講義名 教育原論≪教職科目≫ ≪□第一部≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 木5
単位数 2

担当教員
氏名
金 泰勲

学習目標(到達目標) この講座では、教育に関する基礎的な原理、歴史、思想、制度、目的、内容、方法、計画、理論などを明らかにし、教育に関する基礎的な概念・知識及び考え方について学び、教育とその諸問題を広い視野から多角的に検討していくための基礎的知識と理解を身につけ、教員にとっての最も大切とされている自分独自の児童・生徒観や教育観を身につけることを目標とする。
授業概要(教育目的)  古代の教育者や思想家から現代に至までのおもな教育思想を学びながら、講義中ディスカッションや小論文の作成などを通して、教育に関する問題や関心を深め、考えそれらを客観的に表現しうる力を育む。また、学校教育や社会教育の現在の動向について教育の観点から考えることを身に付けることを望む。
 教育観、子ども観、学校観、学習権などをキーワードとし、これらの基礎知識を身につけ、現在、日本の教育の最大問題とも言える「いじめ」「青少年の自殺」「不登校」など、私たちが直面した現実の教育問題から教育の何が問われているのかを検討し、基礎的な教育学の視座を養い、自分の考えをまとめることを強く目指してほしい。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス                        なぜ、教育の思想について学ぶのか?人間の成長を通じて時代と未来に働きかける営み、それが教育である。あらゆる教育古典は、優れた思想家と実践家による、このはたらきの証言である
第2回コメニウス(Comenius, J.A.)の一斉教授法について学ぶ一斉教授法を中心、人々の生活を「ことば」と「知識」を介して「神」に近づけるという点では「汎知主義」(Pansophism)とは、何か?人生の最高の目的、つまり、教育の究極の目的は神とひとつになって来世において永遠至高の浄福を得ることについて学ぶ。
第3回ジョン・ロック(John Locke)の紳士教育論について「白紙」(tabura rasa)理論を中心に彼の教育論は四つの部分(体育論・訓育論・徳育論など)について学ぶ。
第4回ルソー(Rousseau, J.J. 1712-1778)の 児童中心教育について自然主義、子どもの自発性、内発性、主体性を尊重するという「児童中心主義」の教育観について学ぶ。
第5回ペスタロッチ(Pestalozzi, J.H)の直観主義教育について「直観」とは直接モノを観て教えるという実物主義の考えで、「数・形・語」を教えた。例えば、果実でその数、形体、名称や性質を教える。基礎陶冶を重視して、その上で開発主義の問答法で認識をすすめていくのであった。彼の思想が学校教育にいかなる影響を及ぼしたのかについて学ぶ。
第6回フレーベル(Frobel, F.W.A)の幼児教育について幼稚園の創始者とも言われている彼の思想を中心に、「遊戯」や「遊具・玩具」、とくに「恩物」というもので様々な形や数を体得させるようした教育論について学ぶ。
第7回ヘルバルト(Herbart, J.F)の教授学について科学としての教育学の確立を目指して活躍した彼の思想を中心に、学校教育の基礎を構築したともいえ四段階理論について学ぶ。
第8回ジョン・デューイ(Dewey, John)の経験主義教育児童中心、経験中心、実用主義、学校と社会等について学ぶ。
第9回ニイル(Neill, A.S)の自由学校について子どもの自由な個性や人間性の発達を望み、偏見、抑圧、恐怖からの解放としてのフリースクールについて学ぶ。
第10回マーティン・ブーバー(Martin. Buber)の対話教育論について「我-汝」(Ich und Du)哲学乃至「哲学的人間学」とその根底にある彼の宗教観は引きはなす事ができないものであり、また彼の教育論はそれらの実践と言いうる。他者に対する人間の関係を根本的に考究した彼の「我-汝」哲学乃至「哲学的人間学」について学ぶ。
第11回イリイチ・イヴァン (Illich. Ivan)の脱学校論について脱学校論をはじめ、不登校やフリースクール等について学ぶ。
第12回日本の教育思想家1明治期に活躍した教育家を中心に学ぶ。
第13回日本の教育思想家2大正・昭和の時代に活躍した教育家を中心に学ぶ
第14回理解度の確認これまでの要点のまとめ
第15回中間のまとめまとめ
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
50% 0% 30% 20% 0% 100%
評価の特記事項 積極的に講義に参加すること。居眠りは厳禁。
テキスト なし
参考文献 講義中紹介する。
オフィスアワー(授業相談) 本講義語対応する。又はメールなどにも応じる。連絡先は、講義中に示す。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 事前学修の最も大きなポイントは、前週学修した内容を最後にまとめてもらった内容について、次週の導入の段階で、ディスカッションを行うので、積極的に参加してほしい。そして、毎週翌週の講義に関する資料を事前に配布するので、それらの資料を熟読することを望む。そして、毎週、次週学修予定の内容について宿題も出す。それにしたがって、予習をしっかりしてくることを望む。