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学習目標(到達目標) |
日本経済における産業構造、地域経済、人口構成といったセミマクロの経済現象やミクロレベルの家計行動と企業行動について、先行研究を踏まえ理論とデータに基づいて論じられることを目標とします。 |
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授業概要(教育目的) |
日本経済で起きた産業間、地域間、世代間の大きな構造変化は、研究者の関心を惹いてきました。また、近年では、集計レベルではなく個々の家計や企業の行動も分析の対象となっています。この授業では、日本におけるミクロ経済学の応用研究をフォローし、データの入手と分析の手法を修得します。 |
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授業計画表 |
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回 | 項目 | 内容 |
第1回 | ガイダンス | 授業の進め方などについて説明します。 | 第2回 | 日本の企業・事業所統計 | 日本の生産、従業員等の産業別統計とデータの入手を学びます。 | 第3回 | 日本の産業別生産性 | 日本の産業データベース(JIP)にもとづき産業別に計測された生産性の違いについて考えます。 | 第4回 | 日本の多部門分析 | 産業連関分析と応用一般均衡モデルの基本を学び、政策が産業に与える影響を明らかにします。 | 第5回 | 日本の地域経済統計 | 日本の行政区域、メッシュなどの空間で区分した統計とデータの入手を学びます。 | 第6回 | 日本の地域間人口移動 | これまでの人口移動と今後の人口減少が人口の地域分布に与える影響について考察します。 | 第7回 | 日本の地域間所得格差 | 内生的成長理論にもとづいて県民所得統計でみた県間所得格差の収束について検証します。 | 第8回 | 日本の個人・世帯統計 | 日本の個人・世帯の統計と年齢、所得等の属性によって区分されたデータの入手を学びます。 | 第9回 | 日本における世代会計 | 世代会計の枠組みを学び、社会保障、租税等の受益と負担の関係を明らかにします。 | 第10回 | 日本の重複世代モデル | 世代を区分した一般均衡分析モデルにより将来にわたる日本の世代間格差を分析します。 | 第11回 | 日本のパネルデータ | パネルデータによる計量分析の有益性、日本におけるパネルデータの入手を学びます。 | 第12回 | 日本の企業行動 | 設備投資、資金調達など日本の企業行動の特徴を個別企業レベルで明らかにします。 | 第13回 | 日本の家計行動 | 消費や労働供給など日本の家計行動の特徴を個人・世帯レベルで明らかにします。 | 第14回 | 理解度の確認 | 要点のまとめと質疑応答 | 第15回 | まとめ | まとめ |
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授業形式 |
学生による発表を中心とする演習形式です。発表者には準備の負担があるため、受講者の人数、問題関心に応じて講義計画を柔軟に変更する予定です。
レポートでは、問題関心のある分野での先行研究の再現、データ更新による検証を行います。 |
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評価方法 |
定期試験
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レポート
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小テスト
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講義態度
(出席)
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その他
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合計
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0% |
30% |
0% |
30% |
40% |
100% |
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評価の特記事項 |
その他は、各自の発表においてしっかり準備してきているか、他の参加者の発表に対して的確な質疑応答ができているかを評価します。 |
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テキスト |
使用しません。適宜、研究書、論文集、ジャーナルからの抜粋を資料として配布します。 |
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参考文献 |
資料に掲載された参考文献はできる限り参照してください。それらの入手についても指導します。 |
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オフィスアワー(授業相談) |
月曜5限(16:20~17:50)に研究室で相談、質問に応じます。必ず事前にメールで予約してください。メールアドレスと研究室は初回に伝えます。
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事前学習の内容など,学生へのメッセージ |
日本経済に関する学部レベルの知識については、浅子・飯塚・篠原編「入門・日本経済(第5版)」あるいは小峰・村田著「最新 日本経済入門」などに目を通してリフレッシュしておいてください。ミクロ経済学と計量経済学の基礎ができていることが必要です。 |