講義名 原価計算論 ≪◇学部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 水2
単位数 4

担当教員
氏名
藤野 雅史

学習目標(到達目標) 原価計算の基本的な計算技法を用いて,自ら問題を設定し,その解答を導出することができる.
計算技法の基礎にある原価計算の理論を理解することができる.
原価計算の計算および理論を用いて,企業の経営課題や会計制度の仕組みを説明することができる.
授業概要(教育目的) 原価計算の企業実務は,範囲も広く多様で,しばしば雑然としてみえることさえある。これは,企業の内部活動を貨幣的にとらえようとする原価計算の本質ゆえである。内部活動が複雑になるにつれて,原価計算も複雑になってきた。しかし,複雑な原価計算も,1つ1つの構成要素は基本的な計算技法を反映している。全体像が複雑になるのは,構成要素の組み合わせ方が複雑であるからにすぎない。そこで,原価計算の学習に求められるのは,計算技法の基本を理解することである。応用力は,基本を臨機応変に組み合わせることのできる柔軟な思考から生まれる。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス・原価計算の基礎(1)工業簿記と原価計算
第2回原価計算の基礎(2)原価の意義・分類,原価計算の手続き
第3回費目別計算(1)材料費計算
第4回費目別計算(2)労務費計算・経費計算
第5回製造間接費計算(1)製造間接費の集計,予定配賦
第6回製造間接費計算(2)固定予算と変動予算,配賦差額の原因分析
第7回製造間接費計算(3)費目別計算と製造間接費計算のまとめ
第8回部門別計算(1)原価部門の設定,部門費の集計
第9回部門別計算(2)補助部門費の配賦
第10回個別原価計算(1)直接費と間接費,仕掛品勘定と製品勘定
第11回個別原価計算(2)部門別計算と個別原価計算のまとめ
第12回総合原価計算(1)単純総合原価計算,月末仕掛品の評価方法
第13回総合原価計算(2)仕損・減損の処理,総合原価計算の種類
第14回理解度の確認これまでの要点のまとめ
第15回まとめ
第16回前期の復習工業簿記の構造,損益計算書と製造原価明細書
第17回実際原価計算のまとめ製品別計算,製品の受払い
第18回本社・工場会計工場勘定と本社勘定,内部振替価格
第19回標準原価計算(1)標準原価の種類,原価標準の設定,勘定記入
第20回標準原価計算(2)標準原価差額の計算・処理
第21回標準原価計算(3)標準原価計算のまとめ
第22回原価・営業量・利益関係の分析変動費と固定費,貢献利益,損益分岐点
第23回原価予測原価態様,費目別精査法,高低点法
第24回直接原価計算(1)全部原価計算と直接原価計算,固定費調整
第25回直接原価計算(2)直接標準原価計算,営業費計算
第26回直接原価計算(3)直接原価計算のまとめ
第27回ABCとABM(1)製造間接費の配賦,活動とコストドライバー,価格設定
第28回ABCとABM(2)資源消費計画,業務改善の効果測定
第29回理解度の確認16回以降の要点のまとめ
第30回まとめ
授業形式 講義を中心としながら必要に応じて計算演習を行う。電卓を持参すること。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
30% 0% 70% 0% 0% 100%
テキスト 岡本清・廣本敏郎編著『検定 簿記講義 2級/工業簿記(平成29年版)』中央経済社,756円.
参考文献 岡本清・廣本敏郎編著『検定 簿記ワークブック2級/工業簿記』中央経済社,756円.
廣本敏郎・挽文子『原価計算論(第3版)』中央経済社,6,804円.
オフィスアワー(授業相談) 火曜日14:40~16:10
面会を必要とする場合は,必ず事前に連絡し,相談内容を伝えておくこと.
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 原価計算論は会計学の応用分野であるため,会計学を履修済みであること.
管理会計論は関連科目であるため,履修済みであるか,あわせて履修することをすすめる.