講義名 ミクロ経済理論 ≪大学院≫
講義開講時期 後期
曜日・時限 金3
単位数 2

担当教員
氏名
中村 靖彦

学習目標(到達目標) 大学院レベルの数理的なミクロ経済学がわかるようになること.
授業概要(教育目的) 大学院レベルの数理的なミクロ経済学を理解できるようになることで論理的な思考を醸成する.
授業計画表
 
項目内容
第1回短期のクールノー寡占均衡(1)【事前学習】教科書第1章の前半を読み,数理的な理解を完全にしておく.
【学習項目】はじめに,モデル,均衡の存在と一意性,異なる目的関数でのクールノー均衡.
第2回短期のクールノー寡占均衡(2) 【事前学習】教科書第1章の後半を読み,数理的な理解を完全にしておく.
【学習項目】費用格差と均衡生産量,企業数に関する比較静学.
第3回短期均衡における参入の効率性(1)【事前学習】教科書第2章の前半を読み,数理的な理解を完全にしておく.
【学習項目】はじめに,経済厚生の定義,対称クールノー競争での参入の効率性.
第4回短期均衡における参入の効率性(2) 【事前学習】教科書第2章の後半を読み,数理的な理解を完全にしておく.
【学習項目】非対称クールノー競争での参入の効率性,参入障壁と参入の効率性.
第5回混合寡占での参入の短期効率性(1)【事前学習】教科書第3章の前半を読み,数理的な理解を完全にしておく.
【学習項目】はじめに,権限委譲モデル(1),公企業との混合寡占(1).
第6回混合寡占での参入の短期効率性(2) 【事前学習】教科書第3章の後半を読み,問題を解く.
【学習項目】権限委譲モデル(2),公企業との混合寡占(2).
第7回開放経済における参入の短期効率性(1)【事前学習】教科書第4章の前半を読み,数理的な理解を完全にしておく.
【学習項目】はじめに,分析枠組,自国企業の参入-一般的な状況.
第8回開放経済における参入の短期効率性(2) 【事前学習】教科書第4章の後半を読み,数理的な理解を完全にしておく.
【学習項目】自国企業の参入-特殊的な状況,効率的な企業の参入.
第9回短期での最適な市場構造(1) 【事前学習】教科書第5章の前半を読み,数理的な理解を完全にしておく.
【学習項目】はじめに,目的関数が異なるケース,異なる生産技術-効率的企業数が一定のケース(1),異なる生産技術-総企業数が一定のケース
第10回短期での最適な市場構造(2) 【事前学習】教科書第5章の後半を読み,数理的な理解を完全にしておく.
【学習項目】異なる生産技術-効率的企業数が一定のケース(2),異なる生産技術-総企業数が一定のケース.
第11回長期のクールノー寡占均衡 【事前学習】教科書第6章を読み,数理的な理解を完全にしておく.
【学習項目】はじめに,対称クールノー寡占競争,非対称クールノー寡占競争,目的関数の相違,費用関数の相違.
第12回過剰参入定理の概要【事前学習】教科書第7章を読み,数理的な理解を完全にしておく.
【学習項目】はじめに,厚生最大化問題,過剰参入定理,過剰参入の要因,均衡比較-価格と個別生産量,特定化による均衡企業数の導出.
第13回過剰参入定理の頑健性-モデルの拡張【事前学習】教科書第8章を読み,数理的な理解を完全にしておく.
【学習項目】はじめに,利潤最大化以外の目的,競争形態の変更,数量競争における製品差別化,価格競争における製品差別化,開放経済.
第14回最適企業数の一意性【事前学習】教科書第9章を読み,数理的な理解を完全にしておく.
【学習項目】はじめに,一意性の政策的必要性,最善均衡の一意性,次善均衡の一意性,最善企業数と次善企業数の比較.
第15回市場におけるタイプの選択 【事前学習】教科書第10章を読み,数理的な理解を完全にしておく..
【学習項目】
はじめに,目的関数が異なる時のタイプの選択,費用関数が異なる時のタイプの選択.
授業形式 輪読&講義形式
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 50% 0% 50% 0% 100%
評価の特記事項 宿題と最終レポートで評価する.最終のレポートは軽めの論文である.
テキスト 大川 隆夫 著『寡占市場と参入』多賀出版,
参考文献 授業にて紹介する.大きな意味で「産業組織論」の考察であるが,過剰に数理的であることは覚悟しておいてほしい.
オフィスアワー(授業相談) 履修希望者はメール(y.r.nakamura``アットマーク''gmail.com)で履修志望であることを伝えること.授業中・授業後以外の質問はすべてメールで答える.
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 同名の講義が前期にもあるが,後期は内容をガラッと変えて,担当者の専門である理論的産業組織論の観点から「企業数」の問題に接近してみたい.当然前期の数理的なミクロ経済学の内容を使いこなすことになる.よって,数理的な経済学を専攻するものに向いている講義であり,理論的な経済学を専門的に学ぶための講義である.第1回目の講義から,講義・輪読を始めるため,初回には教科書を``購買''にて手に入れ,予習しておくこと.