回 | 項目 | 内容 |
第1回 | リスクの基礎(1) リスクとは何か
| 日常生活の中で使用される「リスク」という言葉は、時に曖昧に使用されていることを確認する。さらに、リスクとは何かを個人や企業の経済・ビジネス活動に関連付けて明らかにする。
【準備学習】
テキストの第1章を予め読んでおくこと。 |
第2回 | リスクの基礎(2) バラツキとしてのリスク | 個人や企業の経済・ビジネス活動において、将来どのような結果が生じるかが不確実なときに、その結果のバラツキをリスクとしてどのように捉えるのかを明らかにする。
【準備学習】
テキストの第2章を予め読んでおくこと。 |
第3回 | リスクの基礎(3) 確率分布 | リスクを確率分布によって特徴付けるときに、確率分布からどのようなリスクの情報を読み取ることができるのかを明らかにする。特に、確率分布として正規分布を使用するときの便利な点と問題点を、最近の金融危機を参考にしながら考察する。
【準備学習】
テキストの第3章を予め読んでおくこと。 |
第4回 | リスクの基礎(4) リスクの分類 | これまで見てきたリスクの概念を、具体的に実際の個人や企業の経済・ビジネス活動に当てはめながら、どのように分類できるのかを明らかにする。
【準備学習】
テキストの第4章を予め読んでおくこと。 |
第5回 | リスクの基礎(5) リスクの計量化 | リスクは実務的にどのように数値として捉えることができるのかを明らかにする。
【準備学習】
テキストの第5章を予め読んでおくこと。 |
第6回 | リスクの基礎(6) リスクプレミアム | 個人や企業のリスクに対する態度を測る指標としてリスクプレミアムとは何かを明らかにする。
【準備学習】
テキストの第6章を予め読んでおくこと。 |
第7回 | リスクの基礎(7) 期待効用仮説 | リスクプレミアムを導出する枠組みとして期待効用仮説を解説する。
【準備学習】
テキストの第7章を予め読んでおくこと。 |
第8回 | リスクの管理(1) リスクコスト | リスクが企業や個人にどのようにコストを引き起こし、いかに人的資本や企業の価値に影響を及ぼすのかを明らかにし、リスク管理の意義を解説する。
【準備学習】
テキストの第8章を予め読んでおくこと。 |
第9回 | リスクの管理(2) 期待損失の軽減 | リスク管理の手法の一つとして、期待損失を軽減する方法を解説する。
【準備学習】
テキストの第9章を予め読んでおくこと。 |
第10回 | リスクの管理(3) プーリングアレンジメント | リスク管理の方法の中で、結果のバラツキを軽減する方法としてプーリングアレンジメントを解説する。
【準備学習】
テキストの第10章を予め読んでおくこと。 |
第11回 | リスクの管理(4) リスク軽減を阻む要因 | 期待損失を軽減する方法やプーリングアレンジメントを阻害してリスク軽減を阻む要因を、事例を挙げながら解説する。
【準備学習】
テキストの第11章を予め読んでおくこと。 |
第12回 | リスクの管理(5) 市場でのリスク分散 | リスク管理の方法の中で、資本市場における分散投資やポートフォリオ投資によってリスクを管理する方法を解説する。
【準備学習】
テキストの第10章を予め読んでおくこと。 |
第13回 | リスクの管理(6) 保険とヘッジ | 様々なリスク管理の方法が利用可能なとき、それらを複合的に利用しながらどのように統合的にリスク管理をするのかを明らかにする。とくに保険とヘッジの違いについて、災害リスクに対し災害保険と災害債券を比較しながら解説する。
【準備学習】
テキストの第12章を予め読んでおくこと。 |
第14回 | 理解度の確認 | これまでの要点のまとめ |
第15回 | 中間のまとめ | まとめ(小テスト) |
第16回 | リスクのプライシングと保険需給 | リスクを保険商品やデリバティブなどの金融商品を使って移転するときに、どのようにそれらの商品価格が決まるのかを、経済学的に市場での需給理論を使いながら明らかにする。
