講義名 国際政治論≪教職科目≫ ≪□第一部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 火5
単位数 4

担当教員
氏名
大八木 時広

学習目標(到達目標) それぞれの時代にどのような国際政治上の事件や出来事が発生したのか説明できるようになる。具体的には冷戦の進行により、米ソの対立がどのように進行したのか、どのような国際危機が発生したのか、このような出来事が世界にどのようなインパクトを与えたのかを説明できるようになる。またそうした出来事が日本やアジアなどにどのように影響を与えたのか説明できるようになる。また国際政治上の過去の事件と出来事が現代世界にどのような形で影響を与えたのか、あるいはどのように現代世界を形成することに影響を与えたのか説明できるようになる。
授業概要(教育目的) 現代を生きる上で国際関係への理解を深めることは不可欠である。しかし現代の国際関係はさまざまな要素が絡み合い複雑である。世界を理解することは容易ではない。現代の世界は、現代の世界だけを観察しても理解できない。そこで有効な一つの手段は歴史的視点である。歴史という縦の線を通して世界を見ていこうというのが本授業の目的である。題材として20世紀から21世紀へと至る国際政治史を取り上げる。具体的には第二次世界大戦の終結後、いわゆる冷戦の開始と激化を経て、冷戦終結へと至る国際政治史である。こうした歴史をたどることで、国際政治史の観点から世界を捉える能力を身につけることを目指す。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス
一年間の予定について


前項参照のこと
第2回新たな国際秩序(1)
戦後国際政治秩序であるヤルタ体制の成立プロセスがどのようなものであるのか明らかにする。

準備学習 テキスト2~3章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第3回新たな国際秩序(2)
米ソの対立がどのような要因により、またどのような展開で進行したか明らかにする。

準備学習 テキスト3章を読んでおくこと、
前項参照のこと
第4回冷戦開始(1)
ソ連脅威論について、ケナン電報、チャーチル演説、X論文などの具体例を取り上げて明らかにする。

準備学習 テキスト3~4章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第5回冷戦開始(2)
米国による対ソ封じ込め政策について、トルーマンドクトリン、マーシャルプランを取り上げ明らかにする。

準備学習 テキスト4章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第6回冷戦開始(3)
封じ込め政策に対して、ソ連がどのような対抗策で挑んだのか明らかにする。

準備学習 テキスト4~5章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第7回アジアと冷戦(1)
中国革命について、米ソがどのように関与し、どのように国際政治に影響を与えたのか明らかにする。

準備学習 テキスト6章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第8回アジアと冷戦(2)
朝鮮戦争について、その推移、米ソ中の関与、冷戦に与えた影響を中心に明らかにする。

準備学習 テキスト7章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第9回アジアと冷戦(3)
占領下の日本について、米国の対日占領政策、日本の独立回復プロセスを中心に明らかにする。

準備学習 テキスト9章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第10回アジアと冷戦(4)
インドシナ半島と冷戦の関係について、ベトナムと米仏との関係を中心に明らかにする。

準備学習 テキスト8章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第11回平和共存の試み
ソ連による、いわゆる平和共存外交の試み、そしてそれに対する米国の政策を明らかにする。

準備学習 テキスト10章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第12回冷戦激化(1)
ベルリン危機、台湾海峡危機などの冷戦下の国際危機を取り上げ明らかにする。

準備学習 テキスト5章、14章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第13回冷戦激化(2)
キューバミサイル危機について、そのプロセス、影響を取り上げ明らかにする。

準備学習 テキスト16章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第14回冷戦激化(3)
米国によるベトナム介入(いわゆるベトナム戦争)はどのようにして開始され、どのような展開を経たのか取り上げる。

準備学習 テキスト17章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第15回ソ連陣営の動揺
スターリン死去に始まるソ連陣営の動揺について、東欧の暴動や自主改革の試み、中ソ対立の開始などを中心に取り上げる。

準備学習 テキスト13章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第16回多極化世界(1)
多極化世界とは何か明らかにする。また中ソ対立を経て、独自外交を展開する中国を取り上げる。

準備学習 テキスト13章、15章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第17回多極化世界(2)
第三世界の台頭について、非同盟グループの出現と発展を中心に明らかにする。

準備学習 テキスト15章、19章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第18回多極化世界(3)
西欧の復活について、欧州統合の進展、フランスの独自外交を中心に明らかにする。

準備学習 テキスト11章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第19回デタント(1)
欧州のデタント(緊張緩和)について、旧西独ブラント政権の東方外交、CSCEを中心に明らかにする。

準備学習 テキスト18章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第20回デタント(2)
米中の歴史的和解について、そのプロセス、冷戦全体あるいはデタントの進行に与えた影響を中心に明らかにする。

準備学習 テキスト11、18章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第21回デタント(3)
米ソのデタントについて、首脳外交、核の軍備管理交渉を中心に明らかにする。

準備学習 テキスト18章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第22回新冷戦(1)
新冷戦について、ソ連のアフガニスタン侵攻、レーガン政権の対ソ強硬外交を中心に明らかにする。

準備学習 テキスト20章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第23回冷戦終結(1)
ゴルバチョフの登場とペレストロイカについて明らかにする。


準備学習 テキスト20章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第24回冷戦終結(2)
ソ連の新思考外交の展開について明らかにする。


準備学習 テキスト18章、20章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第25回冷戦終結(3)
軍縮交渉の進展についT、INF全廃条約、STARTを中心に明らかにする。

準備学習 テキスト20章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第26回冷戦終結(4)
東欧市民革命について、ポーランドやハンガリーの事例などを中心に取り上げる。

準備学習 テキスト13章、20章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第27回冷戦終結(5)
ドイツの統一について、そのプロセス、冷戦に影響を中心に明らかにする。

準備学習 テキスト20章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第28回冷戦終結(6)
ソ連の解体について、その背景や要因、冷戦終結との関連を中心に明らかにする。

準備学習 テキスト20章、21章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第29回新たな世界へ向けて
グローバルな争点について、地球環境問題、軍縮、テロなどを中心に取り上げる。

準備学習 テキスト21章を読んでおくこと。
前項参照のこと
第30回まとめまとめ
授業形式 講義形式で行なう。テキストを参照しつつ、さらに必要に応じて資料を配布して授業を進める。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
60% 0% 20% 20% 0% 100%
評価の特記事項 特になし
テキスト 松岡完「20世紀の国際政治」同文舘出版
参考文献 授業内で紹介する
オフィスアワー(授業相談) 火曜日5時限の講義の後に講師室などで対応
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 事前学習について 授業のなかで受講者に対して、次週の講義テーマなどを説明します。テキストの該当範囲も説明しますので、受講者はその範囲を事前に読んでおいて下さい。