講義名 ミクロ経済学Ⅰ(再) ≪◇学部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 金4
単位数 4

担当教員
氏名
橋本 悟

学習目標(到達目標) 「ミクロ経済学Ⅰ」では,市場を構成する家計や企業といった各経済主体の選択行動の基礎理論と,そこから導かれる市場メカニズムについて説明する。この講義では,ミクロ経済学において最低限必要な「基礎知識」,「経済学的な考え方」,「分析手法」を習得することが目標となる。
授業概要(教育目的) ミクロ経済学Ⅰは完全競争市場における経済主体の行動,市場メカニズム,資源配分の効率性に関する問題の学習を主とする。また,この授業はミクロ経済学Ⅱ及びその他の経済系科目の学習に必要な基礎を付けるのも目的の1つであるため,講義範囲は共通テキストの1章~8章(但し4.3節を除く)とする。

定期試験で実施される共通試験が,評価の50%となる。
共通試験は,下記の共通テキストの1章~3章,5章~7章を範囲とする。
(但し,除く部分
① 各Column,Case study,Close Up,
② 2.5節
③微分の計算)

なお,講義範囲が共通試験範囲を超える部分の扱いについては各担当教員のシラバスに従う。また,ミクロ経済学Ⅱの履修はミクロ経済学Ⅰの単位取得を前提としている。また,他の経済系科目と基礎となるため早期に単位取得が望ましい。高校までの数学の基礎知識の予習復習を強く勧める。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス(経済学の概要)ミクロ経済学のフレームワーク(消費者理論、生産者理論、市場理論、市場の失敗)
(準備学習)テキストの最初の部分を読んでおくこと。
第2回消費者理論1(効用)効用関数の概要(限界効用、限界効用逓減の法則)を学習する。
(準備学習)テキストの消費者理論の効用関数の部分を読んでおくこと。
第3回消費者理論2(予算制約・効用最大化)予算制約式を学習し、その後効用最大化について学習する。計算問題も扱う。
(準備学習)テキストの予算制約式の部分を読んでおくこと。
第4回消費者理論3(効用最大化の復習と特殊な無差別曲線)効用最大化の復習を行い、その後、特殊な無差別曲線の特徴と具体例について学習する。
(準備学習)無差別曲線の性質の部分を読んでおくこと。
第5回消費者理論4(代替効果と所得効果)効用最大化の概念を用いて代替効果と所得効果を学習する。
(準備学習)テキストの代替効果と所得効果の部分を読んでおくこと。
(キーワード)代替効果、所得効果
第6回消費者理論5(弾力性)弾力性の概念について図を用いて学習する。需要の価格弾力性について重点的に学習する。
(準備学習)テキストを用いて、語句の定義を確認しておくこと。
第7回消費者理論6(弾力性)弾力性の概念について計算式を用いて学習する。特に需要の所得弾力性と需要の交差弾力性について重点的に学習する。計算問題を扱う。
(準備学習)レジュメの需要の所得弾力性、需要の交差弾力性の部分を読んでおくこと。
第8回消費者理論7(消費者理論の応用と捕捉)効用最大化の概念を用いて応用的な内容を学習する。具体的には余暇と所得のモデルと異時点間の最適消費のモデルを学習する。
(準備学習)余暇と所得のモデルと異時点間の最適消費の部分を読んでおくこと。
第9回消費者理論8(総復習)効用の概念から応用までの復習を問題を解きながら行う。
(準備学習)今までのレジュメを読んでおくこと。特に弾力性と代替効果・所得効果の部分を重点的に読んでおくこと。
第10回生産者理論1(利潤最大化)売上と費用について学習する。その後、双方を用いて利潤の最大化を考える。
(準備学習)テキストの生産者理論の売上と費用の部分を読んでおくこと。
第11回生産者理論2(平均費用の概念)費用関数を詳しく分析する。また、平均費用の概念を学習する。
(準備学習)テキストの平均費用の部分を読んでおくこと。
(キーワード)平均費用
第12回生産者理論3(平均費用と平均可変費用)平均費用と平均可変費用の概念を学習する。また、これらを図示して違いについて詳しく学習する。
(準備学習)テキストの平均可変費用の部分を読んでおくこと。
(キーワード)平均可変費用
第13回生産者理論4(損益分岐点と操業停止点)平均費用と平均可変費用から、企業の損益分岐点と操業停止点について学習する。また、計算問題も扱う。
(準備学習)テキストの損益分岐点と操業停止点の部分を読んでおくこと。
(キーワード)損益分岐点、操業停止点
