|
|
学習目標(到達目標) |
日本の経済成長および景気循環について、過去の事象のみならず生起しつつある展開に対しても、先行研究を踏まえ理論とデータに基づいて論じられることを目標とします。 |
|
授業概要(教育目的) |
日本経済は、そのときどきに様々な課題に直面しました。多くの優れた研究者がその原因究明と解決方策の探究に取り組んできました。この授業では、経済成長率の長期低迷、デフレ、高い失業率といった90年代以降の経済状況に焦点を当てた諸研究をフォローし、データの入手と分析の手法を修得します。 |
|
授業計画表 |
|
|
|
回 | 項目 | 内容 |
第1回 | ガイダンス | 授業の進め方などについて説明します。 | 第2回 | マクロ経済統計の基本1 | 国民経済計算体系の基本と日本のGDP統計の特徴点およびデータの入手を学びます。 | 第3回 | マクロ経済統計の基本2 | 日本の労働、物価、生産、財政、金融および国際収支の統計とデータの入手を学びます。 | 第4回 | 日本経済の長期的成長 | 超長期遡及推計にもとづいて日本経済の成長を世界経済の発展のなかに位置づけます。 | 第5回 | 戦後日本のマクロ経済パフォーマンス | 戦後日本経済の歩みとそのときどきのマクロ経済分析の問題意識を概観します。 | 第6回 | 戦後日本の景気循環と経済論争 | 戦後日本経済の局面変化をめぐって行われた主要な経済論争を顧みます。 | 第7回 | 日本の景気循環における変化 | 80年代以前と90年代以後とで日本の景気循環に生じた変化を跡付けます。 | 第8回 | 日本経済の長期停滞 | 日本の経済成長が長期にわたり低くなっている原因に供給サイドから接近します。 | 第9回 | 総需要変動と雇用 | 労働市場のマクロ分析によって日本経済に特徴的な経済変数の動きを明らかにします。 | 第10回 | デフレをめぐる論点 | 物価指数の問題点、物価変動と需給の関係、デフレの要因をめぐり議論します。 | 第11回 | デフレ脱却を目指した金融政策 | ゼロ金利政策、量的質的金融緩和など非伝統的な金融政策の効果を評価します。 | 第12回 | 中長期の経済成長と財政の持続可能性 | 中長期の経済成長予測のバイアスが財政規律に与える影響について考えます。 | 第13回 | 短期経済予測 | 日本の経済予測機関のパフォーマンスについて評価します。 | 第14回 | 理解度の確認 | 要点のまとめと質疑応答 | 第15回 | まとめ | まとめ |
|
|
|
授業形式 |
学生による発表を中心とする演習形式です。発表者には準備の負担があるため、受講者の人数、問題関心に応じて講義計画を柔軟に変更する予定です。
レポートでは、問題関心のある分野での先行研究の再現、データ更新による検証を行います。 |
|
評価方法 |
定期試験
|
レポート
|
小テスト
|
講義態度
(出席)
|
その他
|
合計
|
0% |
30% |
0% |
30% |
40% |
100% |
|
|
|
評価の特記事項 |
その他は、各自の発表においてしっかり準備してきているか、他の参加者の発表に対して的確な質疑応答ができているかを評価します。 |
|
テキスト |
使用しません。適宜、研究書、論文集、ジャーナルからの抜粋を資料として配布します。 |
|
参考文献 |
資料に掲載された参考文献はできる限り参照してください。それらの入手についても指導します。 |
|
オフィスアワー(授業相談) |
月曜5限(16:20~17:50)に研究室で相談、質問に応じます。必ず事前にメールで予約してください。メールアドレスと研究室は初回に伝えます。
|
|
事前学習の内容など,学生へのメッセージ |
日本経済に関する学部レベルの知識については、浅子・飯塚・篠原編「入門・日本経済(第5版)」あるいは小峰・村田著「最新 日本経済入門」などに目を通してリフレッシュしておいてください。マクロ経済学と計量経済学の基礎ができていることが必要です。 |