【準備復習】
テキストの第13章を予め読んでおくこと。 |
第17回 | 保険の供給(1) 公正保険料:期待損失コストと割引価値 | 保険市場において、供給動向が価格との関係でどのように決定されるのかを明らかにする。とくに、その決定要因の一つとして期待損失コストと金利の影響を解説する。
【準備復習】
テキストの第14章を予め読んでおくこと。 |
第18回 | 保険の供給(2) 公正保険料:経費付加保険料 | 保険市場において、供給動向が価格との関係でどのように決定されるのかを明らかにする。とくに、その決定要因の一つとして、保険供給主体である保険会社の運営コストの影響を解説する。
【準備復習】
テキストの第15章を予め読んでおくこと。 |
第19回 | 保険の供給(3) 公正保険料:投資家報酬付加保険料 | 保険市場において、供給動向が価格との関係でどのように決定されるのかを明らかにする。とくに、その決定要因の一つとして、投資家による保険会社への投資リスクの評価がどのように影響するのかを解説する。
【準備復習】
テキストの第15章を予め読んでおくこと。 |
第20回 | 保険契約と法 | 保険契約とはどのように規定され、どのように法的に管理されているのかを経済学の観点から解説する。
【準備復習】
テキストの第16,17,18章を予め読んでおくこと。 |
第21回 | 保険の需要(1) 個人の保険需要 | 保険市場において、経済活動に伴うリスクにさらされている個人がどのように保険を需要するのかを明らかにする。
【準備復習】
テキストの第19章を予め読んでおくこと。 |
第22回 | 保険の需要(2) 企業の保険需要:市場のリスク分散との関係 | 保険市場において、ビジネスリスクにさらされている企業の保険需要のあり方が、個人の保険需要のあり方とどのように異なるのかを解説する。
【準備復習】
テキストの第20章を予め読んでおくこと. |
第23回 | 保険の需要(3) 企業の保険需要:なぜ企業は保険を需要するのか | 企業の保険需要のあり方が個人の保険需要のあり方と異なる状況で、企業が保険を需要する理由を明らかにする。
【準備復習】
テキストの第20章を予め読んでおくこと。 |
第24回 | 保険可能性の制約(1) 付加保険料 | 保険市場が効率的でないとき、保険によるリスク移転の機能が制約される。これを保険可能性が制約されると言う。とくに、付加保険料が割高になることによって、保険可能性が制約されることを明らかにする。
【準備復習】
テキストの第21章を予め読んでおくこと。 |
第25回 | 保険可能性の制約(2) 逆選択 | 保険会社が保険加入者の質(例えば、ドライバーの事故確率など)を事前に知ることができない状況において、逆選択とは何かを解説し、逆選択が保険可能性をいかに制約するのかを明らかにする。
【準備復習】
テキストの第22章を予め読んでおくこと。 |
第26回 | 保険可能性の制約(3) モラルハザード | 保険会社が保険加入者の事後的な努力水準(例えば、ドライバーの運転注意水準など)を知ることができない状況において、モラルハザードとは何かを解説し、モラルハザードが保険可能性をいかに制約するのかを明らかにする。
【準備復習】
テキストの第23章を予め読んでおくこと。 |
第27回 | 保険可能性の制約(4) 保険可能性の制約への対応 | 保険可能性が制約されているときに、保険会社はその制約を緩和するためにどのように対処するのかを明らかにする。具体的に自動車保険の経験料率制度について解説する。
【準備復習】
テキストの第24章を予め読んでおくこと。 |
第28回 | 分析 Rothschild and Stiglitzの事例 | 逆選択が保険可能性を制約しているときに、保険市場で価格が競争的にいかに決定するのかを分析的に明らかにする。
【準備復習】
テキストの第22章を復習しておくこと。 |
第29回 | 理解度の確認 | 16回以降の要点のまとめ |
第30回 | まとめ | まとめ(最終授業時試験) |