講義名 文学A ≪◇学部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 金2
単位数 4

担当教員
氏名
鹿野 しのぶ

学習目標(到達目標) 日本中世動乱期を描いた作品を読み解き、中世の人々の人間模様を学びます。前期は兼好法師の「徒然草」、後期は「太平記」を取り上げ、以下のことを学びます。
1,作品と執筆された時代背景を関連づけて説明できるようにします。
2,作品に登場するさまざまな人物の生き方について学び、現代を生きる私たちに通じる部分について、自らのことばで説明できるようにします。
3,古典文学に描かれる独特な表現や当時の文化を学び、理解したことを説明できるようにします。
授業概要(教育目的) 中世という乱世を人々はどのように生きたのか、ということを読み解きます。
前期は、兼好法師の作品である徒然草に学びます。特に作品に記される人物描写に注目し、また歴史的事実と関連づけながら作品を読み解きます。作者の美意識やさまざまな思想について知り、教養を身につけてください。近年の研究成果を踏まえながら、兼好法師の伝記を学びます。後期は、その時代を如実に描く「太平記」を取り上げ、動乱期に生きる人々の様子を学びます。その上で、なぜ文学を学ぶのか、文学研究のあり方も考えます。
授業計画表
 
項目内容
第1回授業ガイダンス
授業の進め方、受講に当たってのルール、評価方法について説明します。
第2回日本の文学史
日本文学における時代区分について概説します。また、文学を記す文字についても学びます。
【準備学習】
日本で使われている「文字」について各自で調べてきてください。
第3回兼好法師について
兼好法師の伝記について学びます。
【準備学習】
テキストの424ページ~433ページを読んできてください。
第4回兼好法師の和歌について
歌人としての兼好法師の注目し学びます。
【準備学習】
「和歌四天王」について調べてきてください。
第5回徒然草の時代背景
徒然草の成立について、また当時の時代背景についてを学びます
【準備学習】
テキストの解説423~424ページ,433~437ページをよく読んできてください。
第6回徒然草の説話的章段①
徒然草のいわゆる説話的章段について取り上げ、読解します。
【準備学習】
前回指示するテキストの該当部分(本文と口語訳)をよく読んできてください。
第7回徒然草の説話的章段②
前回に引き続き説話的章段を取り上げ、その内容を吟味します。
【準備学習】
前回指示するテキストの該当部分(本文と口語訳)をよく読んできてください。
第8回徒然草の有職故実的章段①
徒然草のいわゆる有職故実的章段について検討します。
【準備学習】
「有職故実」とはなにか調べてきてください。
第9回徒然草の有職故実的章段②
前回に引き続き、有職故実的章段を取り上げ、その執筆意図を考えます。
【準備学習】
前回指示するテキストの該当部分(本文と口語訳)をよく読んできてください。
第10回徒然草の随想的章段①
徒然草のいわゆる随想的章段を取り上げ、内容を吟味します。
【準備学習】
前回指示するテキストの該当部分(本文と口語訳)をよく読んできてください。
第11回徒然草の随想的章段②
前回に引き続き、随想的章段の内容を読解します。
【準備学習】
前回指示するテキストの該当部分(本文と口語訳)をよく読んできてください。
第12回徒然草の構想
「つれづれなるままに」書かれたとする作品の構想について考えます。
【準備学習】
前回指示するテキストの該当部分をよく読んできてください。
第13回徒然草の思想
徒然草にみられる思想、その特徴について考えます。
【準備学習】
テキストの440~446ページをよく読んできたください。
第14回理解度の確認
これまでの要点のまとめ  
【準備学習】
前期にとったノートや配布した補助プリントを読み返してきてください。
第15回中間のまとめ
まとめ
前期授業の内容についてまとめます。
【準備学習】
前期にとったノートや配布した補助プリントを読み返してきてください
第16回ガイダンス
前期の復習をし、後期の授業の予告を行う
第17回太平記を読む①
後醍醐天皇の時代について読み解きます。      【準備学習】                    16回で配付する資料をよく読んできてください。
第18回太平記を読む②
前回に引き続き後醍醐天皇の時代について読み解きます。
【準備学習】
前回の講義の復習をしてきてください
第19回太平記を読む③
日野俊基、関東下向のことを読み、道行き文という文体を味わいます。
【準備学習】
17回で配付する資料をよく読んできてください。
第20回太平記を読む④
児島高徳の忠節について読み解きます。
【準備学習】
児島高徳について予備調査をしてきてください。
第21回太平記を読む⑤
北条高時の遊楽について読み解きます。
【準備学習】
北条高時について予備調査をしてきてください。
第22回太平記を読む⑥
大塔宮の熊野落ちについて読み解きます。
【準備学習】
16回に配付する系図で人物関係を確認してきてください。
第23回太平記を読む⑦千劔破城の合戦について読み解きます。
【準備学習】
楠木正成について予備調査をしてきてください。
第24回太平記を読む⑧前回に引き続き千劔破城の合戦について読み解きます。
【準備学習】
当時の文化を学びます。歌合・連歌・闘茶について予備調査をしてきてください。
第25回太平記を読む⑨足利高氏(尊氏)について学びます。
【準備学習】
前回までに配付に資料をよく読んできてください。
第26回太平記を読む⑩前回に引き続き足利高氏について学びます。
【準備学習】
前回の講義の復習をしてきてください。
第27回太平記を読む⑪前回に引き続き足利高氏について学びます。
【準備学習】
前回までに配付に資料を熟読してきてください。
第28回太平記を読む⑫太平記の時代における文化について学びます。
【準備学習】
これまで配付した資料、ノートをよく読み返してきてください。
第29回理解度の確認
16回以降の要点のまとめ
後期の授業内容について理解度を確認します。
【準備学習】
後期にとったノートや配布したプリントを読み返してきてください。

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第30回まとめ
まとめ
1年間の授業のまとめをします。
【準備学習】
テキスト、ノート、前後期に配布したプリントを読んできてください。
授業形式 前期はテキストを用い、後期は講師が用意したプリントを用いた講義形式の授業です。毎回ノートをとることが必要です。授業中は質疑や意見を述べてもらう場合もあります。到達度、理解度をはかるため、授業中適宜小テストを行います。なお、授業の進捗度によっては授業計画が一部変更になる場合もあります。

評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
60% 0% 20% 20% 0% 100%
評価の特記事項 30名以上の受講者がある場合は相対評価とします。
テキスト 小川剛生訳注『新版 徒然草 現代語訳付』角川ソフィア文庫,1080円.
参考文献 講義の中でなるべく多く紹介します。


オフィスアワー(授業相談) 講義終了後、教室で質問を受け付けます。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 日本の古典文学、日本文化や歴史に興味があり、積極的に学びたい学生の受講を希望します。各作品の内容については、口語訳を配布します。各自その場面を想像してみてください。絵に描いてみるのもよいでしょう。専門用語については、適宜説明をします。毎回、必ず出席をとります。3分の1以上欠席した場合は単位認定しません。
受講を希望する場合は第1回目の授業に必ず出席してガイダンスを受けてください。
テキストは必ず用意してください。授業中の私語・食事は厳禁です。他の受講者に迷惑がかかる行為があった場合は退出してもらう場合もあります。