講義名 教育制度論 ≪◇学部≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 月5
単位数 2

担当教員
氏名
宮島 健次

学習目標(到達目標) この授業の到達目標は以下の3点です。

(1)テキスト『教育学へのアプローチ』の精読を通して、教育の原理を理解し、自らの言葉で説明できる。
(2)我が国における教育制度の理念と構造を理解し、具体的な事例に当てはめることができる。
(3)我が国における教育制度の課題をとらえ、その課題を解決する方法について考察を加えることができる。
授業概要(教育目的) 教育制度とは教育の「しくみ」のことです。その「しくみ」を運用することを教育行政と言います。本授業の目的は第一に、我が国における教育の「しくみ」を理解することにあります。第二の目的は、その「しくみ」はどのように運用されているのかを紐解いていくことです。この二つの目的のもと、その「しくみ」はどのように成立したのか、なぜその「しくみ」が必要なのか、他国と比べてみてどうか、その「しくみ」は正しく機能しているか、その「しくみ」に何か問題はないか、もし問題があるなら今後どのような「しかけ」が必要か、などの問いかけをもとに、我が国の教育制度について概観していきます。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス本授業についての説明を行います。

【事前学習】特になし
第2回テキスト序章「教育制度の理念と構造」の精読と検討(1)わが国の教育制度の歴史を概観します。特に専門用語や専門的な概念について解説します。


【事前学習】テキストの該当章の精読
第3回テキスト第1章「公立学校が選べる!~教育制度の弾力化・多様化~」の精読と検討近年の教育制度改革から、学校選択制に焦点をあて、その効果と課題について検討します。

【事前学習】テキストの該当章の精読
第4回テキスト第2章「日本式『学級』と指導の課題」の精読と検討我々がふだん意識しない学校の「クラス」制に焦点をあて、その効果と課題について検討します。

【事前学習】テキストの該当章の精読
第5回テキスト第3章「学びの変遷~『ゆとり』か『詰め込み』か~」の精読と検討通常、無批判的に使用される「学び」ということばの意味について検討します。

【事前学習】テキストの該当章の精読
第6回テキスト第4章「教育委員会制度の変遷」の精読と検討学校教育を統括する教育委員会制度の現状と課題について検討します。

【事前学習】テキストの該当章の精読
第7回これまでのまとめディスカッション等を通して、これまでの授業内容のまとめを行います。

【事前学習】これまでの学習内容を確認しておく。
第8回テキスト第5章「子ども・保護者・地域とともに学び続ける教師~教師の専門職性を考える~」の精読と検討「教師」という専門的な職業について焦点をあて、その現状と課題について検討します。

【事前学習】テキストの該当章の精読
第9回テキスト第6章「テストと学力~テストで学力は測れるのか~」の精読と検討21世紀に求められる「学力」とは何かという点について検討します。

【事前学習】テキストの該当章の精読
第10回テキスト第7章「格差と教育~格差はなぜ生まれるのか~」の精読と検討格差がなぜ問題なのかについて理解を深め、検討を加えます。

【事前学習】テキストの該当章の精読
第11回テキスト第8章「多様なニーズへの挑戦~「障害」「貧困」の問題と教育~」の精読と検討メイン・ストリームではない教育について概観し、検討を加えます。

【事前学習】テキストの該当章の精読
第12回テキスト終章「これらからの教育を考える」の精読と検討(1)これからの教育と社会の関係について焦点をあて、その現状と課題を確認します。

【事前学習】テキストの該当章の精読
第13回テキスト終章「これらからの教育を考える」の精読と検討(2)現在の教育改革の動向について概観し、検討を加えます。

【事前学習】テキストの該当章の精読
第14回理解度の確認要点のまとめ
第15回まとめまとめ
授業形式 授業は基本的にテキストの精読をもとにした講義形式で進めていきます。毎回の授業のはじめには、前回の復習としてテキストの学習課題に対する回答作業を行い、理解を深めていきます。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 80% 0% 20% 0% 100%
評価の特記事項 この科目ではテストを行わない代わりに、レポートで成績評価をします。レポートは合計2回です。〆切や内容については授業内で指示します。このレポートを2回とも期限内に提出することが単位認定の条件です。
テキスト 北野秋男・宮島健次他『教育学へのアプローチ』啓明出版,2017,2331円.
参考文献 必要に応じて、授業内で指示します。
オフィスアワー(授業相談) 授業内で配布する詳細シラバスに記載してある指定アドレスに連絡してください。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 皆さんの名前と顔をできるだけ早く覚えることを信条の一つとしていますので、出欠確認は授業開始時に必ず行います。残念ながら、出席回数が3分の2を切ってしまった場合は、単位をとることが出来ません。なお遅刻は3回で1回欠席とします。厳しいようですが、教職課程という授業の性質上、皆さんにはパンクチュアリティ(時間厳守)の感覚を身につけていただきたいと思います。