講義名 産業経営特殊講義Ⅰ(労働ストレスと組織行動) ≪◇学部≫
講義開講時期 後期
曜日・時限 金4
単位数 2

担当教員
氏名
櫻井 研司

学習目標(到達目標) 1) ストレス要因として作用する,主な物理的・心理的な労働環境を説明できる。
2) 主要なストレス理論を理解し,これらを背景にストレス要因とストレス反応の関連性を説明できる。
3) 労働ストレスと労働者の組織行動との関連性を説明できる。
授業概要(教育目的) 本講義では、日本の労働安全衛生に関する諸問題,ならびに労働ストレス研究が進んでいる北欧及び米国の研究を紹介していきます。またグループディスカッションやドリル課題を通して学習テーマへの理解を深めていきます。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンスクラスの概要とシラバスの説明。 教員の自己紹介。
第2回労働のストレスおよび労働ストレス研究とは何か? 労働ストレス研究の基礎的な概念と用語を説明する。 また労働ストレス研究の発展に対する貢献性が大きい古典的研究を紹介する。
第3回作業事故I近年の死傷および死亡事故の状況と,それらが及ぼす経済的なインパクトを説明する。 実証研究から見た死傷・作業事故のリスク要因を明らかにする。
第4回作業事故II組織的な職業事故の予防策を紹介する。
第5回物理的な労働環境とストレインストレス要因として作用する物理的な労働環境と,これらが労働者の生理的・行動的なストレス反応へ及ぼす影響を説明する。
第6回労働とメンタルヘルスIメンタルヘルス管理に関する国の指針と実施状況を紹介しする。
第7回労働とメンタルヘルスII単極性抑うつ,不眠症,バーンアウトといった主な精神疾患の症状と診断基準を紹介する。 また,これらの精神疾患の罹患者数について,白書などの資料から学習するとともに,それらの規定要因について労働ストレス理論の枠組みから検討する。
第8回労働とメンタルヘルスIII
小テスト
ストレス反応の個人差を説明する要因について説明する。

理解度の確認 (小テスト範囲は,授業2回目~7回目の内容)
第9回ストレス管理Iメンタルヘルスに関する国の指針およびメンタルヘルス保全のための取り組みの実践方法について理解を深める。 メンタルヘルス保全については,筋弛緩法など演習を交えながら学習する。 
第10回ストレス管理II労働者自身が取り組む様々なストレス管理方法について説明し,ストレス管理資源の限界と有効条件についての学術的知見を紹介する。
第11回組織ストレッサ―と非生産的組織行動I労働者が組織成員に対して行う非生産的組織行動を紹介し,またその規定要因に基づき明らかにする。
第12回組織ストレッサ―と非生産的組織行動II労働者が組織に対して行う非生産的組織行動とその規定要因について明らかにする。 労働者の非生産的組織行動を,労働ストレス理論的の枠組みから検討する。
第13回今日的なストレス課題ワーク・ファミリーバランスについての現状と課題を説明する。 また,映像資料を交えながら労働と育児の両立の阻害要因を理解する。
第14回理解度の確認 要点のまとめ
第15回まとめまとめ
授業形式 主に講義方式だが,講師による一方的な授業を避けるため,可能な限り学生参加型の授業にします。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
80% 20% 0% 0% 0% 100%
テキスト 該当なし
参考文献 産業・組織心理学会 (編)『産業・組織心理学ハンドブック』 丸善,13650円.
島津明人 『職場不適応と心理的ストレス』風間書店,5040円.
オフィスアワー(授業相談) 水曜日13:00~13:50
またはメールにてアポイントメント(sakurai.kenji@nihon-u.ac.jp)
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 読書課題は授業内で配布,あるいはエコリンクにアップロードします。 与えられた読書課題は,必ず読んでから授業に参加してください。