講義名 消費者行動論　≪◇学部≫
講義開講時期 通年
曜日･時限 水３
単位数 4

担当教員
氏名
伴　正隆

学習目標(到達目標) １．消費者の購買意思決定プロセスを説明することができる。
２．消費者の購買意思決定に影響を与える内的要因（消費者心理）と外的要因（他者の影響）を説明できる。
３．自身の購買行動・消費行動を消費者行動論の理論を用いて説明できる。
４．企業のマーケティング活動が消費者のどのような心理特性・行動特性に働きかけているのか解釈できる。
５．消費者行動を分析するための手法を説明できる。
授業概要(教育目的) 　私たちが何か商品を購入するときどのようにして商品を選んでいるでしょうか。事前に多くの商品と比較し十分に吟味したうえで購入することもあれば，レジ前にある商品をパッと手に取る衝動買いもあり，その種類は様々です。消費者行動論は，消費者である私たち自身がどのような心理的な状態やプロセスを経て情報を探索し，モノやサービスを評価・購入し，消費しているのかを明らかにする学問です。
　本講義では消費者を理解すること，さらには消費者行動の観点からマーケティング理論の理解を深めることを目的とします。
授業計画表
 
回項目内容
第1回オリエンテーション消費者行動の概略について説明する。
第2回消費者行動とマーケティング消費者行動論とマーケティングの関係について講義する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第3回消費者意思決定の統合モデル消費者意思決定プロセスの全体像を示した概念モデルについて紹介する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第4回消費者の問題認識と購買意思決定購買意思決定の状況依存性について，さらにプロスペクト理論について講義する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第5回消費者の情報探索消費者の問題認識と情報探索の関係，さらに情報探索の方略について説明する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第6回消費者の選択肢評価と意思決定方略多属性態度モデルと行動意図モデルについて講義する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第7回購買決定後の過程購買決定後のプロセス，認知的不協和について講義する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第8回消費者の知覚知覚と情報処理プロセスについて講義する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。とくに意思決定プロセスの中での当該項目の位置付けを確認すること。
第9回消費者の記憶と知識①：記憶のモデル消費者の知識がどのように記憶されるかについて講義する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。とくに意思決定プロセスの中での当該項目の位置付けを確認すること。
第10回消費者の記憶と知識②：記憶における情報処理記憶の種類と認知要素間のつながりについて。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第11回消費者の学習①：古典的条件付け，オペラント条件付け学習のタイプと消費者行動の関係について講義する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第12回消費者の学習②：社会的学習学習のタイプと消費者行動の関係について講義する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第13回消費者の動機づけ動機づけとは何か，消費者の動機を探るモチベーション・リサーチなどを解説する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。とくに意思決定プロセスの中での当該項目の位置を確認すること。
第14回小テスト前期内容の小テストを行う。
第15回ここまでのまとめここまでの内容について総括する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第16回消費者の態度形成と変容①：態度形成モデルフィッシュバイン型の多属性態度モデル，態度と消費者行動の関係について講義する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。とくに意思決定プロセスの中での当該項目の位置を確認すること。
第17回消費者の態度形成と変容②：態度と行動の関係態度形成モデルについて，精緻化の過程を説明する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第18回消費者の態度形成と変容③：態度変容と説得説得的コミュニケーションの方法について紹介する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第19回消費者の関与①：関与概念の整理関与とは何か，関与概念の種類について講義する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第20回消費者の関与②：関与の測定と精緻化見込みモデル関与の違いによって情報処理プロセスがどのように変化するかを中心に説明する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第21回消費者の個人特性①：パーソナリティ個人特性研究の意義とパーソナリティ特性について。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第22回消費者の個人特性②：ライフスタイルライフスタイルによる消費者分類について講義する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第23回状況要因と消費者行動①：状況要因の構成要素状況の違いによって消費者行動がどのような影響を受けるかについて説明する。
【準備学習】前回までの受業の内容を確認しておくこと。
第24回状況要因と消費者行動②：販売場面における対人的影響販売場面において「説得」を規定する心理的要因について説明する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第25回情報の伝播と消費者行動①：口コミと消費者行動口コミの動機や購買行動における効果について解説する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第26回情報の伝播と消費者行動②：情報の広がりと消費者行動インターネットの普及が消費者行動に与えた影響などを講義する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第27回顧客満足①：顧客満足（CS）の定義とメカニズムCSが必要とされる背景とCS形成のメカニズムについて。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第28回顧客満足②：CSの心理プロセスCS形成の心理プロセスについて講義を行う。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第29回顧客満足③：マーケットシェアとCSの関係についてシェアの大きい企業が必ずしも高CSではないことを解説する。
【準備学習】前回の受業の内容を確認しておくこと。
第30回ここまでのまとめ講義内容全般についての総括を行う。
授業形式 講義形式で行います。授業中，ランダムで受講者に質問をし，受講生の理解度を確認しながら進めます。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
（出席） 		その他 合計
70% 0% 30% 0% 0% 100%
評価の特記事項 定期試験(70%)と前期末の小テスト(30%)，さらに授業への貢献度によって総合的に評価します。
テキスト ecolinkにより適宜資料を配布します。
参考文献 杉本徹雄編著『新・消費者理解のための心理学』福村出版，2730円．
井上崇通『消費者行動論』同文舘出版，3360円．
田中洋『消費者行動論（ベーシック＋）』中央経済社，2592円．