第14回生産者理論5(費用最小化)費用最小化モデル(1財と2財モデル)を学習する。資本と労働の概念も学習する。
(準備学習)テキストの費用最小化の部分を読んでおくこと。
第15回総復習(簡単なテスト)今までの内容(消費者理論と生産者理論)について復習を兼ねた小テストとその解説を行う。
(準備学習)レジュメの今まで学習した部分を読んでおくこと。またレジュメを用いて語句の確認もしておくこと。
第16回総復習と生産者理論6消費者理論と生産者理論の復習を行う。また、費用最小化モデルのやや難易度の高い問題を解いて理解を深める。
(準備学習)レジュメの今まで学習した部分を読んでおくこと。特に生産者理論の費用最小化の部分を読んでおくこと。
第17回生産者理論7(費用最小化)費用最小化モデル(1財)を図と計算式を用いて学習する。
(事前学習)レジュメの費用最小化の部分の図を確認しておくこと。
第18回生産者理論8(市場の概念)需要と供給のバランスで均衡点が決まることを学習する。
(準備学習)テキストの市場理論の最初の部分(市場均衡)を読んでおくこと。
第19回市場理論1(完全競争市場)完全競争市場の4つの条件について学習する。
(準備学習)テキストの完全競争市場の部分を読んでおくこと。
第20回市場理論2(完全競争市場と不完全競争市場)完全競争と不完全競争の違いについて学習する。
(準備学習)レジュメの完全競争市場の性質の部分を読んでおくこと。
第21回市場理論3(市場の安定性)ワルラス、マーシャル、クモの巣の安定性について学習する。
(準備学習)テキストの市場の安定性の部分を読んでおくこと。
第22回市場理論4(市場の安定性2)ワルラス、マーシャル、クモの巣の安定性についての問題演習を行う。
(事前学習)レジュメの市場の安定性の部分を読んでおくこと。
第23回市場理論5(部分均衡分析)消費者余剰と生産者余剰について学習する。
(準備学習)テキストの余剰分析の部分を読んでおくこと。
第24回市場理論6(部分均衡分析)消費者余剰と生産者余剰の復習と総余剰について学習する。計算問題も扱う。
(準備学習)前回のレジュメを読んでおくこと。
第25回市場理論7(一般均衡分析)エッジワースボックスについて学習する。
(準備学習)テキストのエッジワースボックスの部分を読んでおくこと。
第26回市場理論8(一般均衡分析)エッジワースボックスについての復習と問題演習を行う。
(準備学習)テキストのエッジワースボックスの部分を読んでおくこと。また前回のレジュメも見直しておくこと。
第27回市場理論(復習)市場理論全般の総復習を行う。主に計算問題の演習を行うことで理解を深める。
(準備学習)過去の市場理論のレジュメに目を通しておくこと。
第28回総復習1消費者理論全般の復習を行う。
(準備学習)過去の消費者理論のレジュメを読み直しておくこと。
第29回総復習2生産者理論全般の復習を行う。
(準備学習)過去の生産者理論のレジュメを読み直しておくこと。
第30回総復習3市場理論全般の復習を行う。
(準備学習)過去のレジュメのすべてを見直しておくこと。
授業形式 講義形式
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
50% 0% 50% 0% 0% 100%
評価の特記事項 定期試験は2回実施する(1回目:7月の最後・2回目:1月の共通試験)。
テキスト 嶋村紘輝他(2002)『入門ミクロ経済学』中央経済社。
参考文献 指定のテキストで理解が不十分な場合は、以下の参考書を読んでみてください。
1.井堀利宏『入門ミクロ経済学』第2版,新世社。(昨年度までのテキスト)
2.柳川隆・町野和夫・吉野一郎(2008)『ミクロ経済学入門』有斐閣アルマ。
3.ジョセフ・G・ネリス、デビッド・パーカー、岩本明憲、小野晃典訳(2009)『ビジネスエコノミクス原理第2版』ピアソンエデュケーション
オフィスアワー(授業相談) 質問は授業のあとにしてください。また簡単な質問はメールでも受け付けます。
sr_coma(at)yahoo.co.jp (at)を@におきかえてください。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 事前の学習は授業計画表にある部分を学習し、さらに新聞や経済誌などを読んだりして、経済学への興味や関心を高めておくこと。
事後の学習は以下の要領で行うこと。
1.レジュメを読み直す(重要な語句を覚える)。
2.レジュメの演習問題を解く。
3.1~2週間後に再度、レジュメを見直して演習問題を解く。