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学習目標(到達目標) |
「日本のなかの中国」・「中国のなかの日本」―社会経済史からみた日中関係のあゆみ、というテーマで、中国経済の歴史と中国社会の特徴について考察します。とくに日本との関係を意識しながら進めますので、高校の世界史を履修していなくても、また歴史科目は暗記事項が多くて嫌になってしまった経験のある人も、興味のある方は参加を歓迎します。
目標は、両国の関係がぎくしゃくしている現在、改めて中国社会や日中関係について冷静に考えることができるようになることです。 |
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授業概要(教育目的) |
通年科目で長丁場なので、以下のようにおおまかなテーマを設定しようと思います。
夏学期…「日本のなかの中国」 華僑の歴史について、その移民や中華街の形成などについて、日本の中華街の事例などにも言及しながら考えていきたいと思います。
冬学期…「近代日本における人の移動と中国」 上海や満洲への日本人移民と、現地社会との関わりについて考えていきたいと思います。
バランスよく日中関係を考えられるようにすることが目的です。 |
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授業計画表 |
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回 | 項目 | 内容 |
第1回 | ガイダンス | 華僑史のとらえ方 授業の進め方について アンケート
| 第2回 | 中国社会の原理 | 人々の結びつき 相互扶助のしくみ | 第3回 | 中国社会における移住 | 流動的な社会 の特徴について | 第4回 | 大量出国の時代 | 19世紀の変動を世界規模で考える | 第5回 | 現地社会における華僑 | 変容と同化の過程について | 第6回 | 長崎の唐人屋敷 | 唐人屋敷の成立と唐船貿易 | 第7回 | 開港と日本華僑の形成 | 日本華僑の形成過程について | 第8回 | 中国商人と日本 | 中国商人の進出と日本側の対応 | 第9回 | 近代日本の外国人管理 | 政府の政策から考える | 第10回 | 植民地の形成と華僑 | 日本の膨張と華僑の位置 | 第11回 | 在日留学生 | 清末の留学生増加とその生活について | 第12回 | 国民国家の形成と国籍問題 | 戦前から戦後にかけての国籍問題について考える。 | 第13回 | 老華僑・新華僑 | 新しいタイプの華僑について | 第14回 | 理解度の確認 | これまでの要点のまとめ。 | 第15回 | 中間のまとめ | まとめ | 第16回 | 後期ガイダンス | 近代日本と移民 | 第17回 | 北海道移民 | 北海道の開拓と移民 | 第18回 | ハワイ・北米への日本人移民 | 華僑の移民・移住とも重ね合わせながら考える | 第19回 | 南米移民 | 主にブラジル移民を中心に | 第20回 | 植民地と日本人移民 1 | 台湾 朝鮮半島について | 第21回 | 植民地と日本人移民 2 | 前回の続き | 第22回 | 上海社会と日本人 1 | 上海の日本人 日本企業と現地社会 | 第23回 | 上海社会と日本人 2 | 前回の続き | 第24回 | 満洲と日本人 1 | 日本人の満洲移民について考える | 第25回 | 満洲と日本人 2 | 前回の続き | 第26回 | 樺太・南洋群島への移民 | 樺太・南洋群島への移民について | 第27回 | 引き揚げ・残された課題 1 | 復員・引き揚げ 戦後補償 残留日本人問題など | 第28回 | 引き揚げ・残された課題 2 | 同上 | 第29回 | 理解度の確認 | 16回以降の要点のまとめ | 第30回 | まとめ | 定期試験 |
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授業形式 |
講義形式で行います。が、授業中に感想をかいてもらったり、手を動かしてもらう作業もあるかもしれません。
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評価方法 |
定期試験
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レポート
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小テスト
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講義態度
(出席)
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その他
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合計
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40% |
20% |
40% |
0% |
0% |
100% |
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評価の特記事項 |
小テストとは夏学期の最後の確認テスト、定期試験とは1月最後の授業のものです。レポートは夏休みの課題として出す予定。やる気のない人まで授業に来ておしゃべりをするので出席はとりません。 |
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テキスト |
使用しません。プリントを配布します。 |
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参考文献 |
毎回授業で配るプリントにて紹介します。
全体的なものでは
・可児弘明他編『華僑・華人事典』弘文堂、2002年
・吉原和男他編『人の移動事典:日本からアジアへ・アジアから日本へ』 |
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オフィスアワー(授業相談) |
プリントにメールアドレスはいつも書いてありますから、なにかありましたらお気軽にどうぞ。 |
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事前学習の内容など,学生へのメッセージ |
・私語、携帯電話の使用はやめてください。出席はとりませんので、授業にはやる気のある人だけ参加するようにしましょう。
・4月の初回のガイダンスで細かなお願いやきまり、試験について説明します。昨年と変更する点も多々あるので、授業や成績評価全体の「評判」を先輩から聞いて受講しようとしている人はあまり参考にならない点を注意してください。
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