別曲線の性質を解説したうえで,予算制約線と最適消費計画との関連で,効用最大化行動について解説する。
その後,簡単な事例を基に,演習問題を行う。
【準備学習】
第8回に配布したレジュメを読んでおくこと。
第10回消費者行動の理論(2)一般均衡分析として,代替効果と所得効果との関連で,価格変化と需要の関係について解説する。
その後,簡単な事例を基に,演習問題を行う。
【準備学習】
第9回に配布したレジュメを読んでおくこと。
第11回企業行動の理論(1)一般均衡分析として,企業を生産関数として捉え,短期と長期の観点から,企業の利潤最大化行動について解説する。
そのうえで,一般均衡分析として,企業を費用関数として捉え,短期の利潤最大化行動と企業の長期費用曲線について解説する。
【準備学習】
第10回に配布したレジュメを読んでおくこと。
第12回企業行動の理論(2)企業の長期費用曲線から,市場の長期供給曲線を導出する。また,費用曲線が不変の場合の長期の利潤最大化と産業の長期均衡,費用曲線がシフトする場合の費用逓減産業と費用逓増産業について,それぞれ事例を用いて解説する。
【準備学習】
第11回に配布したレジュメを読んでおくこと。
第13回完全競争市場の効率性と限界完全競争市場のまとめとして,消費と生産の効率性および社会的厚生の基準について解説したうえで,完全競争市場の限界から,不完全競争市場の理論へと繋げていく。
【準備学習】
第12回に配布したレジュメを読んでおくこと。
第14回演習完全競争市場のまとめとここまでに説明した項目との関連にも触れながら,授業内容の復習を行う。
【準備学習】
第13回に配布したレジュメを読んでおくこと。
第15回まとめまとめ
授業形式 以下はこの講義で学ぶ共通項目です。詳細な講義の内容に関しては、各教員が講義の最初に配布するシラバスを参照してください。講義の順序は、担当教員によって異なる場合があります。

(1)家計(消費者)の選択行動
(2)企業(生産者)の選択行動
(3)市場均衡
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
50% 0% 20% 30% 0% 100%
評価の特記事項 相対評価が導入され、成績評価はこれまで以上に慎重かつ公平に行う必要がある。そのため、出席や受講態度も重要な評価対象となる。熱心に受講する学生を高く評価する。
テキスト 井堀利宏『入門ミクロ経済学第2版』新世社,3186円.
そのほか、毎回配布するレジュメを使用し、板書およびパワーポイントによる解説を行う。
参考文献 伊藤元重『ミクロ経済学第2版』日本評論社,3240円.
西村和雄『ミクロ経済学第3版』岩波書店,3024円.
オフィスアワー(授業相談) 質問・要望などがあれば、授業前後など、気軽に声をかけてください。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ この授業では,「ミクロ経済学Ⅰ」で学んだ内容として,家計,企業,政府といった各経済主体とその行動について整理し,ミクロ経済学の基本的な地図(全体像)を意識しながら,学習を進めていく。それと同時に,それぞれの単元に関連した数値例や統計資料を提示し,簡単な計算問題を解いていくことによって,ミクロ経済学Ⅱに対応した学力を定着させる。そのため,毎回の出席だけでなく,簡単な復習を行うことが望ましい。